IT中心にグローバル人材の獲得支援を行うフォースバレーが約3億円調達、SaaS事業を強化

日本企業が世界中の優秀な人材を獲得する支援を行うフォースバレー・コンシェルジュは3月14日、第三者割当増資による総額3億円の資金調達を行ったと発表した。引受先は、ベネッセホールディングス、日本管理センター、Orchestra Investment、ザ・スタンド、アリストテレスパートナーズ、佐々木食品工業、琉球インタラクティブ、古庄秀樹氏、そのほか事業会社多数と個人投資家多数。調達した資金は、同社が運営する「Connect Job WORKERS」と「Connect Study ABROAD」のソフトウェアへの開発投資、マーケティング投資、運営体制の強化へあてる。

これまでフォースバレーは、世界と企業をつなぐ国境を越えたグローバル採用支援事業「Connect Job」を運営してきた。そこで培った豊富なネットワークを基に2021年にリリースされたのが、特定技能外国人と日本企業を結びつけるConnect Job WORKE、外国人留学生と日本の教育機関を結び付けるConnect Study ABROADというふたつの紹介プラットフォームとなる。

さらに同社では、コロナ禍により外国人の受け入れが厳しくなっている中で事業のSaaS化を進めると同時に、オンラインの日本語教育や人材のリモート採用、越境のクラウドソーシングなど、コロナ禍の再拡大を見据えこれら新規事業モデルをリリースする準備をしてきたという。今後は、外国人の採用支援のみならず、留学から進学・就職・転職に加え来日に向けたビザの獲得から生活の開始まで共通DXプラットフォーム上でサポートし、拡大する外国人経済圏向け事業のさらなるスケールを目指すという。

2007年11月設立のフォースバレー・コンシェルジュは、Connect Jobのブランドのもと、世界中の人材と企業をつなぐグローバル採用支援事業を営む企業。同社データベースには186の国と地域、累計約40万人の人材が登録されており、日本の大手グローバル企業、IT企業を中心に地方や中小企業まで約400社と取引実績を持つという。また、経済産業省・沖縄県・富山県・静岡県・長野県など、省庁・地方自治体からの事業を受託している。

Terminalは海外オフィスを開きたい会社の負担を軽くする

半島に閉じ込められたサンフランシスコ市内での、求人フラストレーションから、Terminalは誕生した。これは海外の人材を活用したい企業のためのプラットフォームだ。まずはカナダのキッチナー、モントリオール、そしてバンクーバーのキャンパスを皮切りに、このスタートアップはこの先世界のグローバル人材が集まる都市に、物理的な旗をできるだけ多く掲げることを目指している。

Terminalは、8VCのJoe Lonsdale、AtomicのJack Abraham、そして元EventbriteのDylan Serotaによって運営されている。そのビジョンは、海外進出のためのターンキーソリューションの提供であり、業務内容としては、技術者の募集と採用から、オフィススペースの提供、書類仕事、そして給与の支払いまでが含まれている。

意図的に、Terminalは対象を、プラットフォームの利点を享受できる会社と、Terminalの用意するオフィスで働くことができるエンジニアだけに限定している。そうした参加の制限を行なう中で、最高の会社と最高のエンジニアを集めることで、Terminalはそのブランド価値を最大化しようとしている。

米国の現在窒息している移民ポリシーを背景に、Terminalはタレントの橋渡しを狙っている。例えば、カナダのエンジニアたちは、ベイエリアでは必要な6桁(10万ドル以上)を上回る給与は要求していない。そしてウォータールーやモントリオールといった町は、有力な大学を擁しており、わざわざベイエリアに引っ越さずともシリコンバレーのスタートアップの経験を積むことを欲している、健康なエンジニアたちも大勢抱えている。

現在多くの企業たちが、最高の国際的才能を確保しようと、カナダでのオフィス開設を行っている。中でもUberFacebookは、不足しているAIと機械学習の人材獲得を狙って、新しいオフィスを最近カナダに開設したばかりだ。Terminalはスタートアップたちを支援するために、有名ハイテク企業から、こうしたリクルーターたちを引き抜いている。

世界には豊富なリソースがあると言っても、小さな会社の文化にとって、国際展開はストレスである。意図をもって成長し、管理できないほど分散したチームは作らないことが肝心だ。

「最初期のころには、会社は1箇所にまとまっているべきです。そして2箇所になり、さらに大きくなって行きます」とLonsdaleは断言する。 「私はスタートアップが、それぞれ少人数しかいないオフィスを、3箇所以上持つべきだとは思いません」。

Terminalの共同創業者たちは、次にオフィスを開く新しい都市について積極的に検討している最中だ。これは資本集約的な活動である。Abrahamは特定のファンディングについては言及しなかったが、同時にグループが十分な資金を手元に持っていることを指摘した。

「私たちは現段階ではイグジットの計画は持っていません」とLonsdaleが付け加えた。「長期的には、そうしたことが必要になるでしょう。そこで私たちはこれを資産として構築しています。会社がどのような投資家たちを迎え入れるかに依存しますが、私たちは投資家たちに通常の流動資産を取得して貰えるようにできます」。

Terminalの15人のフルタイム従業員たちは、これまでに100人のエンジニアのリクルートに成功している。これは従来のリクルーティングファームの3倍の速度だ。Terminalは採用成功人数1人あたりの請求を行い、さらに従業員の給与額に応じて一定の割合で手数料を受け取る。これは業界の標準的なビジネスモデルではあるが、Terminalの請求する割合は高めに設定されている。これはそのサービスアプローチが、物理的なオフィススペースの提供と、バックオフィスサポートを含んでいるためだ。

Terminalの初期顧客は、8VCとAtomicのポートフォリオから選ばれた顧客たちだ。Sequoia、Lightspeed、そしてNEAといった投資ファームたちが、そのポートフォリオの中で国際的な存在感の獲得に興味のある会社たちのために、Terminalと共同でリクルート作業を進めている。最終的にはこれらのVCたちは、Terminalを活用したいスタートアップたちの取捨選択を助けることになるだろう。

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(翻訳:sako)