BNPLの成功を高騰する医療費に、金利なしの「先に治療・後払い」フィンテックPayZen

米国でヘルスケアのコストは増加の一途をたどっており、患者が自己負担しなければならない割合もそれにともない増加している。2019年のギャラップ調査によると、米国の3世帯に1世帯近くが、費用を理由に治療を遅らせたことがあるという。

ヘルスケアフィンテックのスタートアップであるPayZen(ペイゼン)は、AIを活用して患者の医療費債務を引き受け、患者が治療を受けて長期的に分割払いできるようにするソリューションを展開するため、シリーズAラウンドで1500万ドル(約17億1000万円)を調達した。

今回のラウンドはSignalFireがリードし、新規でLink Ventures7WireVentures、さらに既存投資家のViola VenturesとPicus Capitalが参加した。同社は、2021年初頭にシード資金として500万ドル(約5億7000万円)を調達しており、今回のシリーズAにより累計資金調達額は2000万ドル(約22億8000万円)に達した。

PayZenの「先に治療・後払い」ソリューションはすべての患者が利用でき、患者は手数料や金利なしで、治療費を時間をかけ分割払いすることができる。このプラットフォームの基盤となる人工知能(AI)技術により、病院は患者のデータを活用して、管理コストを抑えながら各患者に特化した支払いプランを決定することができる。

PayZenは、2019年にフィンテックのベテランであるAriel Rosenthal(アリエル・ローゼンタール)氏、およびItzik Cohen(イッツィク・コーエン)氏、Tobias Mezge(トビアス・メズガー)氏の3人によって設立された。現在PayZenのCEOを務めるコーエン氏は、消費者債務のフィンテック、Beyond FinanceでCEOを務めていた。

コーエン氏は、TechCrunchのインタビューで、患者の自己負担額は過去10年間で2倍になったが、今後10年間でさらに2倍になると予測されると語った。

「(創業チームは)フィンテック業界出身だったため、例えば、『先買い・後払い(BNPL)』を導入したeコマースでは、イノベーションと信用の拡大を受け、人々がより高額な商品を購入できるようになったのを見てきました。そこで、患者からの請求業務をますます多く担うようになっている医療機関も、苦労しているのではないかと考えました。それでは彼らも悪い状況に追いやられてしまいます」とコーエン氏はいう。

PayZenのプランを利用する患者には金利がかからないため、医療機関はこれらのコストを自分たちの帳簿に残すことができる。コーエン氏は、患者とその経済状況に合ったプランを優先的に提供することで、査定プロセスを逆転させ、支払いの遵守率を高めたと述べている。

フィラデルフィアを拠点とするGeisinger Hospital(ガイジンガー病院)では、PayZenの導入後、支払いの回収率が23%向上したという。コーエン氏は、米国のほとんどの主要な医療機関の平均営業利益率は1%と非常に低く、業界は人材不足に悩まされていると付け加えた。

「市場の状況が少しでも変化すれば、率直に言って、彼らは損失を被ることになるでしょう。彼らは今、この時間を利用して最適化を図り、多くのプロセスを自動化する技術に投資しています」とコーエン氏は語った。

設立からまだ1年も経っていないこのスタートアップは、2022年1月に大幅な製品の拡張を発表する予定だ。

ニーズの増加に対応するため、PayZenは現在35人のチームを2022年末までに約100人の従業員に成長させる予定だという。

画像クレジット:PayZen

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(文:Anita Ramaswamy、翻訳:Aya Nakazato)

前年比100%の成長を遂げたスウェーデンの遠隔医療サービス「Kry」、パンデミックで地位向上

スウェーデンのデジタルヘルススタートアップKry(クリー)は、臨床医と患者をつなげて遠隔診療を行う遠隔医療サービス(およびソフトウェアツール)を提供している。同社は、パンデミックが西欧を襲う直前の2020年1月に、シリーズCで1億4000万ユーロ(約184億6000万円)を調達した。

2021年4月末に発表されたシリーズDには、前回に続き応募者が殺到し、資金調達額は3億1200万ドル(2億6200万ユーロまたは約339億2400万円)。資金は、西欧地域での事業拡大を加速させるために使われる。

