TwitterのBiz Stoneが作った人力画像検索Jellyが、2回目の資金調達ラウンドを完了

Twitterの共同ファウンダー、Biz Stoneが、JellyのシリーズBラウンド資金調達を完了した。リードしたのはGreylock Partnersで、Spark Capitalも参加した。同ラウンドは、1年足らず前にSpark、Jack Dorsey、GreylockらからDiscovery Fundを通じて調達したシリーズAラウンドに続くものだ。

同アプリ ― 実質的には画像を起点とする人力による発見および検索解析エンジン ― は今月初めにスタートした

「Jellyは少人数のチームで必要な資金も少ないので、世界的サービスに成長して答を見つける方法が変わるまでは、このまま続けるつもりだ」とStoneは語った。「Greylockとの提携は、Jellyの改善に集中する時間を増やすと共に、才能ある頼りになる人たちを取締役に迎えられることを意味している」。

数字に関する言及はなかったが、今回の出資前には、Greylockがブロギングプラットフォーム、Mediumの2000万ドル調達に参加するという噂が、StoneのTwitter共同ファウンダーであるEv Williamsから漏れていた。JellyのシリーズAも、金額は公表されなかったが、われわれは数百万ドルだったと見ている。

TechCrunchは、このラウンドでJellyの取締役になった、Greylock PartnerのJosh Elmanに話を聞いた。Elmanは以前TwitterのプロダクトマネージャーとしてStoneと共に働いていた。Jellyをテストしていた頃の初期の体験に関する逸話を本誌に話してくれた。

「開発間もなくアプリをテストいた時、Jellyがあってよかった、と思う体験が何度かあった。ある時Jellyの誰かが、わが家の6メートル下の羽目板のシミをヒントに、シャワーが漏れていることを気付かせてくれた。私も、新しく完璧なモニターを買おうとしている人を手伝ったことがある」とElmanは会社のブログに詳しく書いている。「特に気に入っているは、娘がAngry Birdsの “a ding don and a box” というレベルを探すよう何度も私に頼んだ時のことだ。数時間にわたる検索と泣き言の後、Jellyから完璧な答が届けられ私をヒーローにしてくれた・・・」

Jellyの出資者は他に、Bono(本人)、Evan WilliamsJason GoldmanAl GoreGreg Yaitanes監督、および起業家のRoya Mahboobら。Spark General PartnerのBijan Sabetは既にJellyの取締役を務めている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Twitterの共同ファウンダー、ビズ・ストーンが新Q&Aサービス、Jellyをローンチ―秘められた目的を語る

Twitterの共同ファウンダー、ビズ・ストーンは新しい秘密プロジェクトJellyが目指すところを明かした。Jellyは画像と短文でソーシャルネットワークを通じて友だちに質問ができるモバイル・アプリだ。たとえばストーンはサンフランシスコで見かけてスナップした芸術作品の写真を添えて「これは何だろう?」と質問し、すぐに何十件もの回答が得られたという。

今朝(米国時間1/8)のローンチ後、ネットにはJellyに対する戸惑い批判が渦を巻いている。これは主に、質問を短く制限し、問いかける相手もソーシャルネットワークでつながっている友だちという狭い範囲に制限するという仕組みが奇妙に思えることから生じたものだ。

しかしストーンにインタビューしてみたところ、Jellyに一見した機能以上の野心的でユニークが目的が秘められていることが判明した。Jellyが目指すところは単に知識を与えるQ&Aツールではなく、ユーザー間にエンパシー(共感、自己移入)を醸成することだった。

「Jellyは自分の周囲に自分を必要としている人たちがいることを日常的に感じさせる。それによって世界をより共感に満ちたものにする一助となる」とストーンは言う。

しかしJellyはもちろんQ&Aツールとしてもちゃんと機能する。たとえば今朝、こんな論理学の質問をしたところすぐに答えが返ってきた。

同様にファッション、旅行、インテリアなどの質問にも便利なツールだ。COOのKevin Thauの姪がアクリル絵画の技法について質問したところ、友だちの友だちのアートディレクターから回答があり、さらにその友達である人気テレビドラマのドクターハウスのGreg Yaitanes監督から感想が寄せられたという。

「スーパーでレジの行列に並んでいるような短い隙間の時間に気楽に使えるようなQ&Aネットワークにしたい。今は人口知能が大流行だが、単なる人間の知能ではなぜいけないのだ? なにしろ70億人もの人々がいるのだからそこには大量の知能があるはずだ」とストーンは言う。

しかしJellyの目的は「人間知能」による総合的な検索エンジンになることだけではない。ここではストーンが語ったとおりに引用するのがよいだろう。

非常に便利な検索エンジンを提供するという以外に、Jellyはエンパシーのサークルを作るのが目的だ。Jellyを日常的に使ううちにユーザーは「まわりには私を必要とする人がいるし、私はその人たちを助けてあげられるし、感謝してもらえる」と考えるようなる。うまくいけば、それがきっかけでユーザーたちがアプリの世界を飛び出して現実でも助けを必要とする人々を探し、手を差し伸べるきっかけになるかもしれない。そうしたすばらしいだろう?

なるほど、そう考えるとJellyの少々変わったフォーマットも納得がいく。自分の知っていることを教えるのは他人を手助けするもっとも容易な第一歩だ。Jellyはいったりきたりの長々しい議論ができないように仕組んである。求められているのは単刀直入な回答、それだけだ。

「世界のエンパシーを増大させる」というJellyの秘められた目的は野心的に過ぎるだろうか? しかしその発案者にはすでに世界を大きく変えた実績がある。偉大な実験として見守っていきたいと思う。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+