Twitterがリプライ方法の制限をテスト、「@メンションやめてね」は不要に

Twitterはサービス全体のオーバーホールに長期的に取り組んでいる。ユーザーがこのプラットフォーム上で快適に会話を続けていくためにぜひとも必要な作業だろう。特にフォローをしやすくしながらユーザー間の関係の険悪化を防ぐ仕組みが重要だ。

今年の第1四半期にはユーザーがソーシャルな会話をより良くコントロールできるようにするために4つの新たなオプションを提供していく計画が発表された。従来は公開ツイートには誰もが@メンションでリプライできたが、リプライをコントロールする新たなオプションでは「フォローしていてメンションしている相手だけがリプライできる」「メンションしている相手だけがリプライできる」「リプライが一切できない」という分類が付与できるようになるという。例の「don’t @me.」(@メンションしないでね)というお断りは不要になるわけだ。

このオプションは米国時間1月8日朝に、米国ラスベガスで開催中のCES(コンシューマ・エレクトロニクス・ショー)で発表された。Twitterは特別のプレスイベントを開催し、同社のプロダクト担当バイスプレジデントであるKayvon Beykpour(ケイヴォン・ベイパー)氏は以下のように説明した。

「(新たなオプション設置の)主要な目的はコントロールの改善だ。我々はツイート主が会話に対して有効なコントロールを与えられるようにしたいと考えている。現実の世界でも(新しいオプションに)対応するさまざまな会話の仕組みがある。もちろん現実の会話なら直接顔を合わせていれば相手を黙らせることはできないが、それはまた別の話だ」。

新しい仕組みはTwitterの会話プラットフォームの責任者であるSuzanne Xie(スザンヌ・シェ)氏がさらに詳しく説明した。新機能は同社が2019年にスタートさせたユーザーがリプライを非表示にできる機能に基づいているのだという。

「私たちは、ツイート主にもっとコントロールを与えたらどうなるだろう、と考えた。ツイートするときに(従来とは異なる)、ツイート主が会話をコントロールできる空間があったらいいのではないか?そこでコレをテストするためのプロジェクトが始まった」とシェ氏は述べた。

現在のTwitterはひとたび公開でツイートすれば誰であろうと直接リプライを返すことができる。それが嫌なら特定の相手だけに宛てたDM(ダイレクトメッセージ)にするしかない。「そこで(その中間に)さまざまな濃淡の空間があってもいいと考えた」とXie氏は説明した。

今朝のプレスイベントでTwitterは、トピックの拡張についても触れた。サポートを拡大するだけでなく、ユーザーが会話の方向をよりよくコントロールできるようにしていくという。

NBA isocamでは、今年もユーザーがどの選手のファンか投票したりできる。また同様に動画ストリーミングとしてstancamが導入され、各種のエンタテインメントイベントで利用できるようになるという。

マーケティング面ではTwitterはアナリティクス機能を強化し、Twitterの利用者調査を世界的に拡大する一方、サードパーティのマーケテイング部門がプロダクトやサービスのアンケート調査に利用できるLaunchという同種のプラットフォームを立ち上げる。

TechCrunchではこの後さらにTwitterに取材して詳しい情報が得らればフォロー記事をアップする予定だ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Twitterが「返信を非表示」をグローバル公開、ブロックも選択可能に

Twitterの「返信(リプライ)を非表示」はリツイートという仕組みが導入されて以來の抜本的な変更だ。これまで米国、日本、カナダのユーザーを対象にテストを続けてきた「返信を非表示」が、いよいよ米国時間11月21日から世界のユーザーに公開される。

Twitterの発表によれば、この機能は若干変更が加えられているがテスト版とほぼ同様で、今日中に世界のユーザーがこの機能を利用できるようになるという。

「返信を非表示」はツイートに対する返信のうちどれを見てどれを見ないかを選択できる機能で、会話の主導権をオリジナルの投稿者側に傾けるものだ。 この機能はTwitterユーザーの間に大きな賛否の議論を引き起こしている。選択しても返信が削除されるわけではないし、もう一度クリックすれば表示される。ともあれこれで無関係な話題、侮辱的、その他不快な表現、さらには意図的な荒らしの返信がタイムラインを占領するのを防げる。

