先ほどAppleは会計2013年第3四半期の収支決算を発表した。売上は353億ドル(前年同期の350億ドルから0.9%の微増)、純利益69億ドル(同88億ドルから21.6%減)、1株当たり利益(EPS)は7.47ドルで前年同期の9.32ドルから19.8%減だ26た。
Appleは今も金銭製造機だが、成長は鈍っている。最近同社は、製品発売サイクルを多少いじった。2012年最後の3ヵ月間でほぼ全製品ラインを一新し、2013年Q1の売上を強化した結果その後に空白を作った。Appleは、MacBook Airを除き、今年も同じパターンを踏襲すると見られる。
Zach EpsteinがTwitterで言っているように、現在世界一利益を上げているスマートフォンメーカーはSamsungで、その利益89億ドルはAppleを上回っている。ただし、Samsungが旗艦スマートフォンのGalaxy S4を発売したばかりなのに対して、iPhone 5の発売は10ヵ月前だ。
それでもAppleは予測を上回った
Bloomberg Businessweekによると、アナリストらの共通見解は、Appleの1株当たり利益が7.28ドル、売上は349億ドルだった。Fortuneの予測もほぼ同じで、売上349.4億ドル、1株当たり利益7.29ドルだった。
保有現金は1450億ドルから1466億ドルに微増。
同社の保有現金は1450億ドルから1466億ドルへとわずかに増えた。これは今もAppleの主要資産の一つだ。このおかげで、資金の心配をすることなく新製品の実験と準備に多くの時間を費やすことができる。Appleは利益を減らしているものの、この数字は伸ばしている。
「私たちは、記録達成の6月四半期にiPhone販売が3100万台を超え、iTunes、ソフトウェア、およびサービスにおける売上が好調に伸びていることを、とりわけ誇りに感じている」とCEO Tim Cookが収支報告で述べた。「来たるべきiOS 7とOS X Marvericksの公開は大いに楽しみだ。また、秋から2014年にかけて発表する予定の驚くべき新製品の開発にも集中して最大の努力を払っている」。
前四半期の決算報告では、今期売上を335~355億ドル、利益率36~37%と予測していた。従来同社の予測は控え目だったが、今回はぴったりだった ― これで株主に逃げられることもないだろう。
iPadの売上はダウン、旧iPhoneの人気は史上最高
数字を細く見ていくと、端末売上は予想通り低調だった。iPadの売上は1460万台で初めて前年同期を下回った。それでもiPhoneは3100万台以上を売り対前年比20%増だった。MacとiPodの販売は、対前期対前年共わずかに減少したが、これは他の〈iプロダクト〉との食い合いが始まっていることからAppleも予想していた。詳しくは本誌の別記事にて。
過去数週間、多くのアナリストが業界全体におけるスマートフォン販売の鈍化を報告している。Appleは、iPhone 4およびiPhone 4Sをいずれも低価格で販売しており、同社の利益を圧迫している。Horace DediuがTwitterで指摘したところによると、iPhoneの平均価格は昨期の613ドルから現在は580ドルまで下がっている。利益が落ちているのに、売上は前年比で増えているのはそのためだ。
Appleの成長なき四半期に関するグラフはこちら。
2013年Q4とそれ以降
2013年Q4のApple自身による見通しは、売上が340~370億ドル( 2012年Q4は360億ドルだった)、利益率36~37%)
第2四半期中Appleは新製品を全く発売しておらず、同社自身の予測はかなり低かった。このほどAppleは、伝統的かつ期待されたWWDCキーノートでいくつかの新製品を発表した。MacBook AirとMac Proも改訂された。しかし、前者の発売は四半期が終る6月30日のわずか数週間前であり、後者はまだ発売日も決まっていない。
そしてもちろん、AppleはiPhoneとiPadをそれぞれ昨年9月、10月以来リフレッシュしていない。言い換えれば、Q3はビッグな製品のないその他の四半期だった。Cookは収支会見の中でそのことを示唆し、新製品は秋にやってくると言った。リリース文中の発言でも確認されている。Appleは根本的に一新したiOS 7を発表した。このことで評論家たちは驚きの新製品が近づいていることを期待している。革新的製品という意味で、2013年Q4に長らく期待された発表があるのは間違いない。
株式市場に関して、Apple(NASDAQ:AAPL)は7月に入って以来かなり好調だ。6月末に400ドルを割った後、ここ数日間は420ドル以上で取引きされている。現在Apple株は時間外で4.16%高で取引きされており、投資家たちが今日の決算に満足したことを表している。
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(翻訳:Nob Takahashi)