2015年に創業したスタートアップであるKryの今回のラウンドには、新旧入りまじった投資家たちが参加した。シリーズDはCPP Investments(カナダ年金制度投資委員会)とFidelity Management & Research LLC(フィデリティ・マネジメント&リサーチLLC)が主導し、The Ontario Teachers’ Pension Plan(オンタリオ州教職員年金基金)やヨーロッパを拠点とするベンチャー・キャピタルのIndex Ventures(インデックス・ベンチャーズ)、Accel(アクセル)、Creandum(クリアンダム)、Project A(プロジェクトA)などの既存投資家が参加している。

新型コロナウイルス感染症が世界的に大流行し、ソーシャルディスタンシングが必要になったことから、遠隔医療分野の地位が明らかに向上した。そのため、遠隔診察を可能にするデジタルヘルスツールの導入が患者と臨床医の両方で加速している。Kryは2020年、医師によるオンライン診察を可能にする無料サービスの提供にすばやく取りかかった。当時、医療を支援しなければならないという大きな責任を痛感していた、と同社は語っている。

公衆衛生上の危機的状況の中で、Kryの俊敏性は明らかに功を奏し、2020年のKryの前年比成長率は100%になった。つまり1年前に約160万件だったデジタルドクターの予約数が、現在は300万件を超えているということだ。また6000人もの臨床医が同社の遠隔医療プラットフォームとソフトウェアツールを利用している(登録されている患者数は公表されていない)。

しかし共同設立者兼CEOのJohannes Schildt(ヨハネス・シルト)氏によると、医療の需要に関しては、ある意味では穏やかな12カ月だったようだ。

パンデミックの影響で、新型コロナウイルス感染症の検査(Kryが一部の市場で提供しているサービス)など、新型コロナウイルス感染症に関連する特定の需要が高まっていることは確かだ。しかし同氏がいうには、国家的なロックダウンや新型コロナウイルス感染症への懸念から、医療に対する通常の需要がいくらか抑制された。そのため、新型コロナウイルス感染症による公衆衛生上の危機の渦中に、Kryが100%の成長率を達成したのは、医療の提供がデジタル化されていく中での次なる展開を占う出来事にすぎない、と同氏は確信している。

「世界的なパンデミックに関して、言うまでもなく当社は正しい道を進んできました。振り返ってみると、メガトレンドは明らかにパンデミックよりずっと前から存在していましたが、パンデミックがそのトレンドを加速させました。そして当社の活動を支えるという点で、そのトレンドが当社と業界に貢献しました。現在、医療システムの前進に遠隔治療とデジタル医療が重要な役割を果たすという考えは、世界中にしっかりと定着しています」とシルト氏はTechCrunchに語った。

「この1年間で需要が増加したことは明らかです。しかし医療提供をより広い視点から見てみると、欧州のほとんどの国で、医療サービスの利用率が実質的に過去最低になっています。なぜなら、厳しい制限がかけられたことで、多くの人々が病気にならないからです。かなり不思議な力が働いています。一般的な医療サービスの使用状況は、実質的に過去最低になっていますが、遠隔治療は増加傾向にあり、当社は以前よりも多くの業務を行っています。これはすばらしいことです。当社は多くの優秀な臨床医を雇用し、臨床医がデジタルに移行するのを助ける多くの優れたツールを提供しています」。

Kryの無料版の臨床医向けツールは、同社の「地位を大きく向上させた」とシルト氏はいう。パンデミックによってデジタルヘルスツールの導入が加速し、サービスの提供に大きな変化が起こっていることに、シルト氏はとてもワクワクしている。

「私にとって最大のポイントは、今や遠隔治療がしっかり確立され、定着しているということです。ただし成熟度のレベルは、欧州市場の間で差があります。2020年のKryのシリーズCラウンドのときでさえ、遠隔治療は当たり前のものではなかったかもしれません。もちろん当社にとっては、ずっと当たり前のものなのですが。どんな場合にもはっきり分かっていた点は、遠隔治療は未来への道であり、必要不可欠だということです。医療提供の多くをデジタル化する必要があります。そして当社がやるべきことは、着実に前進することだけです」。

