Facebookに新機能「City Guides」が登場 ― 現地人や友人のおすすめスポットをまとめた旅行ガイド

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最近、Facebookは頻繁にアプリのアップデートを行っている。この数カ月間だけでも、近くのWi-Fiを見つける機能新しい人と出会える機能天気をチェックする機能などをリリースした。そして本日(現地時間3日)、Facebookアプリの「More」メニューの中にもう1つ新しい機能が加わった: 「City Guides」だ。Foursquareの競合にもなりえるこの機能では、友達が訪れた都市がリストアップされて現地のおすすめ観光地などを調べることができる。

リストにある都市をクリックすると、その都市を訪れたことのある友人のアイコンが表示される。そして、その友人のアイコンをクリックすると、彼らが訪れたホテルやレストラン、アトラクション施設などの詳細を知ることができる。Facebookはユーザーによるチェックイン機能やポストからそのデータを入手しているのだろう。

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訪れた場所をFacebook上で「チェックイン」する機能がリリースされたのはかなり前のことだ。しかし、Facebookがそのデータを利用してFoursquareに対抗するような機能を提供することはなかった。旅行のおすすめスポットを友人から聞ける機能と、FacebookのようなSNSとの相性はバツグンだ。だから、彼らがそのような機能をこれまで提供してこなかったのは意外でもある。

City Guidesが提供する、もしくは目指そうとしているのは真にそのような機能だ。旅行好きの友達が多ければ多いほど、この機能からより多くの恩恵を受けることができる。だが、それだけでなく、それぞれの都市のガイドには「Places the Locals Go(地元の人が訪れる場所)」というセクションもある。ここでは、地元の人による口コミを上手く要約するFacebookの技術が利用されている。

例えば、あるレストランのページには「美味しいタコスの話で盛り上がる。フレンドリーな雰囲気。タップから注がれるビール」といった要約が書いてある。

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それぞれのページにはブックマークのアイコンがあり、それをクリックすることで自分の「お気に入り」に追加することができる。登録したお気に入りは都市一覧のページの上部にある「Saved(保存済み)」セクションで確認することが可能だ。都市そのものをお気に入りに登録することもできる。自分が行きたい場所のリストまるまる保存するような感じだ。

また、各都市のガイドを下にスクロールしていくと、「Upcoming Event(近々開催されるイベント)」を確認することもできる。左右にスワイプすることでイベントを閲覧することが可能だ。その下にあるのが「Popular Attractions」というセクション。ここでは現地のおすすめ観光地、観光客向けアトラクション、景色が楽しめるスポットなどを確認できる。すべてブックマーク可能だ。

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これまでにも、旅行計画アプリを提供するスタートアップは多くあった。GtrotZetripRoam7TrippyJetpacGogobotなどがその例だ(日本版:最近TechCrunch Japanで取り上げたワンダーラストもその1つ)。その多くがFacebookから入手したデータを利用している。しかし、最近はその勢いも衰えている。

そして、遅ればせながら、突如その市場にFacebokが参戦した。

Facebookの旅行ガイド機能は、従来のアプリにソーシャル要素を大きく加えたもののように感じる。しかし、Facebookはパブリックなデータを拡張することで、この機能をより便利にしている。

残念ながら、今のところCity Guidesは大都市や有名どころの観光地(きれいなビーチで有名な島、古風な趣のあるリゾート地、落ち着きのある郊外の街など)に特化しているようだ。City Guidesでどんな街の情報も調べられるようになれば、いっそう便利になるのだが。

テスト段階のCity Guidesが9to5Macによって最初に発見されたのは昨年のことだった。今回のローンチを最初に報じたのも彼らだったが、City Guidesは今日からより広範なユーザー向けにも公開されるようだ。

Facebookも正式に新機能の存在を明らかにした一方で、利用できる機能にはまだ制限があるとも述べている。

「各都市の情報が掲載されているページのデザインはまだテスト段階です」と同社のスポークスパーソンは話す。「この機能が提供するコンテンツはすでにFacebookに存在していたものです。(City Guidesの)テスト期間を通して、私たちはその情報を集約し、よりユーザーに寄り添った情報を提供していきます。つまり、この新機能を使うことで、ユーザーは友人たちの目を通して旅行先の雰囲気をより具体的に感じることができるのです」。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

「飛び放題」を提供する航空会社Surf Airがヨーロッパに事業を拡大

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有料会員に「飛び放題」サービスを提供するトラベルサービスのスタートアップSurf Airは本日、今年の10月よりヨーロッパ内でのサービスを開始すると発表した。

具体的には、Surf Airのヨーロッパ路線は、英国ロンドン・ルートン空港と他のビジネスの中心都市であるカンヌ、ジュネーブ、チューリッヒなどを含む。

また、同社は週末にはホリデーの目的地として人気のあるイビサ島へのフライトも提供する意向で、2017年には目的地にドバイ、パリ、アムステルダム、バルセロナが加わる予定だ。

アメリカにおいて、Surf Airは都市近傍の小さな空港を使用して、ビジネスと観光で人気のある主要都市をカバーしているが、それらはロサンゼルス、サンフランシスコ、リノ(トラッキー経由)、パームスプリングズ、ナパなどだ。

会員は1000ドルの入会金を払い、国内サービスは毎月1950ドルとなっている。機体はPilatus PC-12 NG aircraftを使用、これは7人乗りのビジネスターボジェットで、キャビンのデザインはBMW DesignworksUSAが担当した。

ヨーロッパ会員の費用は入会金プラス毎月2500ユーロで、Surf Airの就航する路線内を回数無制限で乗り放題だ。会員は友人や家族のためにゲストパスを片道750ユーロで発行して貰える。

さらに同社のアプリを使えばフライトを予約することができ、空港ではバレットパーキングサービスも利用出来る。

ヨーロッパに事業を拡張することでSurf Airの競争力は増すだろう。競合相手としては、ジェット機の共同所有プログラムやチャーターサービスなどがあり、既にVista JetやNetJetsなどが名を連ねる。また、スタートアップとしてはJetSmarterなどがあり、メンバーになれば他人の所有するジェット機の空席を予約することが可能だ。

アメリカ内ではSurf AirはWheels Upなどと競合する。Wheels Upは会費を低く抑える一方で飛行時間で課金する方式を採用している。

Surf Airは2011年に設立され、これまで1876万ドルを株式ファンドで調達した。Anthem Venture Partners、Baroda Ventures、Base Ventures、NEA、ff Venture Capital、Mucker Labなどが同社に投資している。また、資金を借り入れ航空機の購入と事業拡張を行った。

[原文へ]

(翻訳:Tsubouchi)