iRobotが掃除ロボ最新モデル「ルンバ s9+」を発表、米国発売から遅れること9カ月

アイロボットジャパンは2月19日、掃除ロボットの最新モデル「ルンバ s9+」を発表した。発売日は2月28日で税別価格は16万9800円。一部のアイロボット認定販売店アイロボット公式ストアにて販売される。本体パッケージには、Clean Baseや交換用フィルター、交換用コーナーブラシ、交換用紙パックがそれぞれ1個付属する。

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s9+はアルファベットのDの形に似た形状となっており、丸みを帯びていないフラットの部分が前面になる。D形になったことで壁際の掃除でのゴミの取り残しが軽減される s9+の正面に向かって左下には、30mmほどの5本のブラシが備わっており、正面下に設けられた吸入口にゴミを集める仕組みだ。

昨年発表されたi7+と同様に、専用ゴミ箱のClean Baseが用意されており、ルンバが集めたゴミをClean Baseが吸い出して溜め込み、Clean Baseの上のフタから簡単に捨てることができる。

また、床拭き掃除ロボットの「ブラーバジェットm6」との協調掃除を可能にする「Imprintリンク」も搭載する。具体的には、ルンバとブラーバがクラウドでつながっており、ルンバで掃除を終えると、ブラーバーが水拭きする。s9+の発売を記念して、ブラーバジェットm6のセット製品を税別21万9800円で3月31日までの期間限定で販売する。なお、別々に購入すると税別23万9680円なので2万円程度割引となる。

家の間取りをマッピングして最適なパターンで掃除できる「Imprintスマートマッピング」機能も搭載する。専用のスマートフォンアプリを利用することで、進入禁止エリアを設定できるほか、外出先からルンバをコントロールすることも可能だ。

前モデルのi7に比べてブラシ幅が30%広くなったほか、内蔵ブラシ(デュアルアクションブラシ)は、汚れやほこりを掻き出すゴム製のブラシとそれらを掻き込むが逆に回転することで、AeroVac搭載のルンバ600シリーズに比べて、吸収力が40倍に高まったという。ブラシ幅を30%広くできたのは、移動するための車輪を後部にブラシの取り付け位置を最前面に移動したことで実現した。

同社は今年設立30周年を迎え、ロボット掃除機の累計販売台数は3000万台を突破。国内での販売実績は明かされなかったが、ルンバe5は15カ月連続数量シェア1位、ルンバ s7+は11カ月連続金額シェア1位、売上は金額比でプラス205増を達成したとのこと。

s9+は米国発売から9カ月遅れての発売となるが、同社CEOのコリン・アングル氏によると「地域によって市場投入の時期を変えている」と語り、日本法人の代表執行役員社長の挽野 元氏によると「米国やドイツで先行販売して、そのフィードバックを反映するために日本投入の時期が遅れた」とのこと。

お掃除ロボのルンバが月額1200円からのサブスクで利用可能に

アイロボットジャパンは6月4日、新規事業としてサブスクリプションサービス「Robot Smart Plan」(ロボットスマートプラン)を発表。6月8日より専用ページにて受付を開始する。6月8日は「ルンバ」の日だそうで、開始受付時間も午前6時8分する謎のこだわりようだ。

同プランは36カ月の間、月額1200円からロボット掃除機「ルンバ」を利用できるサービス。一般の掃除に比べると高価なロボット掃除機を安価な負担で長期間使ってもらい、製品の魅力を訴求するのが狙い。36カ月(3年)は無償保証の対象となり返品も可能だ。

利用できる機種は、ルンバi7+、ルンバ980、ルンバ641の3モデルで、月額料金は順に3800円、2800円、1200円となる。契約は最初の1年が縛りとなっており、13カ月以降から解約・返品が可能となる。また36カ月経過した場合は、契約は満了して所有権がユーザーに移る。つまり、該当の掃除ロボを購入したことと同じになる。

■ルンバi7+
2019年3月発売の最新機。自動ゴミ収集機を初導入したモデルで、ルンバが家の間取りを学習・記憶することで掃除する場所を自在に選べるのが特徴。Wi-Fi搭載でリモート制御が可能。スマートスピーカーにも対応する。

■ルンバ980
独自のナビゲーションシステム「iAdapt 2.0 ビジュアルローカリゼーション」を搭載。フロア全体の間取りを正確に把握し、ルンバの位置情報を判断する。Wi-Fi搭載でリモート制御が可能。スマートスピーカーにも対応する。

■ルンバ641
スタンダードモデル。3段階のクリーニングシステムにより、ホコリやチリ、大きなゴミまでを吸引できる。

なお、6月7日には、自動で床の拭き掃除を行う床拭きロボ「ブラーバ」シリーズに、専用の床用洗剤を利用可能な「ブラーバ ジェット250」と「ブラーバ390j」がアイロボット公式ストアならびに全国のアイロボット認定販売店で販売される。拭き掃除ロボのラインアップも充実してきた。

■ブラーバ390j

ルンバを使って自宅のDoomレベルを作る「DOOMBA」

クリスマスに新しいロボット掃除機をもらったラッキーな人もいることだろう。実はこれ、あなたが思っている以上に役に立つ。家をきれいにしてくれるだけでなく、周囲をスキャンして我が家のDoomのレベルを作ることもできるのだ。新年を迎えるにふさわしい!

残念ながらこれはiRobotの公式機能ではなく、ベテランのゲームエンジニアRich Whitehouseが成し遂げたハックだ。彼はRoombaがセンサーを使って非常に詳細な周辺データを集めていることを知り、この能力を25年続くビデオゲームに応用すべきだと当然のごとく思った。

DoomとRoombaを組み合わせることによって、Whitehouseはちょっと面白い何かを作るだけでなく、「人類を悩ませる本当にひどいダジャレを放てる」ことに気がついた:その名もDOOMBA。

しくみこうだ、ただしあなたがRoomba 980を持っていなければ、一切動く保証はない。特別なツールを使ってパソコンがワイヤレスネットワークの中でRoombaを見つけると、移動を追跡してデータを収集する。ロボットが仕事を終えると、データはファイルに保存され、Whitehouseの画像/モデル変換アプリNoesisのプラグイン、DOOMBA経由でDoom WADに変換できる。

レベルの形状はあなたの場所に基づいて作られるが、もちろん見た目は少々異なる。おそらくモンスターの数が多い。乱数の設定によって、新しい地獄のようなバージョンの我が家にどんな武器やモンスターが登場するかが決まる。

DoomとRoomba以外は完全無料なので、両方持っている人は今すぐ始めよう。この楽しい暇つぶしを作ってくれたRichに感謝!

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ロボット掃除機「ルンバ」に5万円台からの新モデル――Wi-Fi対応、AIスピーカーとの連携も

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アイロボットは、ロボット掃除機「ルンバ」シリーズの新モデル「ルンバ890」「ルンバ690」を国内投入します。8月24日発売予定、価格はそれぞれ6万9800円、4万9880円(いずれも税別)。

既存の上位モデル(ルンバ980・ルンバ960)とあわせ全モデルがWi-Fi対応となり、スマートフォンからの遠隔操作が可能に。また、時期は未定ながら、AIスピーカーとの連携も視野に入れます。

新製品を紹介するアイロボット・プロダクトマネジメント シニアダイレクターのフーマン・シャヒディ氏

アイロボットは1990年に設立。2002年に発売した初代ルンバが大ヒットし、それ以来、掃除ロボットのルンバと、床拭きロボットのブラーバを中心ラインナップに据えています。アイロボットの担当者によれば、世界の掃除機市場におけるロボット掃除機のシェアは2割。「その大多数はルンバだ」(シャヒディ氏)だといい、日本のロボット掃除機市場でも61%のシェアを獲得していると語ります。

また今後は「スマートホーム市場が飛躍的伸びる」として、IoT/コネクテッドに注力。そこで今回投入したのが、Wi-Fiに対応した中価格帯のロボット掃除機「ルンバ 890」「ルンバ690」です。上位モデルの「ルンバ900シリーズ」はこれまでもWi-Fiに対応していましたが、今回、ミドルレンジの800シリーズ・600シリーズでもWi-Fiに対応したのが注目点となります。

吸引力は「ルンバ890」が「ルンバ690」の5倍

今回発売するのは「ルンバ 890」と「ルンバ 690」の2モデルです。違いは清掃システム。「ルンバ890」では回転ローターの形状を工夫したことで、吸引力が「ルンバ690」の5倍(公称値)に。カーペットのホコリを取り除く際に威力を発揮するといいます。

左からルンバ690、ルンバ890

ルンバ890では、回転ローターにブラシではなく直線状の突起を設け、真空になる部分を生み出すなどして、吸引力を向上させたという

また両モデルともWi-FIに対応したことで、スマートフォンとの連携も可能。電源のON/OFFといった遠隔操作に留まらず、掃除のスケジュールをスマートフォンで設定したり、ダスト容器がいっぱいになるとスマートフォンに通知する機能も備えます。

掃除のスケジューリングもスマホで設定できるようになった

日本でもAIスピーカー対応を準備中

アイロボット・ジャパンの挽野社長は、ルンバをWi-Fiに対応させる狙いについて、単にスマートフォンと連携させるだけでなく、スマートホームに活かしたいと説明します。

スマートホームで先行する米国では、すでに声で家電を操作するAIスピーカーのAmazon EchoGoogle Homeでルンバを操作可能です。挽野社長によると、日本でもルンバのAIスピーカー対応を準備中。時期は未定なものの、今回発売した「ルンバ 890」「ルンバ 690」および上位モデルの「ルンバ 900シリーズ」での対応を視野に入れているといいます。

囲み取材に応じるアイロボットジャパン・代表執行役員社長の挽野元氏

また挽野社長は、スマートホーム市場において、ルンバが果たす役割を次のように語りました。

「ルンバはカメラやセンサーが入っていて、かつ家の中を自由に動き回る数少ないデバイスです。具体的に何ができるかは検討中ですが、ユーザーが家の中でもっと快適に過ごすために重要な役割を担う、そんなデバイスになると思っています」

Engadget 日本版からの転載。