コンテキストで変化するGoogleの検索結果

先ほどのSEO by the Seaの記事が薄すぎたので今回は厚め&充実の記事を。常に進化を続けるGoogleの検索アルゴリズム、その最新の技術が垣間見える記事を。 — SEO Japan

検索エンジンを使って、情報を探す際、具体的なクエリから始め、得られた結果に応じて、利用するクエリを変えていくことが多い。どうやら、Googleは、この類の検索の行動に注目していたようだ。今月の上旬にGoogleに付与された特許によると、検索エンジンのユーザーがクエリのセッション中に利用するクエリを確認し、そのワードやフレーズに、より大きな重要度を認め、セッションの後半で加えられる用語の重要度を低く見積もる可能性がある。

この特許は、ハミングバードアップデートをもたらしたアルゴリズムの進化の一部を担っているのではないだろうか。

An old print from the 1880s showing a cat evolving into a catcher.

検索クエリのセッションの情報に注目し、その結果に応じて検索結果を変更するテクノロジーを取り上げた特許は、他にもある。 事実、私はこのサイトで2、3点の特許を取り上げたことがある。当該の特許を振り返ると、発明家が共通していることに私は気づいた — それはAshutosh GargとKedar Dhamdhereの二名だ。どちらも既にGoogleを退職しており、Ashutosh Gargは、現在、Bloomreachと呼ばれる会社に勤めており、また、一方のKedar DhamdhereのLinkedInにはFacebookで働いていると記載されている。

Googleが後続の関連する検索に対して検索結果を格下げする仕組み」の中で、私は「反復的な検索結果の降格」と題された特許を取り上げている。この特許は、「black coats」等のクエリで検索を行い、続いて「black jackets」等のクエリで検索を実施した場合、この2つのクエリの間で返された結果は、2つ目の用語に対するセッションでは、下位に引き下げられる可能性がある点を指摘している。なぜなら、当該の結果を確認したものの、初めて見た際にユーザーが注目しなかったと考えられるためだ。

一方、「Googleが検索結果のスニペットを変える理由」の中で、私は特許「セッションベースの動的な検索スニペット」を取り上げているが、この特許は、少し異なるアプローチを採用している。

同じ検索用語を使って、2件の同様の検索を実行し、同じ結果が表示されると、Googleは同じページを下位に引き下げる代わりに、新しい検索で用いられたワードに焦点を絞り、ページのスニペットを書き直すことがある。すると、ユーザーに選ばれるチャンスを当該のページに再び与えられることになる。ユーザーが実行したクエリ、そして、双方に関連するクエリを共に反映しているためだ。これは結果を単に降格するよりも、良い解決策のように私には思える。

1件目の特許は2007年に申請され、新たに付与された特許は2008年に申請されていた。最後に紹介した特許(セッション中に新たなクエリが浮かび上がると、Googleが同じ結果に対するスニペットを変更する手法)は、2007年に申請され、2011年に再び申請されていた。これは、Googleがこのような検索結果を処理する仕組みが、時間の経過と共に進化していることを物語っている。

それでは新たに付与された特許を紹介する:

コンテキストに応じた検索用語の評価
発明: Ashutosh Garg & Kedar Dhamdhere
付与先: Google
米国特許番号: 8,645,409
付与日: 2014年2月4日
申請日: 2008年4月2日

概要

コンテキストに応じた検索用語の評価が明らかにされる、機器、システム、そして、メソッド。進行中の検索クエリが、検索セッション中に受信される。すると、検索クエリの後続の部分の特定が行われ、クエリ内の後続の検索用語が特定される。続いて、後続の検索用語の検索用語の特質が調整される。

検索セッション

検索エンジンは、様々な方法で、検索セッションを追跡することが可能だが、通常は、特定のトピックを検索し、当該のトピックに関連する複数のクエリを実施した期間を参考にすることが多い。ユーザーは、複数のタスクを同時に行い、セッション中に関連しないクエリを検索する可能性もあるが、オリジナルのトピックに関連するクエリを再び検索する場合は、同じクエリのセッションと見なされることもあり得る。

クエリのセッション中に、ユーザーが何を検索しているのかに注目するこの概念は、類義語とセマンティック検索に関連する特許でも登場しており、Googleのハミングバードアップデートと大いに関係していると見られる。詳しくは「Googleがクエリセッション内の共起を基にクエリを変える仕組み」を参考にしてもらいたい。

断定クエリ

あるユーザーがGoogleで「Atlanta weather」を検索した際、検索結果自体は適切ではあるものの、ユーザーが求めていた結果を正確に提供しているわけではなかったとする。その結果、ユーザーは再びGoogleに戻り、今度は「Atlanta weather forecast」と入力して、求めている結果の範囲を狭めた。この特許は、一つ目のクエリを「断定クエリ」、そして、追加されたクエリを「後続クエリ」と呼んでいる。

また、この特許は、断定クエリの用語を、重要と見なし、一方の後続クエリの用語に対しては、重要度を低く見積もる — 場合によっては、後続クエリをオプション扱いすることもあると指摘している。

特許を何度か読んでいくうちに、このアプローチが、問題の解決に役立つとは私には思えなくなった。ユーザーが、「Atlanta weather forecast」で検索を始めた場合、「Atlanta weather」を検索し、その後、「Atlanta weather forecast」を検索した結果とは異なる結果を得るためだ。特許には、この仕組みを採用する理由が一つ挙げられている:

しかし、検索クエリに新たな検索用語を加えても、検索エンジンが、追加した検索用語に同等、もしくは、より大きな重みを加えている場合、ユーザー体験の強化にはつながらないと考えられる。

この特許は、検索エンジニアが、後続クエリに対して、低い価値を与える仕組みに関して、詳細な情報を提供しているものの、上述の根拠に対しては、補足されていない。

教訓

個人的には、同じワードを幾つか利用している可能性がある、2つの異なるクエリに対する検索エッションにおいて、同じページが検索セッション内に登場した際に、ページのスニペットを変更する仕組みを説明した特許のアプローチを気に入っている。

どちらのアプローチが、現在、Googleに採用されているのかを見極める術はない。LinkedInによると、Ashutosh Gargは、2008年にGoogleを去っている。Kedar DhamdhereがGoogleを退職したかどうかは分からないが、スニペットの変更に関する特許が米国特許商標局に正式に申請されたのは、2011年であり、アップデートされた特許に携わったのは、いずれか一名であった可能性がある — もしくは完全に別人によって作成されたと見ることも出来る。

いずれにせよ、検索セッションの情報は、Googleの複数の場所で利用されている確率が高いと言えるだろう。これは、長く、複雑で、ハミングバードアップデートで見られる音声のクエリを書き直すような技術であり、また、ナレッジパネルの結果が、記述されたエンティティに関する追加の情報を提供する際にも用いられていると考えられる — 例えば、エイブラハム・リンカーンの身長が、ナレッジパネルに含まれるものの、その他の大統領には身長がリストアップされていないケースを考えてみてもらいたい。

リンカーンを含むクエリと検索セッションの中で、リンカーン大統領の身長を尋ねるユーザーが大勢いる可能性が高い。

この新しい特許において、最も興味深いと感じたのは、特定の問題を解決するアルゴリズムが、時間の経過とともに進化し、変化していく経緯が示されている点である。Googleは、検索セッション中の同じようなクエリに対して、以前の当該のセッションのクエリに応じて、異なるアプローチを試していることは明白である。

指摘した2人の考案者が、この2点の特許に関わり、また、同じように思える問題に対して、異なるソリューションを試しているように見えるためだ。

Googleのハミングバードは、検索セッションで同一のユーザーの過去のクエリに頼るのではなく、代わりに、過去の検索クエリのセッション、そして、最初のクエリを書き直すために、ユーザーが見ていた対象の情報を利用する — つまり、もともとの検索で見たかった可能性のある検索結果を与える — 進化の一環である。


この記事は、SEO by the Seaに掲載された「Evolving Google Search Algorithms」を翻訳した内容です。

ユーザーの利用状況で検索結果の関連性や重要性が判断され、提供される情報が変わってくるのは、流石Googleという感じです。しかしこの調子でGoogleの進化が続けば、というか今でもですが、検索に置いて余りに圧倒的な存在になりどこも太刀打ちできない存在になりそうですね。単純にPCに座ってウェブ検索する時代はとっくの昔に過ぎ去っていますし、モバイルデバイスの普及で様々な場所、シーンで検索やレコメンデーションがされるようになってきた今日のGoogle。ただただスゴイと思うと同時にその圧倒的な存在感に若干の怖さも感じる私でした。 — SEO Japan [G+]

Googleのパンダの生みの親に付与された特許

SEO by the Seaの記事紹介が久々になってしまいました。Googleのパンダアップデートが動物のパンダではなく、実はGoogleで働くパンダ氏という名前のエンジニアが考えたアイデアがベースになっているという話は知られていますが、そのパンダ氏が最近取得したというパンダアップデートに関係してる感がある特許の説明を。 — SEO Japan

これまでGoogleが実施したアップデートの中で、特に影響力の強かったアップデートを考えると、パンダアップデートの名前がすぐに挙げられる。パンダアップデートは、2011年2月にリリースされ、検索結果の「12%」に影響を与えていた。Wiredのインタビュー(TED 2011: ファームを憎む「パンダ」: Googleの主席検索エンジニアにQ&A)の中で、Googleのアミット・シンガル氏とマット・カッツ氏は、このアップデートの名称が、アップデートの開発で重要な役割を担ったエンジニアに由来していると答えていた:

Wired.com: このアップデートのコードネームを教えてくれませんか?Search Engine Landのダニー・サリバン氏は、コンテンツファームを明らかにターゲットにしているため「ファーマー」アップデートと呼んでいました。

アミット・シンガル: 社内では、パンダと言う名のエンジニアにちなんで、このアップデートを名付けました。そのため、Googleではビッグパンダと呼んでいます。パンダは重要なスタッフの一人でした。このアップデートを可能にした画期的なアイデアを考案したのが、このエンジニアだったのです。

Googleには、パンダと言う名字を持つエンジニアが数人いる。そして、そのパンダと言う名のエンジニアが綴った作品を調べていくと、興味深い情報が導き出された。しかし、パンダアップデート自体との関連性は見出されなかった。以前、Googleのエンジニア、ナブネート・パンダ氏は、Google Plusのプロフィールページで、以下のメッセージを表示していた:

Navneet Panda includes the Panda Update in his "bragging rights."

Navneet Panda includes the Panda Update in his “bragging rights.”*

自慢する権利: 父親。質の低いコンテンツにペナルティを与えるGoogle パンダアップデートを作成した。

ご覧のようにナブネート・パンダは、パンダアップデートを「自慢する権利」の一つに認定している。

私はパンダ氏が関わるGoogleの特許をチェックしてきたが、その特許が本日Googleに付与された。

検索結果のランク付け
発明: ナブネート・パンダ、ウラディミール・オフィトセロヴ
付与先: Google
米国特許番号: 8,682,892
付与日: 2014年3月25日
申請日: 2012年9月28日

概要

検索結果のランク付けを行うためのメソッド、システム、そして、機器。コンピュータの記録媒体にエンコードされたコンピュータプログラムも含まれる。そのうちのメソッドを挙げていく:

  • 多数のリソースの各グループに対して、グループ内のリソースへの個別の着リンクの本数をそれぞれ特定する。
  • 多数のリソースの各グループに対して、言及するクエリの総数をそれぞれ特定する。
  • 多数のリソースの各グループに対して、それぞれのグループ固有の変更の要因を特定する。ここでは、グループ固有の変更の要因は、当該のグループへの個別のリンクの本数、そして、参照クエリの総数に応じて決まる。
  • 多数のリソースの各グループに対して、グループ固有の変更の要因を関連させる。当該のグループに対するグループ固有の変更の要因は、受け取った検索クエリに応じて、グループ内のリソースに生成された当初のスコアを変更する。

