米国コミック、印刷本の減少で売り上げダウン

コミック本とグラフィックノベルの売り上げは、過去最高だった2016年の10億1500万ドルから、2017年は6.5%減少した。グラフィックノベルが5.7億ドル、コミック本は3.5億ドルだった。

Comichronに掲載されたレポートによると、流通経路別ではコミックストアが今も最大の収入源で、デジタルダウンロードは9000万ドルだった。

「成長の年が続いたあと、2017年コミックショップ市場は再び落ち込んだ。新たな雑誌が低調だった結果グラフィックノベルの売り上げも伸び悩んだ」と、ComichronのJohn Jackson Millerは書いている。「2017年第3四半期は最悪の対前年比減少を記録したが、その後の2018年春は好調に転じた。」

今や出版界では見慣れたパターンだが、子供向けコミックとグラフィックノベルが市場を支えた。同じことは書籍市場でも定期的に起きていて、児童書が活発に売れる一方で、大人はソフトカバーやハードカバーを捨てデジタルダウンロードに走る。紙のコミック本は今もあきらかに人気が高く、デジタルダウンロードは定期購読販売を上回るペースだが、印刷本に比べるとまだごくわずかだ。

なぜかComichronは売上をコミックとグラフィックノベルとデジタルダウンロードに分類しているが、デジタル売り上げを本の種類別に比較できたら面白いだろう。ともあれ、消費モデルがデバイスへと移行するにつれ、メディアが変わっていく様子は興味津々だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

投資家が14億ドルを投じたMagic Leapが今日までにリリースしたもののすべて

投資家たちから14億ドルを調達したMagic Leapが今日(米国時間20017/10/5)までにリリースしたもの:

Magic Leapは同社のまだリリースされていないプロダクトについて無限話すことには熱心だが、実際には何も言ってないに等しい。上のリストの落とし前は、いったいいつになるのか。

[Magic Leap、その始まり]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

今や人生の教科書は漫画だ、外国語も漫画で勉強できるはず、と信じたLingoZING

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まさにぼくなんか、外国語を勉強するためのものなら、何でも手を出す方だ。外国語の授業には何年も出たし、最新のアプリはすべてダウンロード、挙句の果てにeBayでMuzzyのテープ(今ならDVDか)まで1〜2本買った。これらの中ではとくに、最後のやつが、ひどかったね。

LingoZINGは、わざとこんなアホな名前をつけてるようだが、漫画(アメコミ)サイトComixologyと言語学習サイトDuolingoを合わせたような、というか両者の良いとこ取りをしたようなサービスで、漫画のページの上で外国語を勉強する。そう、いつの時代にも子どもたちは、人生最初の外国語の勉強を、シーケンシャルなアート(ストーリー漫画)で体験する。なぜならば、今や白鯨(Moby Dick)のストーリーが漫画で分かるなら、新しい言語だって当然分かるに決まっている。

このサイトの完成度はまだ低いが、今後はBoom, Top Cow, Imageなどトップクラスの漫画出版社とパートナーしていくそうだから、これからが楽しみだ。

原理は単純明快で、吹き出しを二つの言語で切り替えて、そのたびに大きな音声でそれらを読み上げる。読者の発音は、音声認識機能が評価する。その声を録音できるから、SNSで共有して、本物っぽい外国語の発音を友だちに自慢することもできるだろう。

ローンチの時点では漫画は6本、内3つはオリジナルの言語が英語で、残る3つはフランス語だ。そしてどれにも、英語バージョン、フランス語バージョン、ブラジルポルトガル語バージョンがある。今やってるクラウドファンディングキャンペーンが成功したら、コンテンツはもっと増やせるそうだ。アプリの最終バージョンはAndroidとiOS版が2月に出る。次に予定している言語は、スペイン語と標準中国語だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Google、機械学習を利用した「ふきだしズーム」を公開―Play Booksのコミックが読みやすくなった

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たいていの人はまだ紙の印刷物でコミックを読んでいる。しかし『ジャスティス・リーグ』を読むのにスマートフォンやタブレットを使う読者も増えている。

昨年GoogleはAndroidのPlay Booksストアのコミックの表示をアップデートしてストーリーを追いやすくした。今日(米国時間7/21)、Googleはコミックのユーザー体験をさらに改良した。今回のアップデートはセリフのふきだしの表示を拡大して小さな画面での可読性を高めるというものだ。

GoogleのPlay Booksのプロダクト責任者、Greg Hartrellは私の取材に対して「われわれは前回のアップデートに対してユーザーから寄せられた意見を詳しく調べた。コミックの読者は新しいユーザー体験を歓迎していたが、スマートフォンの小さい画面ではふきだしのセリフが依然として読みにくいという不満が強かった。そこでGoogleではコミックの視覚的体験を損なわずに吹き出しを読みやすくするテクノロジーを開発することにした」と述べた。

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Google PlayチームはGoogleグループ内の機械学習専門家の助けを借りてBubble Zoomを開発した。これはコミックのページを解析し、コマとふきだしの枠線を認識するアルゴリズムだ。この「ふきだしズーム」では、ピンチ&ズームのような煩わしい手間をかけず、簡単にふきだしを拡大表示させることができる(ピンチで拡大した場合、どのコマを見ているのか分からなくなってしまうのが苛立たしかった)。ふきだしを認識できるというのは非常に高度な機械学習で、コミックへの応用としてこれまででベストだろう。

拡大するには画面右側をタップするか音量ボタンを押せばよい〔Play Booksでは画面中央をタップすると「ふきだしズームをオフにできる」という注意が表示される〕。

現在のところ「ふきだしズーム」が有効なのはMarvelとDCのコミックのコレクションだけだ(合計2800冊がGoogleのストアに登録されている。現在このコードを入力すると50%の割引が適用されるSDCC2016〔日本からは利用できないもよう〕)。Hartrellによれば、チームはすでに数百万ページを機械学習させており、将来は他のコミックにもこの機能を拡大する予定だという。また新機能の拡大が比較的ゆっくり行われていることについて、「『われわれは問題を解決した。あらゆるスタイルのコミックを認識できるようになった!』と世界に向かって宣言したいからだ」と述べた。

「ふきだしズーム」は今のところAndroidでのみ利用できる。iOSに新機能が追加される日付は明らかにされていない。Hartrellによれば Googleは当面、Androidでの読書体験の向上に集中していくという。

〔日本版〕「ふきだしズーム」は日本のPlay Booksアプリでも有効になっている。画面右側をタップするとストーリーの順にふきだしが次々に拡大表示される。音量ボタンはダウンで順方向、アップで逆方向にズームの対象が移動する〔機種によって違いがあるかもしれない〕。Googleの機能であるためDCやMarvelのAndroidアプリではサポートされていない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+