(現在のパンデミックによるロックダウンが原因の需要の抑制はさておき)医療資源の需要が高まるなか、デジタルへの移行は(必然的に)制限されている医療資源の活用を拡大するために必要なものだとシルト氏は主張する。どんなときにも、Kryが医療提供における非効率性を解決することに注力してきた理由はここにある。

Kryは、公的医療制度で働く臨床医を支援するツールを提供するなど、さまざまな方法で非効率性を解決しようとしている(シルト氏によると、例えば、税金で賄われているNHSを通して大部分の医療が提供されている英国市場では、全GP[一般開業医]の60%以上がKryのツールを使用している)。さらに(いくつかの市場では)遠隔治療と外来診療所のネットワークを組み合わせた総合的な医療サービスを提供しており、利用者が臨床医の診察を直接受ける必要がある場合には、外来診療所に行くことができる。また、欧州の民間医療機関とも提携している。

要するにKryは、医療提供をサポートする方法にはこだわらない。この考えは技術面にも及んでいる。つまりビデオ診療は、感染症、皮膚疾患、胃の疾患、心理的障害など幅広い疾患に対する遠隔診療を提供する遠隔治療事業の一環にすぎない(いうまでもなく、すべての疾患を遠隔治療できるわけではないが、一次診療レベルの診察の多くは、医師と患者が直接面会する必要はない)。

今回の新たな資金調達によって投資が拡大されるKryの製品ロードマップでは、Internet Cognitive Based Therapy(ICBT:インターネットベースの認知行動療法)やメンタルヘルスの自己評価ツールなどの患者向けアプリを拡張して、デジタル指向の強い治療を提供することにも取り組んでいる。シルト氏によると、同社は、慢性疾患をサポートするためのデジタルヘルスケアツールにも投資する予定だ。このために、(実績のある既存の治療法をデジタル化するか、新しいアプローチを提案するかして)より多くのデジタル治療法を開発したり、買収や戦略的パートナーシップを通じて能力を拡大したりしている。

過去5年以上にわたり、不眠症不安神経症などの疾患、理学療法士の施術を直接受ける必要のある筋骨格疾患や慢性疾患のための、実績のある治療プログラムをデジタル化するスタートアップが増加している。Kryがプラットフォームを拡大するために連携するパートナーの選択肢は確かに豊富にある。しかし同社は、ICBTプログラムを自社開発しているため、デジタル治療分野そのものに取り組むことに不安はない。

「医療の大きな変化と移行の第4ラウンドに入ったことから、臨床医が高品質の医療を極めて効率的に提供するための優れたツールに投資し続けること、そして患者側の経験を深めることは、当社にとって非常に大きな意味があります。そうすることにより、より多くの人々の支援を続けることができるからです」とシルト氏はいう。

「当社は、ビデオやメッセージのやり取りを通して多くのことを行っていますが、それはほんの一部にすぎません。当社は現在、メンタルヘルス管理計画に多くの投資を行い、ICBT治療計画を進めています。また慢性疾患の治療への関与も深めています。当社に、臨床医がデジタル的にも物理的にも高品質な治療を大規模に提供するための優れたツールが存在するのは、当社のプラットフォームがデジタル面と物理面の両方を支えているからです。また2021年は、ときには同社が自力で、ときにはパートナーの力を借りて行っているデジタルでの医療提供と、物理的な医療提供を結び付けるために尽力しています。ビデオ自体はパズルの1ピースに過ぎません。当社が常に大切にしてきたことは、最終消費者の視点、患者の視点から医療を見ることでした」と同氏は語っている。

同氏は次のように続ける。「私自身も患者なので、当社が行っている多くのことは、一部の分野で構築されているシステムの非効率さ加減に対して私が感じたフラストレーションが動力源になっています。世の中には優れた臨床医が数多くいますが、患者目線の医療が足りていません。そして欧州市場の多くで、アクセスに関する明確な問題が発生しています。このような問題が、常に当社の出発ポイントでした。どうすれば、患者にとってより良い方法でこの問題を確実に解決できるのでしょうか。その解決策として、患者のための強力なツールとフロントエンドの両方を構築する必要があることは明らかです。そうすれば患者は簡単に治療を受けることができ、自分の健康を積極的に管理できるようになります。また臨床医が操作、作業できる優れたツールの構築も必要です。当社はそれにも力を入れています」。