Twitterでは「ヘイトスピーチを含むなどの不適切な返信は表示されないことがあると知れれば、そういった返信を抑制して会話を適切なものにする効果があるはずだ」と考えている。

ただしその裏側では「返信を非表示」は批判者、反対者を黙らせるために使われる可能性がある。この場合、捏造と思われるツイートに対してファクトチェックを要求する返信であっても表示されない。

この機能は7月からカナダでテストが始まり、9月には米国と日本が加えられた。ウェブとモバイルの双方で利用可能だ。

テスト開始以後、Twitterではほとんどの投稿者が非難、無関係、その他不快と感じられるようなツイートについてブロックやミュートといったより強い手段ではなく「返信を非表示」を選択してことがわかった。カナダでは調査対象のユーザーの27%が返信を非表示にされた経験があり、将来ソーシャルネットワークで相手とどのようにやり取りすべきか考え直すと答えている。これはある程度期待を抱かせる結果だ。

ただしグローバル展開にあたってオリジナルの機能には変更が加えられている。Twitterによれば一部のユーザーは「非表示」を選択した後、さらに強い対策を取りたいと希望していた。そこで新機能には返信者をブロックできる機能が追加された。またTechchCrunchではユーザーから「自分のアイコンが見えてしまうので嫌がらせその他の報復行為の対象にならないか不安を感じている」という声を聞いた。今回のアップデートではこの点についての変更はなかったが、Twitterではこの問題には留意しており、解決法を探っているという。

もうひとつTwitter上で頻繁に論じられている問題は、「返信を非表示」にした場合に表示されるポップアップが大きすぎてむしろ注意を引きつける結果になっているいるのではないかという点だ。以下のツイートは「非表示の返信があることを示すこういう巨大なポップアップを表示するのはナンセンス」という批判だ。

Twitterによればこういうポップアップが表示されるのは「非表示の返信」が存在するツイートを最初に見たときだけだという。その後非表示の返信があることを示すアイコンはもっと小さくなり、ツイートの直下ではなく別のページに移される。

そうではあってもこれほど大きなポップアップは非表示の効果を大幅に削ぐものではないだろうか?クリックすればツイートを見ることができるのだから、探す場所を教えているようなものだともいえる。トロルの側からいえば、誰かかこの機能を使っていると知ればますますいきり立ってトロル行為をエスカレートしかねない。

今回のグローバル公開に伴い、Twitterでは「返信を非表示」を利用するためのAPIを公開し、サードパーティのデベロッパーがアプリケーションにこれを組み込めるようにするという。

Twitterでは今後、返信ができるユーザーを制限するなどのオプションを加えることを検討しており、ユーザーが会話をより良くコントロールできるようにしてプラットフォームの健全化を図っていくという。

Lightwellの買収.によってTwitterに加わったプロダクトマネジメントの責任者であるSuzanne Xie(スザンヌ・シャ)氏は「すべてのユーザーが安心して快適にTwitterを利用できるようにしなければならない。そのためにはTwitterにおける会話の仕組みそのものを変えていく必要がある」と述べている。

Twitterが「返信を非表示」の導入に踏み切ったのは興味ある現象だ。Twitterはもともと皮肉、非難、罵倒、激怒など、強い言葉が頻繁に使われる場所として知られていたが、プラットフォームの運営者はついにユーザーに礼節を要求する方向に動いた。今後もさまざまな実験が導入され、効果があるものは残り、効果がないと分かれば廃止されことが繰り返されるだろう。

Twitterでは通常のサービスと平行して新しいアイデアを試すためにベータ版(twttr)を運営している。もしTwitterが新機能によりソーシャル・ネットワークとしての性格を変えることができたらプロダクト・マネージメントとして驚くべき成功といっていい。

Twitterの「返信を非表示」はiOS、Androidのアプリ(Twitter Liteを含む)、ウェブのtwitter.comで本日から全ユーザーが利用できる。

【Japan編集部追記】日本サイトでの「返信を非表示」オプションの使い方の説明(11月22日朝現在はベータ版)

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Twitterが日米で「リプライ非表示」をスタート

Twitterの「リプライ非表示」は激しい賛否の議論を呼んでいるが、カナダでの初期テストに続いて、米国時間9月19日、米国と日本でこの機能が一般公開された。Twitterによればこれは「ユーザーが会話をよりよく管理できるようにする」ことを目標とする根本的な改革の一環だという。新機能では自分のツイートに向けられたリプライを「無関係、攻撃的もしくは意味不明」と考えた場合、非表示にできる。

ただし非表示にされたリプライはTwitterから削除されるわけではなく、 クリックひとつで再表示可能だ。

例えば、会話に加わったユーザーのリプライが不適切、無礼、いじめに類すると考え、そのリプライを非表示にすればタイムラインを見ているメンバーの大半の目に触れなくなる。ただし削除されているわけではないので「非表示のリプライを表示する」をクリックすれば見ることができる。

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そもそも他のソーシャルネットワークでは返信者にTwitterほどの勝手を許さないことが多い。FacebookやInstagramでは、ユーザーは自分の投稿に対する返信は自由に削除できる。しかしこれまでTwitterは「誰もが自由に発言できる広場」を理想としてきた。

残念ながらこうしたTwitterのオープンな性格は無礼な攻撃やネットいじめを生んできた。これまでTwitterのユーザーの対処手段は対象となるアカウントをブロックミュート、あるいは報告することだった。しかしブロックとミュートは自分のTwitter体験そのものに影響してしまう。ユーザーはブロック、ミュートしたユーザーからの投稿すべてを目にすることができなくなる。ツイートが不適切だと報告した場合、実効を得るまでの手続きが複雑で時間もかかる。スレッドが暴走し始めたような場合にとっさに対処するには不向きだろう。

こうした問題に対処しようとするのが「リプライ非表示」だ。しかしこの機能能力にはデメリットもあリ得る。ユーザーが非表示にしたリプライにはなんら問題はないかもしれないし、それどころかユーザーが拡散しようとしている情報が間違っていると指摘しているかもしれない。

Twitterではこの新機能が 「会話を建設的にするために役立つ」ものと期待しているようだ。同社の会話のヘルス担当プログラム・マネージャーであるMichelle Yasmeen Haq(ミッシェル・ヤズミーン・ハック)氏は今年に入ってそう説明している。

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7月にカナダで初期テストが開始された後、Twitterは「(この機能の)利用者はたいていの場合、無関係、攻撃的もしくは意味のわからない返信を非表示にしている。、キーワードのミュート機能と同じように、会話の管理に役立つと考えている」と述べ、ユーザーからのフィードバックはおおむね肯定的だったと結論している。

Twiitterによれば、リプライを非表示にされたユーザーの約27%は将来ソーシャルネットワークで相手とどのようにやり取りすべきか考え直すと回答しているという。27%というのは過半数ではないが、利用率に影響する可能性がある数字だ。ただしこの調査がどの程度実態に即したものか不明だ。Twitterではこの調査のサンプル数などの詳細を明かすことは避けた。

新システムではリプライを非表示にしようとすると「アカウントをブロックする」というオプションも示される。これは「非表示」が「ブロック」とは異なる機能だということを明示するためだろう。

今回カバー地域が大幅に拡大されたものの、Twitterでは「リプライ非表示」はあくまでテスト中の機能だとしている。同社はフィードバックなどをベースにシステムをさらに検討するという。この機能は世界の他の地域では公開されていない。

新機能は、モバイル、デスクトップとも米国と日本ではすでに公開されている

画像:TechCrunch

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滑川海彦@Facebook