企業と知り合いを結び付けて商談を設定すると報酬がもらえる顧客紹介マッチングサービス「Saleshub」(セールスハブ)を運営するSaleshubは7月14日、シリーズAラウンドにおいて、第三者割当増資による1億円の資金調達を発表した。引受先は、インキュベイトファンドをリード投資家に、SMBCベンチャーキャピタルが加わっている。これで累計資金調達額は約2億5000万円となった。調達した資金は、ポーター新規登録拡大のためのマーケティング施策、エンジニアやカスタマーサクセスなどのポジションを中心とする採用強化、新規登録サポーターを個別に支援する「Saleshubコンシェルジュ」チーム構築などのカスタマーサクセス体制の強化にあてる。
Saleshubは、サポーターと呼ばれる個人の登録会員が、企業や事業が求める顧客を紹介したり、事業を個人に紹介して商談を設定するサービス。サポーターは、自分の友人や知り合いを「つながり」として登録。企業は顧客候補「アタックリスト」を公開しておく。これら情報を基に、サポーターは顧客(個人)と企業を引き合わせ、商談のアポイントメントを取り付けるというものだ。うまく商談が設定できれば、サポーターには報酬として「ご協力金」が支払われるので、ちょっとした隙間時間の副業となる。
2017年6月の提供開始以来、累計登録企業数は2700社、累計サポーター数は2万5000人、「つながり」の登録者数は累計1万件に到達。アタックリストの登録数は60万件、累計紹介提案数は2万件、累計マッチング件数は52万件を超えた。
「つながり」と「アタックリスト」を基にした自動マッチングを可能にする「つながりマッチング機能」
この「つながり」と「アタックリスト」を、テキスト解析などを使って自動マッチングする「つながりマッチング機能」がベータ版として試験提供されていたが、7月14日に正式リリースとなった。サポーターは、「つながり」を登録するだけで、その人たちを求める企業が自動的に推薦される。試験運用中の直近3カ月での平均マッチング率は97%にも上ったという。
同時に、サポーターのマッチング体験の向上などを支援する「サポーター応援プログラム」も開始する。これは、サポーターがSaleshubを副業として本格的に取り組む際の不安や悩みの相談に応じ、きめ細かいサポートを行う「Saleshubコンシェルジュ」の導入と、内容に応じた「ご協力金」の適切な設定基準となるガイドラインを策定するといったものだ。
今後は、2022年春ごろまでに「つながりマッチング」の100万件突破を目指して、開発運営を進めてゆくとのこと。
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