Purism、WiFiとカメラのハードウェアスイッチを塔載したセキュリティー・タブレットを開発

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最初の本当にオープンなノートPCを作ったメーカーの一つである、Purismが、プロ用タブレットの世界に進出しようとしている。彼らの最新製品、Librem 11は、 GNU/Linuxのあらゆるバージョンが動作し(ultra-secure Qubesを推奨)、ノートPCとしても使えるタブレットだ。

この会社は、15インチおよび13インチのノートPCで話題になり、同じレベルのセキュリティーを1299ドルのタブレットでも提供する。少々高価だが、これは、WiFi、カメラ、GPS、および携帯データ通信のハードウェア切断スイッチを含むセキュリティー機能を内蔵するカスタムハードウェアであることを思いだしてほしい。

もちろん、このようなセキュリティー・タブレットは誰もが必要とするものではない。もっと安い端末を手に入れることはできるが、Purismによると、客はプライバシーとコントロールに金を払っているのだという。Indiegogoのページによると、このタブレットは「ユーザーを広告トラッカーやマルウェアや押し売りウィルス、さらには監視資本主義から守るために作られた」そして「アプリを利用したりインストールするために、個人情報は必要ない」。AndroidやiOS端末でそれをすることを考えてみて欲しい。librem11_6-640px_ahgrty

「Purismは、フリーでオープンソースのソフトウェア運動の哲学を、ハードウェア製造プロセスと結びつけるために作られた。Purisimは、あらゆるユーザーのセキュリティーとプライバシーと自由の権利を確実に守る最高品質のハードウェアを作ることに、全身全霊をかけている」とPurism CEO Todd Weaverは書いている。

つまるところ、Libremのようなものはニッチ製品である。ネットワークのハードウェア切断スイッチを欲しがるためには、ある種の偏執狂でなければならないが、今の高まる監視社会の中では、その種の偏執狂はいっそう正当化されやすい。カメラをテープで塞ぎ、Linuxをインストールするのは、悪くないスタートだが、監視のない未来のためにカスタムメイドされたハードウェアを持つことは望ましく、誰かがどこかでそれを作ろうとしているのはすばらしいことだ。

Librem 11は、クラウドファンディングで目標の15万ドルが集まれば、2016年10月に出荷される予定だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

フリーソフトウェア原理主義者が作った厳格にフリーなラップトップPurism Librem 15、クラウドファンディングで好調

Purism Librem 15はフリーなラップトップで、そのフリー(free)は無料という意味ではなくて、自由の意味、“完全に自由でオープンで外部からコントロールされずあらゆるときにハードウェアのすべての側面を完全にコントロールできることが確実である”、という意味だ。いいことだよね。

Todd Weaverという人が作ったこのラップトップはCrowdSupplyでクラウドファンディングして、目標額25万ドルをすでに突破、27万ドルに達している。初期の支援者には1849ドルで提供、メモリは4GB、ハードディスクは500GBだ。がっしりしたラップトップで、 Weaverによると、“完全に自由で、ソフトウェアも完全にオープンなTrisquel GNU/Linuxオペレーティングシステムだ”。〔参考日本語ページ。〕

“Librem 15を構成する成分はどれも完全にフリーでオープンソースのソフトウェアだ。オペレーティングシステムのカーネルも、アプリケーションソフトも。ノンオープンでプロプライエタリな成分を完全に排除するのに、相当苦労した”、と彼は書いている。

なぜWeaverはこれを作ったのか?

“第一に、これまでのフリーソフトウェアラップトップに不満だった。第二に、ハードウェアとソフトウェアの暗号技術による結合が(とくにモバイルコンピューティングでは)ますます強くなっている。どんなハードウェアでも、買ってきてフリーソフトウェアをロードすればすぐ動く、という状況が崩れつつある。だから、ハードウェアの製造という最上流まで行かなければフリーソフトウェアが本当にフリーにならない。また、そんなハードウェアへのニーズは確実にあると信じている”。

Weaverと彼のチームは、組み立てとソフトウェアのロードをサンフランシスコで行い、マザーボードなどの部品はアジアで作っている。すでに小さなロットを契約し、システムの仕様や改良点などについて理解してもらっている。

“高品質でユーザの権利を尊重するハードウェアを10年前から探しているが、ひとつも見つからない。でも、ぼくと同じ気持ちの人はそんなに少なくはない。Richard Stallmanにも会って、Free Software Foundationのハードウェアバージョンを作りたい、という話もした。それからチームを作り、ハードウェアの仕様をまとめ、製造を始めた。プロトタイプが出来上がった時点で、クラウドファンディングで行こうと決めた。信念を外部資本に汚されないためにもね”。

資金募集キャンペーンはあと8日で終わるが、すでに目標額を達成している。Weaverがこれまで売ったラップトップは500台だが、フリーソフトウェアを完全にフリーに使うためにハードウェアまで作る、という考え方は面白いし、しかも確実なやり方だ。魅力的なプロダクトだから、ビジネスとして軌道に乗ればすごくクールだよね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))