SonyのPlayStation Classicはレトロゲーム用にオープンソースのエミュレーターを使っている

ワームが再び戻ってきたようだ。昔のゲーム機のゲームをパソコンで遊べるようにするエミュレーターは、かつてはゲーム産業の害虫だった。そして今Sonyは、まさにその、悪者だったソフトウェアを、レトロなゲーム機PlayStation Classicで使っている。

Kotakuのレビューによると、同機のソフトウェアライセンスリストにはPCSX ReArmedが載っている。それはPCSX ReloadedのARMポートだが、後者はさらに、2003年に開発をやめたPCSXエミュレーターからのフォークだ。

でももちろん、それは犯罪ではない。Sonyには、それを使う権利が十分にある。でも皮肉なのは、20年以上にもわたるエミュレーターデベロッパーたちの、主に海賊行為のための労作が、このように公式にデプロイされることだ。PCSXとそれを起源とするソフトウェアは、GPLによるオープンソースだ。

それはかつての、ハッカー的デベロッパーたちにとって、すごい名誉かもしれない。彼らのソフトウェアは、大企業のプロプライエタリな(私権のある)ソフトウェアをリバース・エンジニアリングしたものだが、それが今や、それらの古いゲームをプレイするための最良の方法になり、当のSonyが採用したのだ! ゲームの歴史を研究しているFrank Cifaldiは、それがなぜ一部の人たちにとって驚愕的なのか、という記事を書いている

ある意味でそれは、合理的な選択だったかもしれない。Sonyがエミュレーターをスクラッチで作るとしたら、たいへんな作業になっただろうし、またPlayStationのハードウェアの方を作り変えるとしても、それ以上にたいへんだ。何年間も活発に開発されテストされてきた高品質なオープンソースのエミュレーターがあるのだから、それを使わない手はない。

そのように考えない企業もある。Nintendoは、そのミニゲーム機NES/SNES Classicのために新たにエミュレーターを開発したし、前にはVirtual Consoleや、そしてGemeCube用のAnimal Crossingでもそうした。でもそのときですら、それらのデバイスではLinuxのカスタムビルドが動いていたのだから、オープンソースがベースだった。というわけでゲームの世界は、必ず何らかの形で、オープンソースとベッドを共にしているのだ。

エミュレーターは、それ自体が違法なのではなく、何らかのプロプライエタリコードを使っていたら違法なのだ。だからROMやゲームのコピーに対しては、企業は強硬に戦ってきた。でもエミュレーターはつねに、ある種のグレーゾーンにいた。いくらやられても、全滅はしなかった。最近はレトロゲームへの関心が高まり、それらに進んでお金を出す人たちもいる。でも、エミュレーターの無料の数十年間、というゲームプレイの歴史がなかったら、レトロゲームへの関心が、ここまで生き延びることはなかっただろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

ブラウザ上でWindows 1.01とMac OS 7のゲームをプレイできる

ひまを持て余しているあなたは、久々にKidPixやAdventureをプレイしたい、と思った。そして実は、それができるのだ。Hampa Hugのブラウザ内エミュレータPCEは、二人のプログラマによる巧妙な作品で、二つのクラシックなOSをあなたのブラウザ上に再現できる。

James FriendはSystem 7の実装を作り、その法律的な問題について述べている:

なぜ、古いコンピュータのエミュレータをブラウザにポートするのか? それは、まず第一に、過去から学ぶことが重要だ、と強く感じるからだ。言い換えると、歴史的視野を欠いたところでは、同じ間違いを何度も何度も犯すからだ。そのことに関して、DBXカンファレンスでBret Victorの話がとても参考になった。そのとき彼は1970年代の技術をいろいろ再現してみせ、それらが、今でもわれわれが悪戦苦闘している問題を解こうとしていたことを示した。彼の質問は、痛いところを突いていた: ‘今でもこれが解けないのはなぜか’、そしてより本質的な問いとして、‘今これらの問題に取り組んでいる人たちはなぜ、昔の人の努力を知ろうとしないのか? なぜ数十年後戻りした位置から始めてしまうのか?’。そこでぼくは、初期の重要なコンピュータシステムを今の世代のクリエイターたちがよく知るために、実際に使える対話的なデモを作った。彼らが、過去から学べるように。

PCjrの実装は、Jeff Parが同じやり方で作った。それほど新しくないし、すぐにクラッシュするようだが、でもとにかく昔のOSがインターネットの上に蘇り、しかも本誌のDisruptの記事を読みながらPCjr Adventureをプレイできることは、すごいね。

出典: hackernews

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


OUYAにGame Boy, Genesis, NeoGeoなどのエミュレータも登場–中高年の懐古趣味マシンに?

OUYAがいよいよ発売される(Kickstarterの支援者向けには明日だ)。 かつての人気ゲーム専用機のエミュレータをこのAndroidデバイスが提供するという報道が、騒ぎを喚(よ)んでいる。Android上で人気のエミュレータ Snes9x EX+を作ったデベロッパRobert Brogliaが今日(米国時間3/27)、OUYAのフォーラムで、今Game Boy AdvanceやSega Genesis、NeoGeoなどのエミュレータを作っている、と明かした。

彼が最初に出すと考えているのは、Snes9x EX+(のOUYAバージョン)だ。まず、テスト用のAPKを近く出す。ただし彼自身がテスト機としてのOUYAを入手できるのが、4月以降だ。彼はKickstarterでの募金が終わってから申し込んだ。彼の考えでは、これまでに自分が作ったAndroid用のゲーム専用機エミュレータをすべてOUYAにポートしたい。それらは、上述のもののほかに、TurboGrafx-16、Atari、Sega Saturn、ColecoVisionなどだ。

Broglia作のAndroid用エミュレータは有料だが、OUYAはコンテンツに、無料または無料試用を義務づけている。彼以外のデベロッパが制作を予定しているのは、x86機PCのエミュレータによりOUYAで昔のDOSのゲームを遊べること、そしてCommodore 64のエミュレータだ。というわけでOUYAは、80年代〜90年代に幼児/青少年だった人たちのための、ノスタルジーマシンにもなる。

OUYAのオフィシャルマーケットプレースにはすでに承認されたエミュレータが一つあるが、一般的にエミュレーションそのものを認めるのか、という問い合わせにはまだ返事がない。前に述べたように、Google Playのストアへ行くとエミュレーションアプリが手に入るし、またデベロッパたちの以前の証言では、OUYAのマーケットプレースはきわめてオープンなものになるらしい。

過去には、GP2K Wizや韓国のGameParkホールディングスのCanooのように、‘エミュレーション専用機’という製品もあった。OUYAはそういう狭い領域をねらっているわけではないが、でもリビングのテレビで昔のゲームを楽しめるとしたら、それは相当強力なセールスポイントになるだろう。もちろん、海賊版ソフトを使うなど、違法行為はいけないが。

アップデート: OUYAがエミュレーションに関する公式の見解をくれた:

OUYAはエミュレータを、それらが弊社のコンテンツガイドラインを遵守しているかぎり、受け入れます。ゲームソフトが同梱されているものは、受け入れません。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))