「当社が抱えている臨床医だけでなく、提携している臨床医も含め、多くの臨床医が当社のツールを使用してデジタル医療を提供しています。そして当社はパートナーシップの下で、多くのことを行っています。当社が欧州のプロバイダーであることを考えれば、最終消費者が実際に治療を受けられるようにするには、政府や民間保険会社とのパートナーシップも必要です」。

デジタル医療提供分野の別のスタートアップたちは、AIを活用したトリアージや診断用チャットボットを使った医療へのアクセスを「デモクラタイズ」する(多くの人に普及させる)という大きな目標について話している。人間の医師が行っている仕事の少なくとも一部をこれらのツールで置き換えることができるという考えがあるからだ。そのスタートアップたちの先頭に立ち、大きな存在感を示しているのは、おそらくBabylon Health(バビロン・ヘルス)である。

それとは対照的に、Kryは、同社のツールに機械学習テクノロジーが高い頻度で取り入れられているにもかかわらず、AIを派手に宣伝することを避けてきた、とシルト氏は述べている。同社は診断チャットボットも提供していない。方針にこのような違いが出るのは、重視する問題が異なるからだ。Kryは医療提供における非効率性を問題視している。シルト氏は、医師による意思決定は、この分野におけるサービスが抱える問題の中では優先順位が低いと主張している。

「当社はいうまでもなく、製造しているすべてのプロダクトにAIや機械学習ツールだと考えられるものを使用しています。個人的には、テクノロジーを使ってどの問題を解決するかよりも、テクノロジーそのものについて声高に叫んでいる企業を見ると、少しイライラします」とシルト氏は話す。「意思決定支援の面では、当社には他社と同じようなチャットボットシステムはありません。もちろん、チャットボットは本当に簡単に構築できます。しかし私が常に重要だと考えているのは、『何のために問題を解決するか』を自問することです。答えは『患者のため』です。正直に言って、チャットボットはあまり役に立たないと思います」。

「多くの場合、特に一次医療には2つのケースがあります。1つ目は、尿路感染症にかかっており、以前にもかかったことがあるため、患者はなぜ助けが必要なのかをすでに知っているというケースです。目の感染症も同じです。また湿疹が出て、それが湿疹だと確信していれば、誰かに診てもらったり助けを得たりする必要があります。自分の症状に不安があり、それが何なのかよくわからないケースもあります。そして患者は安心感を得たいと考えます。それが深刻なものかどうかに関わらず、チャットボットがそのような安心感を与えてくれる段階にあるとは思えません。やはり患者は人間と話がしたいでしょう。ですからチャットボットの用途は限られていると思います」。

「そして意思決定については、臨床医が適切な意思決定を行えるようにするなど、当社は臨床医のための意思決定支援を行っています。しかし臨床医が得意とするものが1つあるとすれば、それは実のところ意思決定です。そして医療における非効率性について調べると、意思決定プロセスは非効率的ではありませんでした。マッチングが非効率的なのです」。

シルト氏は「大きな非効率性」がもたらすものとして、スウェーデンの医療システムが翻訳者に費やしている金額(約63億7500万円)を挙げているが、この金額は多言語を話す臨床医と患者を適切にマッチングすることで簡単に削減できる。

「ほとんどの医師はバイリンガルですが、患者と同じ時間に活動しているわけではありません。そのためマッチング面では多くの非効率が生じます。当社が時間を費やしているのが、たとえばこの非効率なのです。どうすれば非効率に対応できるか。当社に助けを求めている患者が最終的に適切な治療を受けられるようにするにはどうすればいいか。あなたの母国語を話す臨床医がいれば、互いに理解しあうことができるのか。看護師が十分に対応できるものか。心理学者が直接対応すべきものか、などを考える必要があります」。

