ヘルスケアテクノロジーのAbbottが開発した新しいCOVID-19の検査方法は、結果が出るまでの時間がこれまでで最速で、しかもその場でできるため検査機関への往復がする必要がない。現在、全世界的なパンデミックを起こしている新型コロナウイルスを検査するこの方法は、米国のFDA(食品医薬局)から緊急時使用許可を受けており、来週から生産を開始する。毎日50000セットも生産できるという。
このAbbott ID NOW COVID-19という検査は、診断プラットフォームAbbott ID NOWを使用する。検査装置は小さな台所用品ほどのサイズで、陽性の結果は5分間、陰性は15分間以下で出る。臨床の現場や診療所などでも検査できるようになること、また検査とその結果が出るまでの時間が短くなることから、非常に有用な手段になる。
他の国で使われてきた高速検査や、結果の精度を確認しないFDAの新しいガイドラインによる高速検査方法と違い、この検査は患者から採取した唾液や粘液を使う分子検査法を利用する。
この検査が利用可能になった良いニュースであるのは、検査に使用するAbbottのハードウェアID NOWが、米国ではすでに臨床現場即時遺伝子検査用として広く普及しているためだ。ID NOWは医師のオフィスや救急病院、集中治療室などの医療施設に設置されていることが多い。
Abbottによると、この新しい迅速検査と3月18日にFDAの緊急時使用認可を受けた施設での検査と合わせて4月には500万回の検査が可能になるという。
検査が、新型コロナウイルスによるパンデミックに対処する上で初期の問題の1つだ。1人あたりの検査実施数で、他国に後れをとっていた。そのためウイルスの拡散とそれによる呼吸器疾患を正確に調べることもできなかった。患者は、検査まで待つ日数が長すぎると不満の声をあげており、接触の可能性が高くてそれらしき症状が出ていても、これまでは迅速な対応を受けることができなかった。
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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa)