Amazon Pay PlacesはAmazonアカウントで実店舗での支払いができるサービス:まずはTGI Friday’sからスタート

Amazonは本日(米国時間7月19日)、Amazon Pay Placesという新しい機能を導入した。これによって顧客はAmazonアプリを用いて、店内での支払い、あるいは買い物に先立つ事前注文を行なうことができる。すなわち、現実世界で買い物をする際に現金、小切手、クレジットカード、デビットカードを使用する代わりに、Amazonアカウント情報を使用することができるのだ。Pay Placesの最初の実現場所にはTGI Friday’sレストランチェーンとの提携も含まれている。もちろんこの機能は、将来より多くの店舗や実世界での利用が予定されているものだ。

Amazon Pay Placesの立ち上げパートナーのTGI Friday’sは、現時点でこの機能を使用できる唯一の場所だ。また米国中で利用可能なわけでもなく、ボストン、フィラデルフィア、ボルティモア、ワシントンDC、バージニア州リッチモンド、ペンシルベニア州ウィルクスバリのアマゾン顧客だけが、この機能を現在利用することができる。

Amazon Pay Placeにアクセスするには、Amazonのモバイルアプリが必要だ。アプリを起動して、メニューをタップし、“Programs & Features”を更にタップする。

このセクション内で、(サポートされている地域内なら)Amazon Pay Placesは利用可能になる。

そこから、TGI Friday’sのメニューを見て、さらにアプリを通して注文をダイレクトに行うことができる。

Amazonアプリを用いて、レストランのテイクアウトオーダーの支払いを済ます事には意味がある。従来の厄介なテイクアウトの注文手段を単純化してくれるからだ。これまでは、レストランに電話をかけ、支払い手段を電話で伝え、レストランの専用モバイルアプリをダウンロードしたり、レストランのオンラインオーダーページを訪問したりしなければならなかった。

しかし、Amazonの目論見は、レストランを超えた範囲に対してもAmazon Pay Placesを利用することだ。Amazonが買収したWhole Foodsが、顧客ピックアップオーダーにこの機能を使う未来を想像することは難しいことではない。

ニューヨーク・ポスト紙によれば、オーダーに対してAmazonがより大きな取り分を占めるAmazon Restaurantsとは異なり、Amazon Pay PlacesはAmazon Paymentsに対する新しい追加であると報じられている。

ざっくり言えば、Amazon Paymentsとは自身が運営するPayPalのような代替支払い手段だ。つまり、オンラインマーチャントは、ウェブサイトのチェックアウトページにボタンを追加することで、顧客のAmazonのアカウント情報を使って支払いを行わせることができる。そうすることによって、顧客がカートを放棄する可能性が減り、チェックアウトがスピードアップすると考えられている。

Amazon Paymentsも、PayPalのように、1トランザクションあたり2.9%+30セントの手数料を請求する。

Amazonは現在どれくらいの数の小売業者が、その支払いプラットフォームを使用しているかについては公表していない。しかし2月には、これまで3300万を超える顧客が、Amazon Paymentsを使用して購入を行なったと発表している。これは2016年4月に発表された2300万に比べて1000万の増加だ。

一般にAmazon Paymentsは電子商取引に関連しているが、Amazonはゆっくりと現実世界にも展開を続けている。例えば、 Amazonは昨年、豪華な衣料品を扱うModa Operandiと提携し、来店した顧客が衣服の代金を、事前にオンラインで洗濯しておいたAmazonのアカウント情報を使って支払うことを可能にしていた、

ということで、Amazon Pay Placesは、現実世界に於けるAmazon Paymentsの2番目のユースケースを表している。

Amazonは、Amazon Pay Placeが、いつ追加の市場に参入したり、ショウケースパートナーと提携するのかについては何も述べていない。しかし明らかにこれは着目を続ける価値のある領域だ。

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(翻訳:Sako)

FEATURED IMAGE: DAVID RYDER/GETTY IMAGES

Amazon、ログイン・支払サービスをeコマース・プラットフォームに拡大―Money 2020で発表

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Amazonは今朝(米国時間4/4)、Amazonペイメントのサービスをサードパーティーのプラットフォームに拡大することを発表した。

世界のeコマース・プラットフォームの運営者やデベロッパーはAmazon Payments Global Partner Program〔Amazonペイメント・グローバル・パートナー・プログラム〕に参加することで、Amazonの支払プラットフォームを利用できるようになる。これらのサービスの傘下のマーチャントを訪問したユーザーはチェックアウトに際してPay with Amazon〔Amazonで支払〕というオプションが提供される。

現在、Amazon Paymentsは個別マーチャントのみ利用できる。参加したオンラインeコマース・サイトには「Amazonでログインと支払い」というオプションが与えられ、Amazonのツールを利用することができる。すでにユーザーの身元情報やクレジットカード情報を持っているAmazonがログインから支払まで代行してくれるのでオンライン・ショッピングにはたいへん便利な機能だ。

