GoogleがI/O 2015で披露したProject Jacquardは、インターネットに接続された織物で、衣類の表面からデバイスに接続してそれらを動かせるだけでなく、従来どおりにファッションの素材にもなる。すでにLevi’sが最初のパートナーになっているところから見ても、かなり将来性のある技術のようだ。
サンフランシスコに本社のあるLevi’sはジーンズのメーカーとして有名だが、今では総合衣料メーカーと言ってよい。今日(米国時間5/29)のI/Oで、ATAPのプレゼンテーションに登場したLevi’sの代表は、この新しい技術に飛びついた理由を説明した。そのキモは、デバイスと人間の日常生活とを、もっとしっくり馴染んだものにすること。いちいち気にせずにデバイスを利用できることだ。
アプリは同社独自で作るつもりのようだが、デベロッパコミュニティからの協力も求めている。この新たな技術を前提とすると、同社によれば、デベロッパも“ファッションデザイナー”だそうだ。
このパートナーシップはまだきわめて初期段階のようで、プロダクトの発表もない。でもここでおもしろいのは、技術開発がもはやGoogle自身の研究部門に閉じ込められないことだ。世界的に著名な老舗ファッションブランドとの協働により、Jacquardという一見突飛な技術から、人間の日常に定着する何かが生まれるかも、と期待される。