ヒラリー・クリントンは、共同候補者としてIT界のリーダーを複数考えていた。クリントンのキャンペーン責任者、John Podestaからとされる漏洩メールによる。
2016年3月17日付のメールでPodestaは、クリントンが副大統領候補として考えるであろう「第一案」に言及している。リストの “food groups” と分類された部分には、Tim Cook、ビル、メリンダ・ゲーツ夫妻、GMのMary Barra、XeroxのUrsula Burnsらの名前があった。
Wikileaksは、Podestaのメールと称する数千件の文書を10月始めから公開し、投票日まで毎日公開していくと言っていた。Wikileaksのメールが本物であるかどうか、Podestaはまだ確認していないが、自分のメールがハックされたことは認めており、トランプの参謀、John StoneがWikileaksのファウンダー、Julian Asangeに協力していると非難した。
メールは、StarbucksのCEO Howard Schultz、Coca-ColaのMuhtar Kentおよび、クリントンの現在の副大統領候補、ティム・ケインにも言及している。
IT枠の人たちがドラフト一巡目に残った理由は、シリコンバレーへの影響力や候補者との関係のためかもしれない。クリントンとシリコンバレーは親密な関係にある ― Tim Cookを含め何人かがクリントンのために大規模な募金キャンペーンを行った。
しかし、名前の挙がったITリーダーは誰ひとりとして必要な政治経験を持っておらず、本格的候補というよりもキャンペーンの懐を潤すためだったのかもしれない。
そんな戦略の可能性は、6月20日付けでリークされた別のメールで、Cookがクリントンに個別対談を要求していることからも見てとれる。
「これについては慎重に進めるべきだと考えている。彼は好意的ではあるが経験はなく、あまり強く押さない方がよいと思う」と、クリントンの資金調達責任者、Lindsay Roitmanが別のスタッフで最高技術責任者のStephanie Hannon宛に書いている。
以前米国政府は、ロシアがWikileaksに協力して民主党全国委員会のメールをハックし、選挙に影響を与えようとしたと公に非難した。クリントン陣営は、Wikileaksが謀略に加担したことを非難し、トランプ陣営が事前にリークを知っていたことを示唆 した。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)