特定業務特化SaaSを提供する国内スタートアップをまとめた「ホリゾンタルSaaS カオスマップ 2021」公開

  1. 特定業務特化SaaSを提供する国内スタートアップをまとめた「ホリゾンタルSaaS カオスマップ 2021」公開

SaaS特化のファンドを運用する独立系ベンチャーキャピタル(VC)One Capitalは10月29日、特定業務に特化したホリゾンタルSaaSを提供する国内スタートアップをまとめた「ホリゾンタルSaaS カオスマップ 2021」を公開した。

今回は、以下条件に当てはまる企業を掲載しており、2021年版の掲載数は322になった。
・業界問わず、特定業務における課題を解決するSaaSを提供している
・未上場のスタートアップ企業(上場企業やその子会社は対象外)
・本社を日本に置いている(海外企業の日本法人は対象外)

特定業務特化SaaSを提供する国内スタートアップをまとめた「ホリゾンタルSaaS カオスマップ 2021」公開

カテゴリー別企業数。出典:One Capital

日本のSaaS市場は、2022年に約1兆円になる(富士キメラ総研調べ)とされており、今後も拡大の余地が見込まれるという。しかし、どのようなスタートアップが存在しているのかなど、海外に比べると情報がオープンになっていない。そこでOne Capitalは、2020年の「ホリゾンタルSaaS カオスマップ 2020」に引き続き、2021年版を公開した。

One Capitalは、SaaS企業へ投資するVCファンドを運用するとともに、LPのDX支援を行うユニークなVC。さらに、自社でプロダクト(SaaS)開発をすることで、起業家の視点も持ち合わせている。スタートアップと大企業の両側面から「新たな日本へ、もっと加速させる」というビジョンを実現したいとしている。

独立系ベンチャーキャピタル「One Capital」が1号ファンドを160億円でクローズ

独立系ベンチャーキャピタル(VC)のOne Capitalは5月18日、One Capital 1号ファンド(1号ファンド)の運用総額が同日の追加募集により160億円に達し、クローズしたと発表した。

One CapitalはSaaSスタートアップへの出資および支援だけでなく、出資者のイノベーション支援ならびにプロダクト(SaaS)開発も行うVCだ。出資者のイノベーション支援では、デジタルトランスフォーメーション(DX)のアドバイザリーを行なっている。

今回の追加募集には、中小企業基盤整備機構や海外投資家(機関投資家、ファミリーオフィス、個人)が参加。4月15日にリリースしたセカンドクローズより、さらに45億円増加している。これにより運用総額は160億円となり、国内独立系VCの1号ファンドとしては過去最大となった。また、海外投資家比率も4割を超えており、日本のSaaS市場に対する期待が高まっているとしている。

2020年4月に元Salesforce Venturesの浅田氏が設立し、従業員コンディションを解析する「Well」などへの出資を実施してきたOne Capital。SaaS市場の拡大とともに、その活動に注目が集まりそうだ。

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カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:VC / ベンチャーキャピタル(用語)One Capital(企業)日本(国・地域)

SlackやMS Teamsでの日常のやり取りから従業員コンディションを解析する「Well」開発のBoulderが1億円調達

SlackやMicrosoft Teamsを利用して従業員のコンディションを確認・解析できるエンプロイーサクセスプラットフォーム「Well」(ウェル)を開発・運営するBoulderは7月28日、プレシリーズAラウンドで総額1億円の資金調達を発表した。第三者割当増資による調達で、引受先はジェネシア・ベンチャーズとOne Capital。ちなみにOne Capitalは、元Salesforce Ventures代表の浅田氏が創設した新ファンドだ。

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資金調達にあわせて、これまで一部企業にクローズドで提供していたWellのベータ版をパブリックベータとして一般公開する。Wellは、SlackやMicrosoft Teamsでの応答速度や内容などの行動データを機械学習で解析し、従業員や組織のコンディションを客観的かつリアルタイムに可視化できるのが特徴のSaaS。普段のメッセージのやり取りだけではわからない部分については、より調査が必要な従業員だけに向けてアンケート(サーベイ)を実施することで正確性・信憑性を補う仕組みだ。

2015年12月に「労働安全衛生法」が改正され、従業員50人以上は同じ場所で働くオフィスや営業所、支店などを持つ企業は、ストレスチェックや面接指導が法律で義務づけられている。多くの企業は、ウェブページやSlackなどのコミニュケーションツール上で従業員のコンディションをチェックするためのアンケートを実施し、それを基に上司や人事、総務、産業医との面接というのが一般的だ。

この場合、アンケートの頻度を上げることで従業員のコンディション見極めの精度も上がるが、アンケート頻度が多いと総務・人事側も従業員側も大きな負担になる。アンケートに適当に回答する従業員も増えてしまい、逆に精度が下がってしまう恐れもある。

Wellはまさにこういった問題を解決してくれるサービス。Slackなどでやり取りされているメッセージとサーベイを通じて、従業員の業務負荷やコミュニケーション・人間関係、モチベーションなどを解析してくれる。解析結果を基に適切な解決策を提案してくれるレコメンド機能も備える。なお、サーベイ機能とレコメンド機能、Microsoft Teams対応はベータ版からの新機能だ。なお、部署ごとに使っているツールがSlackとMicrosoft Teamsに分かれている企業については、今後解析データの一元管理も可能になるとのこと。

料金については個別対応となるが、導入初期費用不要で従業員数300名まで一律、その後1アカウント追加ごとに数百円が加算される体系だ。実際にベータ版を導入している企業の多くは月々数万円のコストで運用できているとのこと。正式版のリリースが気になるところだが、同社によると12カ月~18カ月後のリリースを目指しているという。