1ビットコインの価値が金1オンスを超えた

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史上初めて、1 bitcoinの価格が金1オンスの価格を上回った。

今日の交換レートはbitcoinにとって良い日(~3%高)であることの象徴と言えるが、金にとっては悪い日(~1.3%安)だった。長期的に見るとbitcoinがこの一年で2倍以上(1年前の185%高)になったのに対して、金の価格は1年前から事実上変わっていない。

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bitcoinと金はどちらも代替資産と考えられているが、ふつう両者の取引に相関はない。
それでもbitcoinが(少なくとも一時的に)金の価格を上回ったことは注目に値する。金は文字通り代替資産の「金字塔」であり、投資家の間では不動産や株式等の伝統的資産の潜在的損失に対するリスクヘッジとしてよく利用されている。

bitcoinが初めて登場した時、いずれは金に代わる代替資産となり投資家が価値保存手段として使うと多くの人が予想した。そうならなっていない理由は、bitcoinへの投資が未だに複雑であることや、価格が不安定なこと等いくつもある。今日の交換レートは、主要投資家の間で投資ポートフォリオにbitcoinを入れる人が増える可能性を示唆しているのもしれない。

しかもbitcoinへの投資は近々ずっと簡単になるかもしれない。SEC(証券取引委員会)はWinklevoss bitcoin ETFを承認するかどうかを間もなく発表する。実現すれば米国市場初のbitcoin ETF(上場投信)となり、ウォール街や一般投資家は今よりずっと簡単にこのデジタル通貨を買えるようになる。

先週bitcoinは史上最高値を記録した。理由の一つはETFに関する憶測だ。その他の理由についてはこの記事を参照されたい。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

MesoGlueが電子工作からハンダを追放―火傷せずに金属を接着

2016-01-12-mesoglue

ハンダ付けや溶接を一度でもやったことがあれば、そういう作業がいかに熱くなるかかよく知っていると思う。MesoGlueはそういう厄介な問題を追放できると信じている。これは常温で利用できる導電性金属接着剤だ。いかに不用意な人間でも電線や部品を接着しようとして火傷することはない。しかもきちんと電気を通す。

われわれ電子工作ホビーイストにとってMesoGlueのもっとも興味ある応用場面は、多数の小さなパーツをマザーボードに取り付ける際だろう。MesoGlueは熱を必要としない。これは驚くべき発明だと思う。

産業分野は別として、こうした作業を趣味とする人間の数はまだ多くないかもしれないが、多数のパーツをプラスティック製のボードにハンダ付けする作業には改良を要する点が多々ある。中でも大量のエネルギーを熱源として必要とする点などがそうだ。MesoGlue Silveの外観は通常の銀ハンダと同じだ。しかし指でCPUをヒートシンクに接着、固定することができる。このときハンダごてなどは必要ない。これは非常にクールなテクノロジーでエレクトロニクス工作の常識をひっくり返すものだ。

ノースイースタン大学のHanchen Huang教授、Paul Elliott教授、フロリダ大学のStephen Stagon教授のスタートアップは創立されてから日が浅いが、すでに活動の準備を整えている。

「『「金属』も『接着剤』もお馴染みの言葉だが、『金属接着剤』となると新しい製品だ。われわれはユニークな独自製法を開発した。この物質はナノメートルのサイズの金属線の一方にインジウム、他方にガリウムが塗布してある。この金属線は斜めに取り付けられた櫛の歯のように並べられて電気回路の基板を形成する。この櫛には『ボトム』と『トップ』がある。われわは櫛の歯を互い違いに組み合わせる方法を開発した。インジウムとガリウムが接触すると両者は溶融して液状になる。一方で芯になっている金属線は物質を液体から固体にする性質がある。われわれが開発したMesoGlueは強度、耐熱性、電気的抵抗の点で一般的な金属接着剤に等しい能力を持つ。最近、ノースイースタン大学を通じて、われわれのチームはこの物質に関して暫定的に特許を取得した」とHuang教授は説明する。

また教授は次のように述べた。「主としてエレクトロニクス産業において、この金属接着剤には広い応用範囲がある。熱伝導性の高さを活かして現在用いられている熱グリースを代替できる。電気伝導性も高いので、現在のハンダも代用できる。太陽電池、パイプ類の接続部、コンピューターやモバイル・デバイスの組み立てなどが有望な応用分野だ」と教授は語った。

私は電子時計を組み立てようと考えているが、MesoGlueを使えば指を火傷だらけにしなくてすむらしい。一大朗報だ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

今月のアップデートでiPadにゴールド版追加、12.9インチの大型iPadの発表は来年早々か

Bloombergによると、Appleは次世代の9.7インチiPad Airのカラーバリエーションにゴールドを加え、さらに来年早々に12.9インチの大型iPad Airが発表され、これにもゴールドが加えられるという。

Bloombergは去る8月に大型iPadが開発中だというリーク情報を記事にしていた。しかし今回、現行の9.7インチ版iPadに関するリーク情報がカラーバリエーションだけだったというのは、近く行われるはずのiPadのアップデートではさほど大きな新機能の導入はないことを示唆する。

これまでにわれわれがつかんだ情報でも、Appleの今年の新しいiPadはマイナーアップデートにとどまるという感触だ。プロセッサーがiPhone 6/6 Plusdで採用されたA8に代わることがおそらく、もっとも大きな変更だろう。これまでもAppleはタブレットのプロセサーをスマートフォンから差別化してきたので、あるいはA8+が投入されえるかもしれない。

Appleはプロセッサーのアップグレードとゴールド版の追加で向こう1年iPadシリーズの売れ行きを維持するには十分と考えているのかもしれない。ここ数年のタブレットの販売動向をみると、消費者のタブレット購入サイクルはスマートフォンよりもコンピュータに近い。ユーザーはタブレットを購入すると数年使い続ける。これに対してスマートフォンの場合は、毎年新製品に買い換える率が高い。iPhoneの場合、この傾向は来年まで続きそうだ。

また今月はマイナー・バージョンアップに止め、来年早々に大型iPadを投入し、秋に現行iPadのメジャー・バージョンアップというように通年で順次新製品を発表する方が大きな売上を期待できるのだろう。Appleが大型iPadを製品ラインの中でどう位置づけるかも興味深い。タブレットよりむしろMacビジネスに近い位置づけとするのだろうか?

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+