ウェブサーバーというものをなくして、ウェブサイトの作り方を変えたいと願うNetlifyは米国時間3月4日、5300万ドル(約57億円)のシリーズC調達を発表した。
EQT Venturesがラウンドをリードし、既存の投資家であるAndreessen HorowitzとKleiner Perkins、そして新規にPreston-Werner Venturesがこのラウンドに参加した。並行してEQT Venturesの投資アドバイザーであるLaura Yao(ローラ・ヤオ)氏がNetlifyの取締役会に加わる。同社によると、これで同社の調達総額は9700万ドル(約104億円)になる。
最近は多くのスタートアップがそう言うが、Netlifyの共同創業者であるChris Bach(クリス・バッハ)氏もまた、「新しい資金を求めてはいなかったが、会社が急速に成長しているので、その成長の継続のためにお金をもらっておくのが賢明と判断した」と述べる。
バッパ氏とCEOのMatt Biilmann(マット・ビルマン)氏は評価額を明かさなかったが、「それはとっても気前のいい額だったが、Netlifyの現状にはふさわしい」とだけ語った。売上の額も公表しないが、創業後3年で売上は3倍になったという。
その成長を支えているのが、このプラットホームに参加するデベロッパーの数だ。2018年のシリーズBのとき30万人だった登録ユーザーが、今では80万人と大幅に増えている。
2018年にTechCrunchが取材した際に同社は「ウェブサイトの作り方を変えたい」と語っていた。以下に、そのときの記事から引用しよう。
「Netlifyはウェブサーバーの概念を抽象化してしまった。彼らによると、ウェブサーバーはデプロイに時間がかかりすぎるし、セキュリティもスケールも困難だ。一枚岩的なウェブサイトから、スタティックなフロントエンドとバックエンドのマイクロサービス群へ移行すれば、セキュリティとスケーリングの問題は解決するし、サイトをもっと速く完成できる」と同社は語る。
デベロッパーに人気があることはいい出発点だが、もっと大型の顧客を獲得していかないと売上は伸びないだろう。そこで同社は今回得られた資金を、同社のエンタープライズ対応を構築するために使いたいという。現在のエンタープライズ顧客には、GoogleやFacebook、Citrix、Unileverなどがいる。
社員数は、昨年初めの38名から今では97名に増えている。「そして今年中に180名ぐらいにしたい」と同社は語る。
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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa)