ウォルマートの会話型パーソナルショッピングサービスは一顧客に毎月16万円超を売る

1年前にWalmart(ウォルマート)は、パーソナルショッピングサービスのJetBlackをニューヨークで立ち上げた。そして米国時間6月7日の発表によると、JetBlackの顧客の3分の2が週ベースでこのサービスを利用し、平均して毎月1500ドル(約16.2万円)の買い物をしている。ただしそれらの顧客は全員がWalmartやその子会社Jet.comなどで買い物をしているわけではない。JetBlackは独立のeコマース企業であり、Walmartが育成した。そして、いろんなリテイラーからの商品を配達している。

実際のところ、JetBlackが扱っていないのは、生鮮とアルコール、大麻由来製品、タバコ、処方薬、そしてレンズだけだ。

Walmartがインキュベートしたこのスタートアップは、ショッピングにコンシエルジュを絡ませてeコマースを会話型にする実験であり、顧客はリクエストをテキストメッセージで送り、そしてWalmartやJet.com、そのほかの地元リテイラーからの商品推奨を受け取る。会費は月50ドルでAmazon Primeよりも高いが、本格的な高級コンシエルジュサービスのHello AlfredMagicなどよりは安い。これらは、JetBlackがデビューする数か月〜数年前から注目されている。

Walmartによると、このサービスは、オンラインショッピングの利便性と専門知識を持つエキスパートの個人的アシスタントを組み合わせて、都市の忙しい核家族に効率的なショッピング方法を提供する。

JetBlackは、Rent the Runwayの共同創業者であるJenny Fleissらが創り、WalmartのインキュベーターStore No. 8のインキュベート事業に参加した。インキュベーターを立ち上げてから数か月後の2018年9月にWalmartは、The Wall Street Journalの取材に対し、JetBlackの会員は毎週平均300ドルの買い物をしている、便利なサービスだから買い物の頻度も上がる、と言っている。2019年3月では、毎週の買い物品目数が10以上だが、そのうちいくつがWalmartの商品か、という内訳は公表されていない。

米国時間6月7日はWalmartの株主総会だったが、JetBlackに関する話は少なかった。平均買い物額が増えたことだけが、言及された。

Walmartの国内eコマース部門のCEOであるMarc Lore氏は「JetBlackは会話型コマースに活気をもたらした」とコメント。。そして彼は、eコマース関連の最新の数字を「どれも顧客のおかげ」と述べた。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

テキストで御用聞きするWalmartの買い物サービス、NYでスタート

Walmartのインキュベーターは初の試みを展開する。Store No.8という名称のインキュベーターは、買いたい物をリクエストしてすぐに入手できる、御用聞きスタイルのサービスJetblackを開始した。パイロット期間中、このサービスはコード8と呼ばれていた。

Jetblackを利用するには、まずサービスに招待される必要がある。現在のところ、このサービスはマンハッタンかブルックリンの居住者で、ドアマン付きの建物に住んでいる人向けに展開された8カ月にわたるパイロットプログラムの参加者に限定される。しかし間もなく、より多くの人にオープンになる見込みで、現在ウェイトリストで受付中だ。このサービスは月額50ドルで同日配達を保証する。これはAmazon Primeより高いが、他の似たようなサービスに比べるとかなり安い。

Hello Alfredのようなコンシェルジュサービスが、静かに暮らしたい人向けのハイエンドサービスなのに対し、Jetblackはどちらかというと、より効率的に買い物する方法を探している、都会に住む忙しいパパママ向けのサービスだ。テキストメッセージで欲しいものをリクエストすると、Jetblackがそのリクエストに合うものを探し出してテキストメッセージで案内する。案内商品はWalmartとJet.com、地元の専門小売店から選ばれる。

つまり、どんな商品でも扱うということだ。会員のお気に入りのブティックの美容クリームを取り寄せたり、あつらえのイースターバスケットを手配して子供達が寝ている時間に届けたり。また、バケーション前に急いでビーチ用品をそろえるということもできる。

「消費者は商品のクォリティに妥協することなしに、より効率的に自分や家族の物を買う方法を探している」と語るのはJetblack創業者でCEO、かつて洋服レンタルサービスRent the Runwayを立ち上げたJenny Fleissだ。

「Jetblackはまったく新しいコンセプトでつくられている。消費者は膨大なカタログのページをめくることなく、テキストメッセージを使って本当に欲しいものを購入することができる」と説明する。

同日配送のサービスはすでに珍しいものではなくなってきている中で、Jetblackのようなショッピングサービスが他のサービスと差別化を図ることができるのか非常に興味深い。

Jetblackが行う商品提案がどうユニークなのかは今ひとつはっきりしないが、最大の小売店のバックアップがあるというのは言わずもがなだろう。

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(翻訳:Mizoguchi)