Atlassianが今日(米国時間9/3)、同社の旗艦製品であるJiraの新しいエディションの最初のベータと、opsのチームがインシデントを迅速効率的に処理できるための問題追跡ツールを発表した。
そのツールJira Opsは、OpsGenie, PagerDuty, xMatters, Statuspage, Slackなど他のツールをいろいろ統合している。多くのチームがすでに、自分たちのサービスがダウンするとこれらのツールを使っているが、Atlassianによると、現状では、その場しのぎ的な使われ方が多い。Jira Opsは、同じページ上の全員をまとめる糊になり、現在進行中のインシデントを可視化することをねらっている。
AtlassianがJiraを使って、その中核的なオーディエンスであるデベロッパーから逸れた方向へ脇道するのは、これが初めてではない。たとえばJira Service DeskとJira Coreは、もっと広いオーディエンスを対象としている。しかしOpsは、きわめて限定された層が対象だ。
Atlassianでソフトウェアのチームを率いるJens Schumacherはこう述べる: “Service Deskが、最初の一歩だった。そして、Jiraで対応できるそのほかの特定層を、探していた”。Schumacherによると、同社は社内のopsチームのためにこれまでたくさんのツールを作ってきたが、それらは主に、インシデントを追跡し管理するために必要な、いろんなピースを糊のようにまとめることが目的だった。Jira Opsはそんな糊的ツールを、正規のプロダクトにしたものだ。
しかし、Jira Opsを使うことはある意味で、パズルのピースがまた一つ増えることだ。でもSchumacherの主張では、プロセスを管理する単一の場所を作ることがねらいだった。“インシデントが起きたら、そのインシデントに関係のあるものをすべて見つけられる、センター的な場所へ行けばよい、…それがねらいだ”、と彼は語る。“そのページに誰がいて、誰がアラートされているかが分かる。必要と思えば、さらにもっと多くの人にアラートできる。Slackのどのチャネルでそのインシデントが議論されているか、も分かる”。
Atlassianの他のプロダクトと違うのは、Jira Opsのセルフホスティングバージョンを出す計画は今のところないことだ。その理由は、単純明快だ: ユーザーのインフラがダウンしたら、Jira Opsもダウンするかもしれない。…そうなると、そのダウンタイムを管理するツールがない。
Jira Opsは今、アーリーアクセスのベータとして無料で利用できる。バージョン1.0の立ち上げは、2019年の初期の予定だ。もちろんそのときには、料金体系も明確になっているだろう。