中国で4位に転落のXiaomi、アメリカ市場参入を諦めず

2016-08-23-xiaomi

新興スマートフォン・メーカーとして注目されたXiaomi〔小米〕だが、このところ本国市場は苦難の道だ。先週IDCのレポートによれば、中国のスマートフォン市場の出荷台数でXiaomiは大きくシェアを落とした。首位から一気に4位に転落し、トップは同じく中国のHuaweiに奪われた。

それでもXiaomiは国際市場、特にアメリカに進出する夢を捨てていない。しかしAppleとSamsungが圧倒的なシェアを占めるアメリカは新規参入が格別に難しい市場だ。

Bloombergのインタビューに答えて、副社長のHugo Barraは困難を認めつつもアメリカ進出の計画を再確認した。Barraは「この市場は非常に重要だ」と述べる一方、同社はインドとインドネシアへの進出、それにもちろん中国にも資源を割かねばならず、完璧なタイミングの選定が求められるとした。

関係者の間ではXiaomiの米国進出は近いと見られているが、Barraは「慎重にアプローチしている」と述べた。 Barraは具体的なスペックは明らかにしなかったが、以前この10月にローンチすると報じられていた製品も含めてXiaomiは数種類のプロダクトをアメリカで発表するとしている。

アメリカで発売される製品がそもそもスマートフォンであるかどうかもまだはっきりしない。Xiaomiの製品ポートフォリオはモバイルの枠を超えており、テレビのセットトップボックスのMi BoxやノートパソコンのMi Notebook Airも開発ずみだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Xiaomi(小米)副社長Hugo Barraインタビュー―これがスマートフォンを安く製造できる理由だ

そこそこ高いスペックと低価格という組み合わせのおかげでXiaomi(小米)のスマートフォンは昨年、6000万台も売れた。その結果、小米は販売台数ベースでSamsungを抜いて中国でナンバーワン、かつ世界で3位のスマートフォン・メーカーとなった。

小米のフラグシップモデル、Miは市場価格が300ドル前後だ。新製品のMi Note Proはこのシリーズとして初めて500ドルを切った。一方、廉価版のRedmiシリーズは150ドル以下だ。これと比較すると、AppleのフラグシップモデルのiPhoneはキャリヤ契約なしで1000ドル以上、Samsung Note、GalaxySシリーズもほぼ同様の価格帯だ。では小米がこのようなアグレッシブな低価格を実現できる秘密はどこにあるのだろう?

これには「小米はスマートフォンを原価で販売しており、利益は別のサービスから上げている」などさまざまな説が出されてきた。われわれは先週、北京で同社の国際部門担当副社長のHugo Barrae(元Google副社長)にインタビューすることに成功した。そこでBarraはベールの一端をわずかだが開いてくれた。

小米の低価格は品種を絞り込んでいることと、機種ごとの販売期間を長く取ることの組み合わせで支えられている

Barraは「小米の低価格は品種を絞り込んでいることと、機種ごとの販売期間を長く取ることの組み合わせで支えられている」と説明した。

注目すべき点は、小米は新モデルを発表した後も旧モデル(とそれに小改良を加えたモデル)を値引き価格で販売している。

「われわれの製品の販売期間は18ヶ月から24ヶ月だ。ほとんどの製品についてわれわれは発売開始後、3、4回の値下げを行う。Mi2、Mi2sは事実上、同一の製品だ」と Barraは説明した。「Mi2/Mi2sは26ヶ月連続して販売された。Redmi 1が最初に発売されたのは2013年9月で、われわれがRedmi 2を発表したのは今月に入ってからだ。つまり16ヶ月後となる」

これは重要な点だ。販売期間が長くなれば、小米は部品メーカーと再交渉して値引きさせることができる。

「われわれが製品の値下げができるのは、部品調達コストを次第に引き下げることができるからだ。われわれはこれによって利益率を向上させる代わりに製品価格の値下げを行っている。」とBarraは付け加えた。

「われわれのデバイスの部品の大部分は〔新モデルになっても〕同じだ。そこでサプライチェーンに関する限り、われわれはほとんどの部品をRedmi 1と同一契約で調達でき、同じように値引きができる。われわれはさらに調達コストの削減に取り組んでいる。その点で、われわれの製造するモデル数がごく少ないことは極めて重要だ。われわれは年に数機種しか新モデルを発表せず、シリーズも2つだけに抑えている」とバラは語った。

Barraは「この仕組みはごく単純だ」と述べたが、一つのモデルを2年から3年にわたって販売し続けるのは、単に部品調達価格の引き下げだけが目的ではないという。Barraは〔同一機種の長期販売によって〕ソフトウェアのアップデート、修理部品のストック、その他の顧客サービスも長期にわたって同一のまま維持でき、それに関するコストも引き下げられると指摘した。

「ポートフォリオ(製品の品揃え)を厳選することによって、われわれはあらゆる面でコスト削減に成功した」とBrraは言う。

もちろんこれ以外にも、販売を販売をオンラインに限定するというマーケティング戦略や部品調達を中国国内で近くに所在する供給業者に頼るなどの総合的なコスト削減の努力も重要な役割を果たしているが、やはりもっとも重要なのはサプライチェーン管理の成功だろう。今年、

小米はアジア地域から飛び出して世界的に展開する計画だ。これにともなってサプライチェーン管理によるコスト削減の重要性はますます大きくなるだろう。

小米はこれまでほとんどの売上をオンライン販売によっていたが、最近、インドでAirtelと提携するなど、中国以外の市場でパートナーを通じての販売をテストしている。また台湾、マレーシア、シンガポールでもパートナーと提携している。

去年、小米は2015年には1億台を販売できと予測した。2014年後半、同社は販売目標をさらに引き上げたということだが、改定された新たな2015年の目標の数字はまだ発表されていない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


GoogleのAndroid担当VPが創業者Sergey Brinとの愛の四角関係で(?)退社

本誌は今日(米国時間8/28)、GoogleのAndroid担当VP Hugo BarraがGoogleを退社して“中国のApple”と呼ばれるXiaomiに移籍する、という噂が真実であることを確認した。

その噂は、Googleの協同ファウンダSergey Brinと23andMeの協同ファウンダAnne Wojcickiとの結婚の解消という、べつのお話とタイミングが合っている。そしてこっちのお話は、前にHugo Barraと関係のあった人物が今ではBrinとデートしている、と暴露している。

そのこととBarraの退社は、“無関係”だそうだ。

BarraはGoogleに2008年の3月からいた。その前は、NuanceのPMだった。Googleでの5年間で彼は、PMからAndroidのプロマネ担当VPに昇格し、多くのファンができた。Xiaomiの協同ファウンダで社長の(元Google社員の)Lin BinもSina Weiboで、Barraは10月にXiaomiのVPになる、と発表した

AllThingsDによると、Brinと彼の妻との亀裂は友好的なもので、Googleの事業や経営には何ら影響を及ぼさない。しかし、Brinの新しい関係が事業に与える影響については、不透明である。なぜなら、あらゆる情報を総合すると、その人物はGoogle Glassのマーケティングチームのメンバーらしいからだ。Brinはもっぱら、技術面でGoogle Glassを監督しているが、PRやマーケティングは彼の直属ではない。

割れたガラスの画像はここから。

アップデート: Googleの広報もBarraの退社を確認し、このようにコメントした: “Hugo Barraの幸運を祈る。われわれはGoogleで彼の不在を悲しみ、しかし今後もAndroidのエコシステムにとどまることを喜ぶ”。Barra自身は、Google+でお別れの言葉を述べている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))