Bloombergの記事によると、Partnership on AI to Benefit People and Society(人間と社会の利益のためのAIに関するパートナーシップ)(なんという名前だ!)が今日(米国時間1/27)、Appleが他のテクノロジー企業と共に、このAI先導団体の創立メンバーとして参加する、と発表した。同団体のメンバー企業は、同団体としての研究プロジェクトや、AIのベストプラクティスの探究などに取り組む。
Partnership on AIが公式にスタートしたのは昨年の9月だった。その時点での創立メンバーは、Amazon, Facebook, Google, IBM, Microsoftの5社で、Apple, Twitter, Intel, およびBaiduは参加しなかった。
でもAppleは最初からの熱心な賛同者で、だから今日のニュースはむしろ、同社の関わりを公式化するものにすぎない。Siriの協同ファウンダーでCTOのTom Gruberが、Appleを代表する。メンバーの全容は、同パートナーシップのWebサイトでみられる。
そのリストを見てお分かりのように、メンバーには6社の企業代表のほかに、これまでAIに大きく貢献してきた個人も含まれる。それらは、Dario Amodei(OpenAI), Subbarao Kambhampati(Association for the Advancement of Artificial Intelligence & ASU), Deirdre Mulligan(UC Berkeley), Carol Rose(American Civil Liberties Union), Eric Sears(MacArthur Foundation), そしてJason Furman(Peterson Institute of International Economics)の計6名だ。
Partnership on AIの事業計画はまだ発表されていないが、AIに関する同団体名の研究論文は刊行されるだろう。また企業メンバーは、倫理や非差別、プライバシーなどについても書くだろう。第一回の全体会議は2月3日に行われる。
AIすなわち人工知能はすばらしいが、それが誰にとっても利益であるためには、何らかの倫理的な監視監督が必要だ。それにPartnership on AIは、テクノロジー企業が責任ある行動をしていることを示す、強力なロビー活動ができるだろう。それは信頼をかちとるための、良い方法だ。
またAppleとしては、今後優秀なAI技術者に来てもらうためにも、この機会を逃(のが)せない。今Appleは、AIのテーブルに空席が一つあることを公示している。同社の技術者たちも、研究論文を、対外的に公開している。AIの人材は獲得競争がますます激しいので、こういったいろんなやり方がますます意味を持つ。