複数のベンダのクラウドを使っているとき、その全体的な使用状況をモニタして最適化するサービスCloudynがこのほど、シリーズBで1100万ドルを調達したことを、今日(米国時間12/14)発表した。
そのラウンドをリードしたのはCarmel Venturesで、これまでの投資家Titanium InvestmentsとRDSeedが参加した。これで同社の資金調達総額は1650万ドルになる。
Cloudynはエンタプライズのクラウドユーザに、興味深い周辺的サービスを提供する。同社を利用してユーザは、多様なサービスにまたがるクラウド利用をモニタし、使い方を最適化できる。ファウンダでCEOのSharon Wagnerによると同社は最近新たに、必要に応じて、顧客が利用しているクラウドの大きさを増加させるサービスも導入した。
つまりクラウドのユーザ企業自身が、利用するクラウドサービスの大きさを増減するのではなく、Cloudynの最適化サービスの一環としてクラウド利用を大きな構成へと拡張し管理する。Wagnerは、“昨年はいろんな業種で、クラウドを成長させるためのツールが欲しいという要望が多かった”、と説明する。
それは、使っていないサーバを外す最適化とは逆に、大きな構成を選んだときに、それの利用効率を最大化したい、という最適化ニーズだ。“顧客は、クラウドリソースのセルフプロビジョニングとクラウドのフットプリントの成長により効率を高め、コストを下げようとしている”、とWagnerは語る。
Cloudynの顧客は、Amazon Web Services、Microsoft Azure、Google Cloud、OpenStackなど、複数のインフラストラクチャを使っていてもよい。それらを全体的にCloudynがモニタし最適化する。
同社はイスラエルのテルアビブに拠を構え、当地の活発なスタートアップシーンの一員である。しかし今回の資金調達を機に、国際化もねらっている。今現在顧客の80%は合衆国の企業なので、2016年には少なくとも一つの合衆国オフィスを開きたい、とWagnerは述べる。
Wagnerは、顧客の数を明かさないかわりに、同社がクラウド上で管理しているマシンは20万を超えている、という。現在の同社の社員は30名だが、来年はこの倍にしたい、と彼は言っている。