Mark CubanがAT&TとTime Warnerの合併について「競争を促す」とコメント

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850億ドルを費やして実現したAT&TとTime Warnerの合併消費者の選択肢を狭めることになるという意見が多いなか、Mark Cubanがもつ見解はそれとは異なる。彼はTechCrunchとのインタビューのなかで、今回の合併は業界の「競争を促す」結果になるだろうとコメントしている。

自信もメディアの買収によって財を成したCubanは、この2つの企業が手を組んだことによって「デジタル・コンテンツを独占する」Facebook、Google、Amazonなどの巨大企業に対する挑戦者が生まれるかもしれないと考えている。現状、「At&TとTime Warnerはかなり遅れをとっている」。

HBOやCNNなどを所有するTime Warnerが追加的なリソースを手にすることで、Webコンテンツの開発を加速することができるとCubanは確信している。「アプリ重視型のコンテンツと競争するために、伝統的なコンテンツは変化していく必要がある」と彼は主張する。

[追記: CubanがかつてAT&Tの広告に出演していたことが気になった。彼によれば、すでにAT&Tとの契約は切れているとのこと]

また、今回の合併が規制当局からの承認を受けることを願っていると彼は話す。今回の買収はFacebookによるInstagramの買収やWhatsAppの買収に比べて「インパクトが少ない」のが理由だという(彼はWhatsAppの競合企業であるDustに出資している)。

Cubanの見解とは反対意見を持つ者もいる。バーニー・サンダースやドナルド・トランプをはじめ、多くの政治家はこの合併の合法性に疑問を感じている

ヒラリー・クリントン陣営も今回の合併について懐疑的な意見をもってはいるが、どちらかと言えば様子見の姿勢だ。この合併はが独占禁止法違反にあたるのか。結論は2017年まで持ち越しとなる。

実現せずに終わったメディア合併の話もある。ComcastとTime Warnerの合併計画は中止に、AT&TによるT-Mobileの買収交渉は決裂している。

だが、テレビ回線のプロバイダーがテレビコンテンツの買収に成功したのはこれが初めてではない。2011年にはComcastがNBC Universalを買収し、最近ではAT&TがDirec TVを手中に収めたことで、サービスプロバイダーとしての同社のビジネスを強化している。

情報開示:TechCrunchの親会社はAT&Tと競合関係にあるVerizonである。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

マイケル・ジョーダンやマーク・キューバンも出資する、スポーツ界のビッグデータ企業「Sportradar」

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本稿執筆はKatie Roof

マイケル・ジョーダンも、そしてマーク・キューバンも、スポーツ界における「ビッグ・データ」関連事業の勝者はSportradarとなるだろうとふんでいる。Sportradarはスイス発のスタートアップだが、米国でも存在感を増しつつあるところだ。上に名前をあげた2人はRevolution Growthの主導したラウンドにて4400万ドルを出資しており、新たに用意されたアドバイザリーボードの地位にも座ることとなった。

成長も急な同社は、さまざまなアプリケーションを開発しており、また最近になってNFL、NASCAR、およびNHLなどとも契約を締結した。取り扱うデータはファンタジースポーツでも利用され、またソーシャルメディアでも活用されるようになってきている。スポーツくじを購入する際にも、データを利用する人が増えてきている。

「Sportradarは、スポーツ界におけるデータビジネスの主導的地位を狙っているのです」と、マーク・キューバンは言っている。「社内のデータサイエンティストも素晴らしい人材が揃えられています」とのこと。

ワシントンでいくつかスポーツチームを所有し、またRevolution Growthの共同ファウンダーであるテッド・レオンシス(Ted Leonsis)もSportradarの取締役に名を連ねている。「ウォール街と同様に、スポーツもまたデータで語り得るものなのです」とレオンシスは言っている。「プレイヤーやチーム、ないしリーグに関するリアルタイムの情報を求めている人は、世界中にあふれているのです」とのこと。

Sportradarの集めたデータは、スポーツチーム自身が自らの強化のために使うことも考えられるし、またファンタジー・フットボールに熱中する人も、ここからさまざまなヒントを得ることができるだろう。数多くのデータを扱い、DraftKingsやFanDuelに熱中する人がぜひとも手に入れたいと考えるデータで溢れている。またスポーツ団体が、競技の魅力を訴えるためのアプリケーションを制作する際に利用するというケースもあるだろう。

Sportradarによれば、48競技で行われている325,000のゲームについてライブ情報を入手しているのだとのこと。GoogleおよびYahooもSportradarから情報を入手している。ちなみに競合としてはStatsの名を挙げることができよう。

Sportradarには1000名の開発者がおり、各スポーツに関する専門家がいて、ヨーロッパのプライベートエクイティ投資会社であるEQTも資金を提供している。

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(翻訳:Maeda, H