ネットワーキングとゲーミングの境界がますます曖昧になり、インターネットの既存勢力もその点に注目している。Tencentに告ぐ中国で2番目に大きなゲーム企業であるNetEaseは、カリフォルニアで運用されているアバターによるソーシャルネットワークのIMVUに投資する投資家の仲間になろうとしている。
総額3500万ドル(約36億3000万円)のIMVUへの投資には、カリフォルニア州メンローパークのStructural Capitalなどが参加した。IMVUはこれまで、5回のラウンドで7700万ドル(約79億9000万円)ほどを調達している。同社は2004年に「The Lean Startup(リーン・スタートアップ)」の著者であるEric Ries(エリック・リース)氏らが創業した。今回の資金調達に関して、同社の調達前評価額は公表されていない。
新たな資金はIMVUの製品開発に使われるが、この資金は同社のリストラ直後にやってきた。新たな親会社となったTogether Labsが、その旗艦的プラットフォームであるIMVUを統括し、そこでユーザーはバーチャルな部屋を作り、互いにカスタムしたアバターを使いながら知らない人同士でチャットする。現在、こうしたプロダクトは一部の人々がデートプラットフォームだと見なしている。そこではVcoinと呼ばれる新しいサービスにより、コインを買う、贈る、稼ぐなどを行い、IMVUのプラットフォームがそれを法定貨幣のデジタル資産に変換する。それ以外にも、多様なバーチャルサービスがある。
「NetEaseには、中国最大規模の不朽の名作MMOゲームがあります。同社はINVUに、その影響がおよぶことを期待しています」とTogether LabsのCEOであるDaren Tsui(ダレン・ツイ)氏はいう。
「IMVUが運用しているのは、世界最古で、しかも我々のユーザーベースの中では最も活気があって若いメタバースです。私たちは多くの経営哲学を共有しており、互いに補い合うノウハウがあります。パートナーになることが極めて自然なことです」。
2005年に創業されたNetEaseは、今ではそのニュースポータルや音楽ストリーミング、教育プロダクト、そしてTencentなどと競合するゲームで知られている。同社はこれまで長年にわたり中国の外の企業に小額の投資を行ってきたが、それはTencentの投資の頻度や額には敵わないものだ。
NetEaseの広報担当者は、IMVUへの投資についてコメントを拒否した。
ツイ氏によると、NetEaseとのパートナーシップにより、彼のバーチャルネットワーキング企業であるIMVUがNetEaseのゲーム開発とエンジニアリングの能力を利用でき、またWithMeをはじめとした今後のTogether Labsプロダクトのためのグローバルな市場戦略でも、NetEaseの知見を利用できるという。
2020年にIMVUは記録的な成長を達成し、月間アクティブユーザーは700万超、ユーザーが作成したプロダクトは各月40万にもなった。現在このサービスは140カ国あまりで展開され、絶えずアジアなどへの拡張の機会を探っている。韓国ではすでに、アプリをローカライズしているとツイ氏はいう。
CEOのツイ氏はさらに、次のように述べている。「IMVUは近年成長を加速しています。Vcoinのローンチと新たなWithMeプラットフォームの開発で、私たちはこれらすべてのプロダクトを1つの傘の下に収め、コミットメントを強めて、人と人のリアルな結びつきを、仮想空間で作っていきたいと考えています」。
カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:IMVU、NetEase、資金調達
画像クレジット:IMVU
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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa)