住宅のリノベーションは楽しいが、緊張と努力をともなう。
そのリノベーションプロセスの管理をサポートすることで、プロセスをずっとシンプルでリーズナブル価格のものに、そしてストレスを少なくしようとしている、とあるスタートアップが成長を加速させようと600万ドル(約6億5000万円)を調達した。Builders VCがラウンドをリードし、Celtic、Newfund、そしてWishの共同創業者Danny Zhang(ダニー・チャン)氏が参加した。チャン氏はEanoの取締役会にも加わる。
Wishの元グロースプロダクトマネジャーStella Wu(ステラ・ウー)氏は2017年に自分の家を買ったとき、リノベのプロセスにある課題を直に体験した。
「リノベ分野、特に個人の業者に関して多くの細々とした問題があることに気づきました。個人業者は頼りなく、やり取りも満足にできませんでした」と振り返る。
そしてウー氏は2019年にEanoを創業した。リノベを通じて家の所有者とともに歩み、個人の業者と新たな顧客を結びつけるのをサポートするサンフランシスコ拠点のスタートアップだ。EanoはADU住宅(小さな住宅)のようなプロジェクトにも取り組む。
新型コロナウイルスパンデミックの影響で2020年は多くの人がそれまでよりも家で過ごすようになり、Eanoの契約売上高は5倍に増えた、とウー氏は話す。20201年第1四半期の売上高は前年同期比70%増となった。
EanoのCEOで創業者のステラ・ウー氏(画像クレジット:Eano)
Eanoは家の所有者が改造計画が進む過程で驚くことがないよう、競争力がありかつ透明性のある価格体系を提供している、とウー氏は話した。
同社の自動化されたプロセスが1カ所ですべてのやり取りと進捗状況を追跡していて、ライセンスを持ち、精査され、そしてプロジェクトを抱える家の所有者の紹介が保証された「経験豊富な地元のプロのネットワーク」と同社が表現するものを拡大してきた。
「こうした個人の業者はそこらじゅうにいて、料金もかなり良心的ですが、彼らはリソースをあまり持たず、家の所有者にアクセスするのはかなり困難です」と中国からの移民であるウー氏はTechCrunchに語った。「ですので業者は当社にやって来ます。そして基本的には彼らが抱える問題の面倒をみます」。目下、Eanoはベイエリアとロサンゼルスで事業を展開していて、2021年シアトルとヒューストンに進出する計画だ。
顧客となった家の所有者はEanoで特定の改造パッケージを選ぶことができ、その後はプロジェクトの進捗をチェックしたり、チームと連絡を取ったり、ビデオで進捗具合を確認したりすらできる。
「当社は、業者がはるかに簡単に連絡を取ったり支払いを受けたりするのもサポートしています」とウー氏は話した。「こうした個人業者がブランドを増やすのもサポートしていて、当社のソフトウェアで業者の管理や顧客サポートを手伝っています」。
Builders VCのJim Kim(ジム・キム)氏は、ウー氏とユング氏がWishにいたときに、彼らと知り合ったと話した。
「当社は人に投資します。興した企業を成功に導き、それでもさらに成功したいという意欲があるかなり才能のある起業家を探すことができたとき、小切手を持ってすぐさま飛び込みます」とキム氏は話した。「時代遅れの建設業界のすべての構成要素により良いエクスペリエンスをもたらすために、Wishと同じようなプロダクト供給戦略にテクノロジーを組み合わせるというEanoのミッションを気に入っています」。
キム氏はまた、ウー氏が「建設に意義ある影響をもたらすために安全靴を履いた55歳の男性である必要はない」ことを証明しようとしているという事実にも感銘を受けている。
「その精神を気に入っています。ステレオタイプに馴染まない起業家を支援するという当社の考えと合っています」とキム氏は述べた。
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画像クレジット:Eano
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(文:Mary Ann Azevedo、翻訳:Nariko Mizoguchi)