Google Expressのサービスエリア拡大、全米の90%をカバー

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グーグルがホーム・デリバリー・サービスのGoogle Expressをアメリカ北東部一帯に拡張してまだほんの一ヶ月だが、同社は本日そのサービスを南東部と北西部の数多くの州に展開すると発表、アマゾンとさらに競合することとなる。本日現在、Google Expressがローンチするのはアラバマ、ケンタッキー、ユタ、フロリダ、ジョージア、ノースカロライナ、サウスカロライナ、テネシー、アイダホ、モンタナ、オレゴン、ワシントンの各州に渡るエリアだ。

同社によると、これらの地域が加わることで、Google Expressはその対象に7000万人を加えることになる。既にサービスが稼働しているエリアを加えると、Google Expressは今日全米の90%をそのサービスの対象としてカバーすることとなる。

そのことはアマゾン、その中でも特にアマゾン・プライムナウと競合することを意味する。アマゾン・プライムナウはインターネット・小売の同日配送サービスで、アマゾン・プライムの顧客に対してアメリカ国内の主要な都市で稼働中のサービスだ。

Google Expressが他と一線を画するのは扱う小売業者だ。多くの場合、そのパートナーとなっているのは名は通っているがインターネット販売で出遅れた小売業者か、もう少し伝統的な方法でのみ販売を行っており、24時間配送などは行っていない業者だ。

地域によって多少の違いはあるものの、グーグルがパートナーとなっているのはコストコ、Whole Foods、Kohl’s、PetSmart、Sur La Table、Fry’s、Road Runner Sports、Walgreens、L’Occitane、Payless ShoeSource、Guitar Centerなどだ。

ここで、同日配送に関して一つ例外なのがWhole Foodsだ。Whole Foodsは現在Instacartのオンライン・ショッピング・サービスを通じて配送サービスを提供している。しかしGoogle Expressが今年度初めに方針の転換を行ったこともあり食料品配送に進出するプランを放棄した。グーグルが生鮮・冷凍食品という、他より費用のかかる配送業務から距離を置くことにした為に、Whole Foodsはサービスを全国規模で展開できるのだ。

Google Expressとアマゾン・プライムのもう一つの重要な違いが価格体系だ。

アマゾンは同日配送をプライム会員の特権としており、会員になるには年間99ドルをアマゾンに支払う必要がある。一方でグーグルでは95ドルの年会費を払うか5ドルの配送料(もしくはそれ以上のこともある)を払うかを選ぶことが出来る。

Google Expressでは最低購入額が決まっており、普通は大体15ドルほどだが、高い時には35ドルになることもある。

顧客はGoogle Express内で注文することが出来、いつ配送希望かを指定する。ほとんどのオーダーは1日で届くが、必ずしも同日というわけではない。その他のものの配送は二日以内で、つまりその点でもGoogle Expressはアマゾン・プライムと肩を並べる訳だ。この点に関しても場所によって状況は変わる。

グーグルがインターネット販売への参入に興味を持つというのは興味深い動きであるが、それはアマゾンがショッピング関連の検索でナンバーワンの検索場所となったことと密接に関係している。最近の調査によればアメリカにおいてオンラインで買い物をする半分以上(55%)の人がアマゾンのサイトで直接製品を検索する一方でグーグルやヤフーといった検索エンジンの利用は減少している。ショッピングにおいてはグーグルで検索する人はたったの28%で、前年の34%からの減少が見られる。

Googleによれば、本年度末までにGoogle Expressはアメリカ全土で利用可能になるということだ。

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(翻訳:Tsubouchi)

Googleの敵はAmazon―即日宅配サービスGoogle Expressを有料化、サポート都市拡大

今朝(米国時間10/14)、Googleの即日宅配サービス、Google Shopping ExpressはGoogle Expressと改名され、有料化へ踏み出した。今後はGoogleがコストをすべて負担する実験から会費制のビジネスモデルとなる。メンバー会費は月額10ドル(年額95ドル)。GoogleはもちろんAmazonプライムを念頭に置いているはずだが、一方で大型の実店舗も長年Amazonの脅威を感じてきた。

そのような利害の一致からすでにCostco、 Target、Staples、Office Depot、Walgreens、Toys R Us、Babies R Us、 Whole Foodsなどの大手リテール・チェーンがこのプログラムに参加している。Googleは今朝、さらに16の小売店が参加したことを発表した

この中には、1-800-Flowers、Barnes & Noble、Nine West、PetSmart、Vitamin Shoppe、Sports Authorityなどの全国チェーンに加えて、ニューヨークのParagon SportsやロサンゼルスのVicente Foodsのようなローカル店も含まれている。

またサービス地域も、これまでのカリフォルニア北部に加えて、新たにシカゴ、ボストン、ワシントンD.C3都市が追加された。これにともなってボストンではStop & Shop、ワシントンではGiant Food、シカゴではLux Roses、TigerDirect、Treasure Island Foods、Wrigleyville Sportsなどのローカル店がプログラムに参加した。

Googleによれば、今回の拡大で全米で700万人がGooleの即日配達サービスを利用できるようになったという。翌日配達なら1200万人近くがカバーされる。ベイエリアの消費者は21歳以上であればアルコール飲料も注文できる。(これまでのサービス地区はサンフランシスコ市、ペニンスラ(サンフランシスコ半島)、サンノゼ、北カリフォルニア、西ロサンゼルス、マンハッタン)

Amazonプライムとは異なり、Google Expressは会員以外でも利用できるが、その場合は1回ごとに4.99ドルの費用がかかる。

会員は15ドル以上の買物について会費以外には無料で即日ないし翌日配達を受けることができる。また登録会員以外に同一家庭のメンバーも利用できる。一方無料で即日ないし翌日配達が受けられるAmazonプライムの(アメリカでの)会費は年額99ドルだが、これには無料のテレビ、映画のストリーミング、広告なしの音楽ストリーミング、Kindleの無料のeブックなど数々の特典がつく。

宅配ビジネスに進出するとはGoogleも手を広げすぎではないかという印象を持つ読者もいるだろうが、最近のGoogleはますますAmazonを最大のライバルと考えるようになっている。Googleのエリック・シュミット会長自身が、最近、「われわれの競争相手はBingやYahooだと考える人が多いが、検索分野での最大のライバルはAmazonだ。Amazonは一般に検索エンジンだとは思われていないが、何か商品がが欲しいときに人々は必ずAmazonで探す」と説明している

Googleの広告プラットフォームはデスクトップ、モバイルのOS、ハードウェア、ウェブ・アプリなどインターネットのあらゆる部分に浸透している。にもかかわらず、Amazonで買い物をする消費者はGoogleで検索しないし、したがってGoogleが表示する広告をクリックすることもない。

だが、Googleが宅配サービスを黒字化できるかどうかは不明だ(自動運転車が実用化すればそうなるかもしれない)。

Google ExpressはiOSとAndroidから利用できる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+