【抄訳】
モバイルアプリを検索するQuixeyが今日(米国時間8/2)、モバイルアプリにWebサイトのような機能を持たせるためのAppURLという規格を提唱した。個々のアプリがスタンドアローンで孤立するのではなく、あるアプリから別のアプリやコンテンツにナビゲートできる、という仕組みだ。ニュースアプリなら別の記事へ行けたり、Yelpのレストランリストなら関心あるレストランのアプリをインストール/立ち上げたり、ソーシャルアプリなら友だちのプロフィールに飛べたり…。
このようなコンセプトはディープリンク/ディープリンキングと呼ばれていて、かなり前からある。ディープリンクURLを作るCellogicのDeeplink.meのようなサービスも最近はある(モバイルアプリのディープリンクのためのbit.lyのようなサービスだ)。さらにその前には、iOSアプリのそれぞれ独自のURL方式をオープンソース化しようとするデータベースOneMillionAppSchemes.com(本当に100万種類もあるか!)や、アプリをリンクして複数の写真編集アプリを一か所で使っちゃおうというPhotoAppLinkなんかもあった(ちなみに私も個人的には、アプリのディープリンクには大賛成である)。
Quixeyの協同ファウンダでCEOのTomer Kaganも、“ディープリンクという考え方は必ずしも新しくはない”、と認める。“たとえばTwitterにはカードがある”。つまりTwitterが今力を入れているのは、一つのツイートを多面的なメディアにするための追加的なHTMLをWebページに置かせる、という方式だ。“ほかにも、いろんなサイトが独自の方式でディープリンクの拡大をねらっているが、モバイルアプリ上のそれは、やり方が統一・標準化されてもよいのではないか。この際、アプリ間に妙な格差ができないためにも”。
デベロッパコミュニティの取り組みに任せずにQuixeyという一企業が乗り出してきた理由についてKaganは、これまで誰も取り組まなかったし、放置されていた時間がもはや長すぎる、と言った。
“うちのCTOのLiron Shapiraと一緒に3年あまり前にQuixeyを始めたとき、すでにAppURLのようなコンセプトが二人の間で話題になっていた。‘そういうものがあればいいのにね’と二人で言っていた”。Kaganはそう説明するが、その実現のために動き出すことはなかった。そのうちできる、と考えていたからだ。“うちがやらなきゃ、ほかの誰もしない、とは当時は考えなかった”。
CelllogicのDeeplink.meの場合がそうだったように、AppURLの発想も、ほかの仕事がきっかけで生まれた。それは、同社のアプリ検索だ。今ではパートナーのAsk.comやMicrosoft、Sprint、NokiaなどがQuixeyをもとにそれぞれ独自のアプリ検索を提供しているが、Deeplink.meの場合と違ってQuixeyは、AppURLを自社のビジネスにする気はなかった。
“ディープリンクはモバイルアプリのエコシステム全体にとって重要だ。私企業が保有して収益源とすべきものではない”、とKaganは言う。そこでQuixeyは、AppURLがやっていることを一般公開して、デベロッパたちから今後寄せられるモアベターなアイデアに期待することにした。そうすれば、コミュニティの全員が同意する標準規格が出来上がるだろう。
そのやり方
AppURLのやり方は、三段階から成る:
1)アプリのデベロッパは自分のアプリ用のURL形式を選ぶ。
2)アプリがURLを扱う部分を書く。
3)appurl.jsonファイルをパブリッシュする(機械可読なドキュメンテーションで、アプリからHTTP Webへの接続方式を記述)。
それによって、システムがディープリンクを有効にし、検索エンジンがアプリ内リンクをクロールできるようになる。アプリ内にあるURLへのリクエストを検索エンジンからできたり、そこからの情報をインデクシングしたりする。(したがって、AppURLがスタンダートとして広く採用されれば、アプリ検索をメインのビジネスとするQuixeyにとっても、より良い検索ができることになる。)
【後略】
—-以下、リダイレクトの方法など—-
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))