Googleが9月までに検索のモバイルファースト化完了へ

Googleは以前から検索をモバイルファースト化することに取り組んできた。これは検索エンジンのインデクシングのデフォルトをモバイルサイトとするものだ。モバイルファースト化が実施されるとGoogle検索は主としてサイトのモバイルコンテンツを使用してインデックスを作成し、ランキングが決定される。

Googleがモバイルファースト化の計画を最初に発表したのは2016年だったが、米国時間3月5日の告知によれば、2020年9月までに、すべてのサイトのデフォルトの動作がモバイルファーストとなる。

テストを何回かした後、Googleは昨年から全面的な移行を開始した。昨年12月には検索結果に表示されるページの半分以上がモバイルファーストとなった。現在この比率はすでに70%になっている。

Googleでは大部分のサイトが新システムに対応するようになったと述べている。ただし従来どおりGooglebotを使ってデスクトップ版ページをクロールする場合もある。Googleが2つの異なるクローラーを使用するため今後数カ月、Googleのサイトへのアクセスの回数が増える可能性がある。クローラーの1つはモバイルスマートフォンユーザーエージェントで、もう1つは現在使用されているChromium版でデスクトップサイトを読み込む。ただしほとんどの場合、ウェブサイト管理者にはモバイルエージェントだけが表示されるはずだ。

ほとんどのサイトでは、この切り替えはシームレスに行われるはずだが、クローラーが理解できる形式で書かれた構造化データをデスクトップサイトでのみを公開している場合は、モバイルサイトでも公開する必要がある。また、Googleは同一コンテンツに対してデスクトップ版とモバイル版で異なるURLを使用しないよう推奨している。これは「(別のURLを用いることは)長年にわたって検索エンジンとユーザーの双方に混乱と不便を引き起こしてきた」からだという。

サイト管理者が準備を整えたい場合はSearch Consoleにアクセスしてページの状況を確認できまる。

【Japan編集部追記】Search Consoleの日本語版トップページはこちら。構造化データのテストはこちら

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Google、ウェブ検索の半数をモバイル優先に変更済、モバイル非対応サイトには将来悪影響も

Googleは公式ブログで「すでに検索対象ページの半数をMFI(モバイル・ファースト・インデクシング)に切り替え済み」と発表した。Googleは数年前から検索の主力をデスクトップからモバイル優先へとシフトさせてきたが、ここでひとつの大きなマイルストーンを達成したといえる。

Googleがモバイル・ファーストのインデクシングに力を入れ始めたのは2016年だった。このとき同社はモバイル優先インデクシングの内容とその影響を説明し、「ウェブサイトのページのインデクシングを行う際、今後はモバイル版のコンテンツを対象としていく」と述べた。またページのデータ構造がモバイル利用に適切かどうかを考慮し、検索結果をスニペットとして表示することも付け加えている。

このシフトは理由ははっきりしている。Google検索の大半がデスクトップ・パソコンからではなくモバイル・デバイスから行われるようようになったからだ。もちろんGoogleの検索ランキングはデスクトップ時代に構築されたシステムで、当然ながらデスクトップ版のコンテンツをインデクシングしてきた。

これはサイトのデスクトップ向けのコンテンツとモバイル向けコンテンツが適切に同期されていない場合に問題を引き起こす。【略】2017年の12月にGoogleは「一部のサイトでモバイル・ファーストのテストを開始した」ことを発表した。それから1年半後、今年に入ってモバイル・ファースト・インデクシングを公式に採用した。このときGoogleは「モバイル向け・インデクシングのガイドラインをすでに採用し、モバイル・フレンドリーなページを構成しているサイトを優先して新しいポリシーでのインデクシングを行う。この場合、oogleの高速読み込み対応のAMPページよりも、サイト自身のモバイル向けページを優先する」と述べた。

サイトのGoogle検索がモバイル・ファーストに変更された場合、Search Consoleのメッセージで通知される。これに伴い、 Googlebotがモバイル版をクロールする頻度が増える。 サイト運営者はサーバー・ログのGooglebot Smartphoneからの接続要求の回数をチェックして確認できる。

GoogleはまたURL検査ツールを提供しているので、サイト・オーナーは直近のクロール、インデクシングがいつ行われたかチェックできる。

Googleはブログ記事で レスポンシブウェブデザインを採用していないサイトの場合、モバイル・ファースト・インデクシングに移行する上で2つの障害に遭遇することを指摘した。

デスクトップのデータは構造化されていてもモバイルサイトには使われていないサイトがある。Googleにとって構造化データが用いられていることは重要だ。システムはこれによってコンテンツの内容を理解し、要約を作成して検索結果に表示する。またレシピや映画のレビューの星、カルーセルなどのリッチリザルト表示や、ナレッジグラフの利用など各種の拡張機能も利用できるようになる。トップの青文字のリンク以外の検索結果表示にはなんらかのデータの構造化が必要ということだ。

Googleはまた「画像の説明(alt-text)がない場合、システムが画像の意味を把握するのが困難になる」と警告している。

モバイル・ファーストへの一大シフトの開始時点でGoogleは「これは表示ランクに直接影響を与えるものではないが、モバイル向けコンテンツを用意しておくことはモバイル検索におけるパフォーマンスを向上させる」と述べていた。実際、モバイル・フレンドリーは重要な要素だが、検索ランキングを決定する要素は他にも多数ある。

今のところGoogleは適切なモバイル対応を行っていないサイトをどのように処理するか明らかにしていない。しかし、将来ある時点で、非対応サイトの検索ランキングに悪影響が出るようになるのは避けられないだろう。

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滑川海彦@Facebook Google+

Googleはモバイル検索時に見つかったビデオに6秒間のプレビューを表示するようにする

Googleは本日(米国時間8月18日)、モバイル検索結果ページを大幅に更新することを発表した。利用者の問い合わせがビデオを見つけてくるたびに、Googleはそのビデオが実際に見たいものかどうかを判断するのに役立つ、6秒間の無音のクリップを表示する。

この機能は現在ウェブで見ることのできる大部分のビデオに対して有効で、特にYouTubeだけに限られてはいない。実際、このプロジェクトを担当するGoogleのプロダクトマネジメント担当ディレクターEmily Moxleyによれば、Web上のビデオはすべて対象となるが、最新のビデオではまだサーバー側でのプレビュー生成が間に合っていないこともあり得るということだ。

ビデオの人気はますます高まっているが、それが情報を得るために最も便利な方法ではないということもよく理解されている。結局のところ、サムネイルは、実際の動画がどのようなものかについての多くの情報を提供するものではない(そして動画の制作者たちは、どのようなサムネイルが最も多くのクリックを生み出すかについてのノウハウを蓄積している…)。

理想的には、Googleの新機能が、少なくとも曖昧性の一部を取り除き、本物を探している時に、退屈なもので時間を無駄にしないことがわかるようにしてくれる。Googleが示した例には、 サルサダンス動画の検索が挙げられている。単にプロのダンスを撮影したものもあれば、実際にステップを教えてくれるビデオもある。

当然ながら、Googleはこの機能を有効にするために、機械学習機能を使用することに決めた。なぜなら、どのようなビデオでも、最初の6秒が代表的なクリップであることはあまりないからだ。そこで、Googleのアルゴリズムは実際にビデオ全体を分析して、どの6秒間をクリップするかを決定する。チームはアロゴリズムがどのように見せる場所を決めているかについての詳細については語らないが、GoogleプロダクトマネージャーのPrashant Bahetiによれば、アルゴリズムは動画の個々のシーンに何が写っているかを判別し、それぞれのシーンの開始と終了を探し、どのシーンが代表的なクリップかを決定している。

ただし、現在問い合わせへの内容への対応には、アルゴリズムは対応していない。ビデオの中で、ユーザーの問い合わせに関連した部分に直接リンクしてくれる以前リリースされたFeatured Snippetとは異なり、表示されるスニペット(断片)は常に同じものだ。とはいえ、現在会社は、このことに対する対応の検討を行なっているとMoxleyは説明した。

これらのプレビューには広告は一切含まれていないこと、そしてデフォルトでは、Wi-Fi接続を使用しているときにのみプレビューが再生されることに注目したい。必要ならば、モバイル通信使用時にビデオプレビューを有効にすることもできる。あるいはAndroid用GoogleアプリとGoogle Chromeでは、設定で動画プレビューを完全に無効にすることも可能だ。

現時点では、この機能はモバイル上のGoogleアプリまたはChromeでのみ利用できる。デスクトップ上ではまだ利用できない。Googleの広報担当者は、これは、同社が現在モバイルユーザーに焦点を当てているからだと説明しているが、この機能を全てのプラットフォームに展開するために、特に大きな課題があるとは考えにくい。

(日本時間8月19日15時現在、訳者のiOS上のGoogleアプリではまだ確認できていない)。

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(翻訳:Sako)