つまりeコマース運営者はAmazonの膨大なユーザーベースを利用して、顧客に自サイトにユーザー名、商品送付先、支払手段などの情報を改めて入力させる必要なしにショッピング体験を提供できる。またユーザーはサイトごとにパスワードやIDを管理する煩わしさを避けることができる。支払い手続きが簡素化、高速化されるのでマーチャントの成約率は向上し、売上も伸びる。

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今回のグローバル・パートナー・プログラムでは個別マーチャントがAmazonのプラットフォームを利用するというレベルからさらに一歩進めて、eコマースのプラットフォームを提供している大手プロバイダー自身にAmaznの支払サービスの提供を広げようというものだ。スタート時点でPrestaShop、Shopify、Future Shopなど多くの有力プロバイダが参加を表明している。これら各社のeコマース・プラットフォームを利用しているマーチャントは、今後、Amazonペイメントのツールを利用することが可能になる。

Amazonはさらにパートナーとなったプラットフォームに大して、上得意向け特別サービスやアカウント管理、キャンペーンの立案、技術サポートなどの付加機能を提供するという。Amazonによれば、参加プラットフォームーはパートナー・ディレクトリに登録され、Amazonが今後実施するマーケティングに参加する資格を得る。

新しいプログラムで提供されるサービスはパートナーの種類によってプレミア・パートナー、認証パートナー、認証デベロッパーの3種類に分けられる。プログラムへの参加は現在まだ「招待のみ」で、カバー地域はアメリカ、イギリス、ドイツ、日本の4カ国だ

このニュースはコペンハーゲンで開催中のMoney 2020カンファレンスでリリースされた。

Amazonのこの動きは、PayPalなど既存の支払サービスへの挑戦を一層強化する戦略を明らかにしたものだ(Apple Payは今年中にモバイル・サイトにサービスを拡大するという)。

プラットフォームへのサービスの拡大は、個別マーチャント向けペイメントが急成長しているというニュースに続いて発表された。サードパーティーへの支払サービスの拡大は長期間の実験を経て、 2013年に正式サービスとして開始された。今年1月、Amazonは「2015年に取引高は150%アップし、約8400万ドルとなった。マーチャントの数も200%増大した」と発表した。ただしマーチャント側からの正確な数字の発表はまだない。

いずれにせよ、Amazonはこの戦略を今後も強化していくだろうし、ライバルにとっては無視できない脅威となる。ことにモバイル分野ではそうだ。Amazonにはすでに2億8500万のアカウントが登録されており、 2300万人以上がAmazon以外のサイトでその情報を利用しているという。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Kickstarter、送金サービスをAmazonからStripeに全面切り替え

今日(米国時間1/6)、クラウド・ファンディング・プラットフォームのKickstarterは支払サービスのStripeと新たにパートナー契約を結んだことを発表した。今後、Kickstarter上のプロジェクトへの送金はすべてStripeのサービスを経由することになる。Kickstarterは創立当初からAmazon Paymentsを利用していたが、昨年、Kickstarterが利用していた種類の送金サービスをAmazonが廃止したため切り替えを余儀なくされたものという。

Kickstarterは各種のサービスを検討したが、評判がよく成長も著しいStripeを選んだ。Stripeは最近7000万ドルの資金を調達し、会社評価額は35億ドルに上っている

FacebookとTwitterがStripeを利用している他に、Lyft、Shopify、TaskRabbit、Instacart、Rackspace、Postmates、Handybook、Salesforce、OpenTable、Bigcommerce、Reddit、 SquareSpace、WuFooなどこの支払サービスを利用している有力企業は多数ある。

Kickstarterによれば、この変更にともなって、プロジェクト登録者はAmazon Paymentsのビジネス・アカウントを開設する必要がなくなり、その代わりにKickstarterのプロジェクト登録フォームの口座タブに口座情報を入力するだけでよくなった。Amazon Paymentsでアカウントを開設するのには数日かかっていたが、Stripeの場合は数分で登録が完了する。プロジェクトの支援者も送金のたびにAmazon Paymentsにリダイレクトされることなく、Kickstarter.com内ですべての処理が完了する。.

Kickstarterは各種の手数料は従来と変わらないとしている。Kickstarterの手数料は支援総額の5%でStripeのクレジットカード処理手数料は3%-5%となる。

Stripeへの切り替えは来週中に完了する。

KickstarterはこれまでにAmazon Payments経由で12億ドルの資金を集めてきた。Kickstarterでは資金提供の約束(プレッジ)と実際の課金が別個であり、クレジットカードへの課金はプレッジ総額がプロジェクトごとの目標額に達した場合のみ行われる。Kickstarter創立当初はこの種の処理が可能なのはAmazonだけだったという。

最近Kickstarterは2014年の事業概要を発表した。これによると、330万人のプロジェクトの支援者が2万2000件のプロジェクトに対し総額5億2900万ドルを出資したという。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+