GoogleのプロジェクトだったWingがドローン操縦者のための安全アプリを豪州で立ち上げ

ドローンによる配達サービスのProject Wing(今ではシンプルにWingと呼ばれている)は昨年、次世代技術開発プロジェクトGoogle Xを卒業してAlphabet(アルファベット)の独立した事業になった。そして最近、オーストラリアの首都キャンベラの郊外で操業の承認を豪政府から得た。対象地域でWingは食料やコーヒー、ペット用品などを住民に届けている。こうした取り組みに関連して、Wingは今週、ドローン操縦者がドローンを飛ばすのに安全な場所や時間帯を検索できる新しいアプリOpenSkyを立ち上げた。

このアプリは火曜日に密かにiOS App StoreとGoogle Playで公開され、ドローンをレクレーションとして飛ばす人、商用目的で飛ばす人のどちらも対象にしている。

Wingのウェブサイトで説明されているように、OpenSkyは、飛ばすのが趣味という人だろうが、土地の調査や荷物の配達などで無人航空機を活用する事業者だろうが、いつどこで飛ばすことができるのかを調べるのを簡単にするためのものだ。

CASA(Civil Aviation Safety Authority、民間航空安全局)は、アプリデベロッパーが自前のドローン安全アプリを接続できる遠隔パイロット航空システム(RPAS)デジタルプラットフォームに道を譲って「Can I fly there?」アプリを終了させる、としている。OpenSkyは、この新システムの活用を許可された初のサードパーティアプリだ。

アプリストアでの立ち上げに加え、OpenSkyはウェブでも利用可能だ。

この新アプリそのものの使い方はいたってシンプルだ。メニューからどんなタイプのドローンを使用するのかを選ぶ(レクレーション用ドローン、2キロ以下の商用ドローン、CASA認証のオペレーターが展開する商用ドローンReOC)。

そして、地図の検索ボックスに住所を入力すると、飛行禁止ゾーンや他の規制を調べたり、ガイダンスのためのCASAコンプライアンスマップを閲覧できる。また、飛行障害やCASAに安全でないドローン運用を直接報告するリンクを確認できる機能もある。

6月にWingは、CASAが安全なドローン飛行をサポートするアプリのエコシステムを立ち上げるのを手伝う、とブログに投稿した。しかし、どんなアプリを立ち上げようとしているのか、いつ利用できるようになるのかについては明らかにしていなかった。

「オーストラリアのCASAは、安全で予測可能なフライトにするためにドローン操縦者に情報を提供するという刷新的なアプローチを取っている」とWingのプロジェクトマネジャーReinaldo Negron氏は投稿で書いている。「ドローン操縦者がフライトに関する情報を入手するために使えるアプリやサービスのエコシステムをドローン産業に提供することで、CASAは公共の安全、そして規則を遵守しているかの監視を確かなものにしつつ、イノベーションのチャンスを創造している」と語った。

ドローン安全アプリに加え、Wingはまたスポーツの試合やコンサート、緊急事態のようなときにドローン操縦者と連絡が取れるツールをCASAのために開発中だ、と述べた。

「時間の経過とともに、CASAのアプリとサービスの承認システムはドローン操縦者の選択や社会の安全を促進し、ドローン産業におけるさらなるイノベーションを駆り立てるだろう。このエコシステムを可能にすることでCASAと豪政府は、安全なドローンを国の航空システムに組み込むことを模索している他の国々に、注意を引く例を提示することになる。我々はオーストラリアのドローン航空の将来をサポートするのを楽しみにしている」とNegron氏は話した。

我々はさらなる詳細を求めてWingに問い合わせ中で、コメントがあり次第アップデートする。

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(翻訳:Mizoguchi)