「すべてのテクノロジーにおいて常に重要なのは、実際の問題を解決するためにテクノロジーをどのように使用するかであって、テクノロジーそのものはあまり重要ではありません」とシルト氏は付け加えた。

欧州における医療提供に影響を与える可能性のあるもう1つの「非効率性」は、患者が一次医療にアクセスしにくくすることで、コストを削減しようとする(民間の医療機関の場合は、保険会社の利益を最大化しようとする)問題のある動機によるものだ。請求プロセスを複雑にしたり、サービスにアクセスするための情報やサポートを必要最低限しか提供しない(あるいは予約を制限する)ことで、患者は特定の症状に関わる専門医を見つけ出し、その専門医に診てもらうための時間枠を確保するという、面倒な作業をしなければならない。

できるだけ多くの病気を回避するために、できるだけ多くの人々の健康維持に取り組むべき分野で、こうした動きがあるのは非常に残念である。こうした取り組みにより、患者自身にとっても良い結果がもたらされることは明白だからだ。実際に病気の人々を治療するための費用(医療費および社会的費用)を考えた場合、2型糖尿病から腰痛まで幅広い慢性疾患は、治療にかなりの費用がかかる。しかし適切に介入すれば完全に予防できる可能性がある。

患者にとっても医療コストにとっても、あらゆる点で優れた予防医療への移行が切望されているが、シルト氏は、それを促進するための重要な役割をデジタル医療ツールが果たすと考えている。

「本当に頭にきます」とシルト氏は言い、続けてこう述べた。「医療の提供にはコストがかかるという理由から、医療システムは人々が簡単に医療にアクセスできないような構造になっていることがあります。これは非常にばかげたことであり、一般的な医療システムでコストが増加している原因にもなっています。まさにその通りです。なぜなら臨床医と患者が最初に接する一次診療にアクセスできないからです。その結果、二次診療に影響が及んでいるのです」。

「欧州市場のすべてのデータから、そのような問題が見えてきます。一次診療で治療を受けるべき人々が救急処置室で治療を受けています。一次診療へのアクセス方法がないために、一次診療を受けることができなかったのです。一次診療の受診の仕方がわからず、待ち時間が長く、何の助けも得られないまま、さまざまなレベルにトリアージされます。そして最終的に尿路感染症の患者が救急処置室に来ることになるのです。医療システムが患者を寄せつけなければ、莫大なコストがかかります。それは正しいやり方ではありません。システム全体をより予防的で積極的なものにする必要があります。当社は、今後10年間にそのための重要な役割を果たすことができると考えています。その鍵を握るのがアクセスです」。

「患者が当社に支援を求め、当社は患者に適切なレベルの治療を提供する。当社は医療をこのようなシンプルなものにしたいと考えています」。

欧州で医療を提供するには、取り組むべき課題がまだ数多くあるため、Kryはサービスを地理的に拡大することを急いでいない。主な市場は、スウェーデン、ノルウェイ、フランス、ドイツ、イギリスであり、同社はこれらの国々で(必ずしも全国的にではないが)医療サービスを運営している。留意すべきは、同社が30の地域でビデオ診療サービスを提供していることだ。

米国でのローンチの計画はあるかと尋ねられたシルト氏は「現在当社は欧州に非常に注目しています」と答えた。「欧州以外に進出することは決してない、とは言いません。しかし今は欧州にかなりの力を注いでおり、その市場を熟知していますし、欧州の制度の中でどのように行動すべきかを知っています」。

「欧州と米国では医療費の支払いに関する制度が大きく異なっています。また欧州では最上のものが注目されます。そして欧州は巨大な市場です。欧州すべての市場で、医療はGDPの10%を占めているので、大きなビジネスを築くために、欧州の外に出る必要はないのです。当分の間は、欧州に注力し続けることが重要だと考えています」。

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カテゴリー:ヘルステック
タグ:遠隔医療Kry資金調達新型コロナウイルスメンタルヘルス機械学習医療費医療スウェーデン

画像クレジット:Kry

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(文:Natasha Lomas、翻訳:Dragonfly)