スマートドライブ、法人向けの車両管理・安全運転支援サービス「DriveOps」を正式公開

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自動車に備え付けられた「OBD-IIコネクタ」に専用デバイスを接続して車速やエンジン回転数などの走行データを取得。スマートフォン経由でクラウドにそのデータを保存・解析することで、自動車の安全運転を診断する個人向けサービス「DriveOn」を提供するスマートドライブ。同社は9月1日、法人向けの車両管理・安全運転支援サービス「DriveOps」の正式提供を開始した。

DriveOpsは、専用デバイスを通じて取得した自動車のデータ、それと連携するスマートフォンから取得する位置情報データをなどを組み合わせることで、自動車の運転に従事する従業員の走行データの可視化や管理、安全運転のフィードバック、経費精算や日報の自動作成などを行う法人向けのサービスだ。料金は月額1480円から。ドライブレコーダーやデジタコ(運行記録計)が必要だった領域を工事不要、3980円から購入できる安価な専用デバイスとスマートフォンで解決するプロダクトとなっている。

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スマートドライブ代表取締役の北川烈氏によると、正式公開以前に、大手コンビニの配送車両へ導入したような事例もあるという。「これまでOBD-IIコネクタを通じて走行データを取得しても、結局保険(テレマティクス保険:運転特性に応じて保険料を割引する保険)くらいにしか使っていないと思われていたが、すでにそれだけでない状況になってきている」(北川氏)

同社では法人向けのサービスの展開に合わせてデバイスのバリエーションも追加。従来のBLE接続型に加えて、3Gの常時接続型、シガーソケット給電型(OBD-IIコネクタから直接データを取得できないが、これまで取得してきた大量の運転データをもとに、精度の高いデータが取得できるようにチューニングしていくという。近日発売予定)の2種類のデバイスを追加している。

またスマートドライブでは、デバイスを通じて取得したデータをパートナー企業に提供するプラットフォーム「SmartDrive Data Platform」を構築していくとして、パートナー企業の募集も開始した。

今後はパートナーとともに、個人向けには運転特性をもとにしたテレマティクス保険(すでにアクサ損害保険と提携している)から自動車ローン、ロードサービス、トレーサビリティサービスなどを、法人向けには安全運転のスコアリング、リアルタイムな位置管理、経費精算、GIS(地理情報システム)などを提供していくことを検討している。

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車の健康診断を実現するスマートドライブの「DriveOn」、Makuakeで先行販売を開始

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車速やエンジン回転数といったデータ情報を取得するために自動車に備え付けられた「OBD-IIコネクタ」。そのコネクタに専用のデバイスを接続し、BLEでデータをスマートフォンのアプリに飛ばし、さらにアプリ経由でクラウドに保存。自動車の“健康診断”ができるサービスが登場している。

海外では「AUTOMATIC」「Dash」などいくつかのサービスがあるが、日本でこの領域に挑戦しているスタートアップがスマートドライブだ。デバイスで得られる情報をもとに燃費などを確認できるだけでなく、急加速や急ブレーキを判定して「危険運転」を知らせてくれるところから、将来的には渋滞や事故の予測・回避までを目指すという。そんな同社が10月28日、その専用デバイスである「SmartDriveデバイス」とサービスを組み合わせた「DriveOn」の先行販売をサイバーエージェントクラウドファンディングのクラウドファンディングサイト「Makuake」上で開始した。デバイスの価格は7500円から。商品は2015年12月にユーザーの手元に届く予定だ。

SmartDriveデバイス

SmartDriveデバイス

スマートドライブの設立は2013年10月。これまでにベンチャーキャピタルのANRI(シード)や産業革新機構(シリーズA:マイルストーン達成で最大6億6000万円)から資金を調達している。総務省主催の新事業創出支援プログラム「I-Challenge!:ICTイノベーション創出チャレンジプログラム」の1号案件に採択されているほか、アクサ損害保険との業務提携も実施。次世代型保険の共同開発に向けたトライアルも行っている(ドライバーの運転特性に応じて保険料が割引される「テレマティクス保険」の開発をしているのだろう)。

スマートドライブ代表取締役の北川烈氏によると、同社はすでに保険会社やディーラーなどの法人向けには試験的なサービスを進めているのだという。だがそれではせっかくのプロダクトも限られたユーザーしか利用できない。そこで2016年からは一般販売も予定しているそうで、今回それに先駆けてMakuakeで先行販売するに至った。

将来的にはECだけでなく家電量販店や自動車用品店などの店舗販売、保険のほかディーラーやガソリンスタンド、整備工場などを通じたBtoBtoCモデルでの販売も予定している。エンタープライズ向けのソリューション開発も進めているそうで、2016年以降は商用車やバス、タクシー、トラックなどもターゲットにプロダクトを開発していくという。