TechCrunch Disrupt SFで暗号通貨対談――RippleのCEOとTCのファウンダーMichael Arrington

グローバルな支払サービス、RippleのCEO、Brad GarlinghouseとArrington XRP Capitalのファウンダー(かつTechCrunchのファウンダーでもある)Michael Arringtonが9月にサンフランシスコで開催されるTechCrunch Disrupt SFに登壇し、暗号通貨について対談する。

Garlinghouseはテクノロジー業界で長くかつ華々しい経歴を持つ。Yahoo!のバイスプレジデント、AOLのコンシューマー・アプリケーション事業部のプレジデント、ファイル共有サービスのHightailのCEOなどを歴任した。2016年にGarlinghouseはRippleのCOOからCEOにCEOに就任 した。

Rippleの目標はある場所から他の場所へ資金を移動させることを世界中で可能なかぎりシンプルに行えるようにすることだ。 現在これは非常にやっかいな手続きを必要としている。国外送金、特に銀行サービスが整っていない地域への送金には世界的に統一された基準が存在しない。送金記録の統一化というのは新しいアイディアではないが、Rippleを総合的金融サービス会社に育てたのはまさにこの考え方だった。

Rippleはまた世界3位の規模となる暗号通貨トークン、XRPを創造した。このトークンの時価総額は300億ドルに上っている。Rippleは銀行向けツールとしてXRPのユースケースを拡大しようと努力中だ。ただ現在銀行は国際送金分野で利用しているに過ぎない。

暗号通貨はますます大きな注目を集め、メインストリームの存在になりつつある。暗号通貨トークンは金融ビジネス全体に徹底的な革命をもたらすと予測されている。

TechCrunchのファウンダーであり、元編集長だったMichael ArringtonはDisrupt SFの壇上でGarlinghouseと暗号通貨の発展の背景と今後の見通しについて対談する。Arringtonは2011年にTechCrunchを去ってCrunchFundの運営に専念した。このファンドはUber、Airbnb、Yammerといったビッグネームのスタートアップに投資している。

2016年にArringtonはCrunchFundにおける役割を縮小し、Arrington XRP Capitalの運営を開始した。これはブロックチェーン・テクノロジーをベースにしたデジタル資産の運用サービスで規模は1億ドルだ。 当然ながらRippleはArrington XRP Capitalの最初のポートフォリオ企業の一つとなった。

SEC〔証券取引委員会〕は暗号通貨について知れるだけのことを知ろうと懸命だ。同委員会はArrington XRP Capitalも含め、あらゆる暗号通貨ファンドに情報提供を求める命令を出しているという。

Disrupt SFでの2人の対話は間違いなく興味深いものとなる。Disrupt SF(9月5日から7日)のチケットを購入すれば見逃す心配がない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

TechCrunch共同ファウンダー、元編集長のマイク・アリントンはCrunchFund代表を降りていた

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今日(米国時間4/20)、マイケル・アリントン(Michael Arrington)は自ら創立したCrunchFuncの共同代表の座を降りていたことが明らかになった。

アリントンは2005年にこのTechCrunchを共同で創業したことで有名だ。同時に、2011年にTechCrunchを去った経緯も花々しい話題を提供した。アリントンはAOLにTechCrunchを売却することに成功したものの、エンジェル投資家としての立場とITニュースブログの編集長としての立場がバッティングするという批判にさらされた。

今日発表されたSEC(証券取引委員会)は4000万ドルの第3回の新た資金集めのためにCrunchFundが提出した書類を公開した。この文書で特に目立ったのは「関係者」の欄からアリントンの名前が消えていたことだ。 Fortuneとのインタビューで、アリントンは「健康状態を改善するためにフルタイムのベンチャー投資活動を一時中止する」と語った。

「ガンにかかってはいないし、その他深刻な病気をかかえているわけでもない。あまり深刻な調子で報じないでもらいたい」とアリントンはインタビューで語っている。CrunchFundに関しては今後も個別の投資案件に関わるし、すでに投資しているスタートアップへのアドバイスも続けるという。

アリントンは大学の同窓生で、長年ベンチャーキャピタリストをしてきたパット・ギャラガー(Pat Gallagher)とCrunchFundを創立した。同ファンドにはTechCrunchのスター記者だったM.G.Sieglerも参加した。Sieglerは2013年にCrunchFundを離れてGoogle Ventures(現在のGV)に加わった。

CrunchFundのポートフォリオ企業は数百社に上る。その中にはYammerも含まれる(その後Microsoftが12億ドルで買収)。非上場の投資先にはAirbnb、Uberl、Codecademyなどが含まれる。

新たに公開された書類ではギャラガーが唯一の関係者(ゼネラルパートナー)と表記されている。トップ人事にともなってさらに新規の採用が行われるかどうかは不明だ。われわれはギャラガーにメールし、アリントンに留守電を入れたが、両者ともまだ返事がない。

〔日本版〕トップ写真にマイケル・アリントンといっしょに写っているのはエンジェル投資家として著名なロン・コンウェイ(Ron Conway)。Yammerは2008年9月のTechCrunch 50(第2回のカンファレンス)で最優秀賞を得た。記事の写真の左端で発表のカードを抱えているのがアリントン。右から2番めの小柄な人物がカンファレンスの共同ファウンダーだった起業家のジェイソン・カラカニス。このときにFitBitも審査員特別賞を得ている。アリントンはTIMEの「2008年にもっとも影響力があった100人」に選ばれ、表紙を飾ったことがある。このときインターネットからはマーク・ザッカーバーグも選ばれている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+