【編集部注:本稿の執筆者、Harry Stebbingsは、ベンチャーキャピタルに特化した独立系ポッドキャスト、The Twenty Minute VCのファウンダーでホストを務める。】
資金調達は競争のゲームだ。VCは最新のスタートアップに投資するために、他のVCと競争する。スタートアップは、ブランドVCから資金を獲得するために、他のスタートアップと競争する。
このため、資金調達に成功するためには「ファウンダーはVC同士に競争プロセスを生みだす必要がある」と、DogVacayのファウンダー、Aaron Hirshhornが本誌のインタビューで言った。
締切を設定せよ
パーキンソンの法則が言うように、「仕事は完成までに与えられた時間を満たすまで膨張する」。これは資金調達にも適用される。だから、資金調達を完了すべき締切を設定、管理するのはファウンダーの仕事だ。こうして、ファウンダーとそのチームは計画を立てマイルストーンを設定すると共に、VCらには終了前に参加するきっかけを与える。
具体的にせよ
お金はみな同じではない。Hirschhornが、Bill Gurleyが参加したことの価値を説明して、それを証明している。だから、ファウンダーはこのラウンドに参加してほしいVCの正確で確実なリストを作らなくてはいけない。リストに載せる数はファウンダーによって異なる。SprigのGagan Biyaniは、「私はVCを5社挙げ、それが私の求めているものだった」と私に言った。Hirschhornは、別の考えを紹介し、「資金調達には30社が最適な数だ」と言った。
ピッチのタイミングを計れ
資金調達では、勢いがすべてだ。だから、ピッチの時期を意味のある成長を示すマイルストンと結びつけることは決定的に重要だ。Hirschhornの場合、それはDogVacayが「月額数十万ドル」を売上げている時だった。SaaS会社なら、大きなエンタープライズ顧客と契約した時かもしれない。いずれにせよVCは、成長と勢いに惹かれるので、そのタイミングに合わせることだ。
習うより慣れろ
ファウンダーが初めてVCにプレゼンするとき、それは最高のプレゼンではないだろう。それは困る。つまり、ラウンドで一番欲しいVCは、最初の売り込み相手にしてはならない。Hirshhornが推奨する最適な売り込み時期は第3週だ。この頃までにファウンダーとそのチームは、あらゆる矛盾を正し、ストーリーの語りは完璧になっている。
透明であれ
多くのファウンダーが陥る落とし穴は、調達時期の会社の状態を水増しすることだ。これに陥ってはならない。透明性は資金調達の鍵だ。Hirschhornが言うように、「VCたちは互いに話し合っている。Sand Hill はすべてを知っている」。だから何よりも透明性を保ち、VCには今自分たちがどこにいて、これからどう進んでいくのかを知らせることだ。
最終的に、VC業界はスタートアップを作るファウンダーなしには存在しえない。Hirschhornが強調するように、「会話をコントロールするのはファウンダーの役目」だ。
[原文へ]
(翻訳:Nob Takahashi / facebook)