ジェフ・ベゾス、「来週新しいKindleハードウェアを発表」とツイート

2016-04-05-kindle

電子書籍のeリーダーというのは昨今では最高にホットなガジェットというわけではなくなった。しかし私を含む一部のユーザーにとっては生活の欠かせない一部だ。ジェフ・ベゾスは「幸福なる少数者」であるわれわれeリーダーの熱烈なファンに向けてKindleの新しいハードウェアが来週にも発表されるとツイートした。

読者諸氏にお知らせ。Kindleリーダーの新しいフラグシップモデルを発表する準備がほぼ整った。8世代目となる。詳細は来週。

リリースのタイミングが前例を踏襲していない点は注目だ。 Kindleハードの発表はこれまで9月が多かった。なるほどペーパーホワイトのアップデートが出たのは去年の6月だったが、4月というのはこれまでなかった。

さて、新Kindleはどんなeリーダーになるのか? eリーダーについてはNate Hoffelderが詳しい((水彩画が描けるKindleのエープリルフールにはすっかり騙されてしまった)は、少なくとも新しいバッテリーケースが用いられると言っている。しかし具体的なスペックについてはほとんど分かっていない。

改良が必要と感じられる分野は割合に少ない。画面解像度の向上はタイポグラフィの改良を意味するので常に歓迎だ。ストレージ容量の拡大もいい。しかしMicroSDカードのスロットが追加されると本気で考えているユーザーはいないだろう。マーカーで線を引いたりテキストで注釈したるするインタフェイスが改良されれば、特に学生などにとって朗報だ。

私の希望は画面の色が紙の書籍のような温かみを感じさせるようになることだ。LEDフロントライトは有用な機能だが、色が冷たく感じられるのが私には以前から気になっていた。
一方、ハードのデザインが大幅に変更されるということはありそうにない。

それより、外観からはわかりにくい機能のアップデートが積み重ねられるというほうがありそうだ。AlexaなどAmazonの新しいサービスとの連携も実現が期待できいる。Amazonによるプレスイベントは予定されていないので、新製品は来週いきなり発表されることになるのだろう。

ただし現行KindleはAmazonでバーゲンになっている。機能は必要十分だし、この価格ならもちろんたいへんにお得だ。浮いたお金で(私のように)Koboを買う,というのもよい考えだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

E Ink、四半期ベースの営業利益は昨年比46%の落ち込み。出荷台数も昨年並みとの予測

KindleやSony ReaderといったE-reader(電子書籍リーダー)は5年前に登場してきたものだ。しかし既にその存在を危うくしつつあるようだ。ディスプレイメーカーのE Ink Holdingsの発表によると、四半期毎の営業利益は昨年比で48%の落ち込みとなり純損失が3360万ドルになったとのことだ。純損失を計上するのは初めてではないが、この4年間で最大規模となっている。また、2013年におけるE-readerの売り上げは1000万台から1500万台になりそうだとのことで、これは昨年とほぼ同様で既に成長傾向にないということが注目に値する。

E Inkの売り上げのうち、70%が電子ペーパー型ディスプレイからのもの。そしてそのほとんどはe-reader用となっている。電子ペーパーは消費電力が少なく、目に優しいというメリットがある。リフレッシュ速度が遅く、また白黒表示しかできないが、それでもE-readerやスマートウォッチなどの特定用途に向いているものだとして市場に受け入れられてきた。

今季の売り上げが伸びていない理由のひとつとして、E-readerのアップグレード時期にあたっているからだとする考えもある。つまり、需要の低下は季節変動要因によるものだという考えだ。しかしシェアのかなりの部分を占めるAmazonのKindleのアップデートは9月のイベント時期に行われており、今期の需要低下を時期的に当然のことであると結論付けるのは難しそうだ。

E Inkはホリデーシーズンになれば売り上げも伸びるはずだと強気の姿勢もみせている。しかし同時にE-readerへの依存度合いを減じたいとも考えている様子だ。また売り上げが伸びるかどうかは、アジアおよびロシアにおけるディスプレイ需要が伸びるのかどうかに強く依存しているという状況だ。

地域的にみれば、電子ペーパーの需要が伸びるところもあるのだろう。しかし全体的に考えれば、将来はさほど明るいものでもないように思える。北米および欧州での売り上げもE Inkが期待するほどのものにはなっていないようだ。E-reader以外にも7インチの格安タブレットが登場してきており、E-readerを選択する理由はなくなりつつあるのかもしれない。たとえばKindle Fireは159ドルだし、Nexus 7も269ドルという低めの価格設定となっている。

確かにE-readerに比べれば、タブレットによる電子書籍読書は快適さの面で劣るものかもしれない。しかし複数のデバイスを持ち歩くというのは、非常に負担になることでもある。E-readerというのは確かに一部の利用者からは絶対的な支持を集めるデバイスではある。しかし、そうした層に行き渡ってしまったとき、さらなる発展というのが望みにくいデバイスでもあるのだ。

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(翻訳:Maeda, H)