この特許で記述されているプロセスを掘り下げて説明し、その仕組みを理解するには、ある程度時間がかかるが、後ほど取り掛かるつもりだ。この特許の請求範囲と説明のセクションにざっと目を通すと、幾つか興味深い事実が浮かび上がってくる。これは、ナブネート・パンダ氏が初めて申請し、付与を受けた特許ではあるが、現在、特許庁によって審査を受けている他の特許が存在する可能性もある。

この特許は、ページに向けられたリンクの本数、ページを参照するクエリ、そして、クエリに対するナビゲーショナルなクエリとしてページにマッチする度合いを基にページを分類することで、ページのランク付けを行う手法を説明しているのだろう。

*ナブネート・パンダ氏は、この記事が投稿された後、Google Plusのプロフィールから、自分こそが「Google パンダアップデートの父であり、作者である」ことを主張するセクションを削除している。


この記事は、SEO by the Seaに掲載された「Google’s Panda Granted a Patent on Ranking Search Results」を翻訳した内容です。

詳細な説明はまた別の機会に、ということですが、最後のプロフィール削除の件が妙に怪しいですね。。。また続報します。 — SEO Japan [G+]

経営者が犯しがちな5つのSEOの致命的な過ち

月曜朝一の記事は、SEOを会社が効率的に運用するためのアドバイスを経営者目線で語ったサーチエンジンランドの記事を。会社経営者はもちろん、SEO担当者の方にも役立つ&思わず共感してしまう悩みが満載? — SEO Japan

現在のデジタルエコノミーにおいて、リーダーの地位を確立するのは、容易ではない。テクノロジー、そして、消費者がそのテクノロジーに適応する仕組みの変化によって、ビジネスは大きく変貌を遂げている。そして、オンラインビジネスとオフラインビジネスの境界線は曖昧になり、資本金を多く持っているだけでは、成功を導くことは出来なくなった。

Seth Godin Quote

グーグルが提供する様々な製品は、B2Bの会社、そして、B2Cの会社に大きな成長の機会をもたらしている。オフライン、そして、地域に特化した会社でさえも、グーグルに依存している。なぜなら、消費者がグーグルに集まっているからだ。SEOは選択肢の一つではなく、必須の取り組みになっている。以上のことを考慮すると、経験豊かなSEOのエキスパートを雇用することが、最も有益な投資になり得るのではないだろうか。

会社を経営しているなら、私が以前のコラムで提供した「ネット通販歴10年の経験で学んだECサイトSEOの8つの教訓」(日本語)と「SEOでEコマースの収益を2倍に増やした具体例」(日本語)をもう一度おさらいしてもらいたい。

今回の投稿では、グローバルな企業、零細企業、そして、スタートアップに至るまで、様々な企業に対して、長年に渡ってコンサルティングを実施した経験から、何度も繰り返されている、SEOの一般的な過ちをリストアップしてみた。その中には、経営者が直面する難問、そして、ビジネスの成長を妨げる、経営者が実施する行動も含まれている。

このレポートでは、詳細を取り上げるのではなく、CEO、CFO、あるいは、事業のリーダーとして、SEOに関して、絶対に知っておく必要がある知識に焦点を絞っている。この提案を実行に移すと、より多くのトラフィック、リード、そして、セールスがもたらされるだけでなく、会社全体を強化し、- コストを抑えつつ、収益および戦略の目標を早く達成することが出来るようになるだろう。

SEOの過ち #1: 過去にこだわる

デジタルのエコシステムは、急速に進化している。しかし、多く企業の経営者は、このペースから遅れを取っているのが現状だ。過去にしがみつき、かつて有効であった取り組みに固執しているのだ。

バックミラーを見ていては、前に進むことなど出来るわけがない。昨年と同じことに資金を投じているなら(しかも、投資する金額がほとんど同じなら)、効果的なSEOを通して得られる利点をみすみす見逃していることになる。

教訓:

  1. 分析に投資する。現状をしっかりと把握してから、今後の計画に取り掛かる。
  2. 行動を起こすためのデータを表示するセクションを分析ツールに作る。行動に移すことが可能な、事業に重要な情報のみを記録しよう。パフォーマンスの調子はどうか?収益および戦略の目的をどの程度達成しているのか?トラフィックを得るだけでなく、実際にセールスを増やし、会社を成長させ、そして、費用効率を高める – 効果を上げるアイテムに焦点を絞るべきである。
  3. 外部のコンサルタントを雇い、自分は重要な仕事に専念する。ウェブサイトに100名がアクセスし、そのうちの2名が製品を購入しているなら、残りのビジター(最初は興味を持っていた人達)は、なぜ買わなかったのか考えてもらいたい。過去を振り返り、分析すると、成功へのルートが見えてくるかもしれない。
  4. 計測することが出来ない取り組みには、資金を投じるべきではない。すべて計測するべきである。結果を記録し、時間と資金を投じるあらゆるアイテムの価値を分析しよう。

SEOの過ち #2: 指揮することなく、管理する

ビジネスの管理に関して、適度なのか、あるいは、過剰なのかの判断は、経営者が抱えている難題だと言えるだろう。

リーダーは、会社全体を万遍なく見渡すことが出来る。リーダーは、様々部門が合わさり、連動する仕組みを心得ている。そのため、調和して機能するように指揮する取り組みを最優先するべきである。スタッフの行動を細かく管理し、些細で、詳細にまで首を突っ込むと、マイナスに働くだけである。

教訓:

  1. SEOコンサルタントの取り組みを細かく管理するべきではない。ある程度自由を与えてあげよう。SEOは、複雑であり、変化が多く、詳細なデータと知識を複数のルールに当てはめることが要求される取り組みである。SEOのエキスパートにしか分からないこともあるのだ。
  2. SEOコンサルタントに十分な権限を与える。突拍子もないSEOの戦略を要求する(今週中に100本リンクを手に入れたい)のは、適切なアプローチではない。関与する必要がある際は、SEOコンサルタント側から要請を受けるだろう。

SEOの過ち #3: 相乗効果に欠ける低レベルな組織の構造

ビジネスモデル、あるいは、組織の構造自体が、会社の成長に歯止めをかけている状況に遭遇したことがある。とりわけ、規模が大きく、歴史のある、従来型の企業では、この問題が、収益の足を引っ張ていることをリーダーに認めてもらうのは、非常に難しい。

現在の経済では、拡大縮小可能であり、進化し、必要に応じて、変化に対応することが出来るビジネスモデルを作る方針が、必要とされている。このような状況下では、規模が小さい方が、有利な場合もある。

教訓:

  1. 内部の組織構造を見直す。部門(営業、マーケティング、PR)、そして、スタッフは、コミュニケーション & コラボレーションにおいて、効果的に組織化されているだろうか?
  2. 適切な部門とスタッフに仕事を委託するべきである。各部門のマーケティングのアクティビティに相乗効果が出るように、タスクを割り当てよう。各部門で、全てのイニシアチブを管理し、承認させてから、次の段階に進む構造が必要である。
  3. ビジネスとマーケティングにおいて、消費者を意識する。会社のニーズではなく、顧客のニーズを満たすことに力を入れるべきである。自分のビジネスについて、永遠と説明するのではなく、製品とサービスを通じて、消費者の問題を解決し、生活を改善する方法を伝えるのだ。

SEOの過ち #4: 統合の欠如

相乗効果を起こし、各要素を強化する統合的な戦略によって導かれる、複数のチャンネルのセールスとマーケティングの取り組みを統合する方針を策定することに、多くの会社の経営者が失敗している。

検索エンジン、ソーシャルメディア、PR、そして、モバイルのユニット、さらには、地域のビジネスに地域の顧客とセールスを呼び込む手腕の間には、相互依存の関係がある。適切な戦略を策定しているなら – 容易に得られるメリットはたくさんあるはずだ。

教訓:

  1. 本物のSEOのエキスパートは、分析、事業開発、そして、マーケティングのスキルを持ち合わせている。経験豊かなSEOコンサルタントは、理想的な顧客を集め、ビジネスの機会を見出し、ビジネスのその他のパーツを最適化する際に大いに貢献する。
  2. マーケティングミックス内の相互依存および相乗効果を軽視するべきではない。SEOは複雑且つ困難な仕事だが、想像以上に多くの面で、価値を加える。

SEOの過ち #5: 短期的な考え & 予算配分

マーケティングサービス、または、SEOサービスを、直観、そして、欠陥だらけの認識をもとに採用する判断を下す会社を私は何度も目の当たりにしてきた。 リーダー達は、SEOはグーグル等の検索エンジンの結果ページのランキングを改善するだけだと考え、SEOの重要性を軽視することが多い。しかし、SEOには、ランキングの改善以外にも遥かに多くのメリットがある。

SEOを、決して「コスト」として考えるべきではない。あくまでも「投資」である。通常、大きな利益が生まれ、長年に渡って、見返りがもたらされることになる。

教訓:

  1. SEOサービスの計画および購入を見直す。多くの企業にとって、SEOこそが最も収益に貢献する取り組みである。それにも関わらず、予算のほんの一部しか割り当ててもらえないのが現状である。SEOの予算を増やすと、収益および戦略の目標をより早く実現することが可能になる。
  2. SEOサービスを購入する際は、価格ばかりに注目するべきではない。優れたSEOは、型にはまった取り組みではない。低価格のSEOプロバイダーでも、ルートを提示してくれるかもしれないが、ベストプラクティスに根差したより高額の提案と比べ、結局、より多くのコストがかかり、より複雑になり、そして、よりリスクが高まる可能性がある。
  3. パフォーマンスベースで報酬を決める努力をする。 SEOコンサルタントが、理想的なリードとセールスを数多くもたらしているものの、リソースが不十分なら、自由を与え、「無制限」の予算を提供しよう(投資に対して、十分な利益を上げていることが条件)。多くの収益を得られる可能性がある。
  4. 知識の譲渡とSEOのトレーニングに力を入れる。時間と資金をこの2つの取り組みに投じるクライアントは、直接的なメリット、そして、持続的なメリットを多く獲得する。だからこそ、私は全てのクライアントに基礎的なSEOのトレーニングの実施を薦めているのだ – 私の収入が増えるからではなく、トレー二ングから大きな利点を得られるからだ。
  5. 応急措置の効果は長続きしない。一部の会社は、知識の譲渡を行う価値を理解していない。「問題を直してもらえれば」それで良しと考えているのだ。このタイプの会社は、間違いなく停滞、もしくは、失敗する。「修正」のコストは後に高くつく。

冒頭でも申し上げた通り、現在のデジタル経済において、会社を引っ張るのは容易ではない。しかし、今回紹介した提案を実行に移すると、トラフィック、リード、そして、セールスを増やすだけでなく、コストを抑えつつ、収益および戦略の目標を達成することが出来るようになるだろう。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「5 Critical SEO Mistakes Leaders Must Avoid」を翻訳した内容です。

どれもまさにその通り!なことばかりですが、記事通りに効果的なSEOを運用するのは、中々の至難の業なのも事実。とはいえ、SEOがもたらすトラフィックやコンバージョンの影響力は意図的なSEOの難易度が増したとはいえ、まだまだ圧倒的なものがありますし、本気でSEOを導入している企業にはその効果を満喫しているところも多数あります。さてあなたの会社はどうしますか? — SEO Japan [G+]

パンダアップデート後でも薦められる3つの外部リンク構築手法

Googleのアルゴリズム進化で日本のSEOで定番だった外部リンク施策が通じなくなった今。とはいえ、まだまだできることはある、ということでサーチエンジンランドから今でも通じる外部リンク施策のアドバイスを。 — SEO Japan

google-matt-cutts-links-1364992271 「このたび、貴サイトの一部ページで、Google のウェブマスター向けガイドラインに違反した手法が使用されている可能性があることが判明しました。」

この通知を受けた企業SEOの担当者は、通常、大きく落ち込むことになる。

SERP内のキーワードのヘッドタームを確認し、ウェブサイトがどこにも見当たらないことに気づく。「グーグルからペナルティーを受けた」ことを悟り、大きなショックを受けるのだ。

リンク構築の難問

グーグルは、ここ数年間、不自然なリンクの取り締まりを強化しており、SEO業界では、「リンク構築はもうダメなのか?」と言う疑問が上がっている。

リンク構築が終わったと考える人達は、「不自然」または「人為的」なリンクのグーグルの定義が、割と範囲が広いことを理由に挙げている:

「Google 検索結果でのサイトのランキングを操作することを意図したリンクは、リンク プログラムの一部と見なされることがあります。」

当然ながら、「怪しいリンク」に対するペナルティーは、とても厳しい。スポーツ選手は、ルールを違反したとしても、数試合欠場すれば、競技に復帰することが出来るが、グーグルのウェブマスターガイドラインを違反した会社は、もっと多くのものを失う可能性がある。

事実、一部の企業は、悪名高いグーグルのペナルティーを受けた結果、大幅に収益を減らしている。大規模な小売店、そして、eコマースを運営する企業は、自然な検索からのトラフィックを失うことで、収益が500万ドル経ると見られている。

小さな会社が、この手のペナルティーに直面すると、事業の閉鎖を余儀なくされることがある。繰り返そう。グーグルによって、自業自得であれ、どうであれ、事業の閉鎖に追い込まれる可能性があるのだ。

グーグルが、劣悪なリンクに対して、SEOの担当者に与えた恐怖は、とても大きい。「リンク構築は、もう役に立たなくなったのか?」と考える人がいてもおかしくはない。

リンク構築は

上の疑問に対しては、断固として「リンク構築は終わっていない。リンク構築は、健在だ」と声を大にして答えたい。しかし、慎重に行う必要はある。

ペンギン 2.0に関する最近のレポートのおかげで、保守的なSEO業者は、積極的なリンク構築に反対するかもしれないが、現実として、SERPの1ページ目の大半は、リンクプロフィールのおかげで、その地位を獲得している。

リンクは、検索業界における、グーグルの“弱味”である。グーグルは、検索結果ページでウェブサイトをランク付けする際に、今でもリンクに依存している。

それでは、エンタープライズSEOが、ペナルティーを受けずにリンク構築を行うには、どうすればいいのだろうか?ペナルティーを避けつつ、優れたリンクを活用して、自然に、上位にランクインするためには何をすればいいのだろうか?今回は、三名のリンク構築のエキスパートが薦める、リンク構築の王道を紹介していく。

1. リンク評価を行う

これは、確実に最初に実行する必要がある作業である。リンクの評価には、複数の段階があり、そして、ツールも必要になる。しかし、チャック・プライス氏のアドバイスに従っていれば、リンク評価を完了することが出来る。

リンク評価を実行する方法」の中で、チャック・プライス氏は、リンク評価の全てのステップを分かりやすく説明している。リンク構築を行うつもりかどうかに関わらず、すぐにリンク評価を行うことを薦める – 今後の問題を避ける上で役に立つためだ。

プライス氏は、「最新のリンクをウェブマスターツールからダウンロードする方法」と完全な被リンクプロフィールを手に入れる方法を説明している。この2つの取り組みによって、見直して、削除/無効化を考慮するリンクを特定することが可能になる。その例を挙げていく:

  • グーグルでインデックスされていないドメインからのリンク
  • マルウェアやウイルスの警告を含むウェブサイトからのリンク
  • スパムな、関係のないページ上にあるリンク
  • グーグルのページランクが、グレイバーまたはゼロのページ上のリンク
  • リンクネットワーク経由のリンク
  • サイトワイドのリンク – 特にブログロールとフッターのリンク
  • 有料リンク

2. 関連性を保つ

次の重要なステップは、関連性を確保することだ。関連するリンクを構築する方法に関する良質な記事をケン・ライアンズ氏が投稿している。

当該の記事「リンク構築: 関連性を是が非でも確保せよ」は、とても分かりやすい。ケン・ライアンズ氏は、信頼できるガイド、インフォグラフィック、業界のトレンド、グループインタビュー、業界の賞、ゲスト投稿等、そして、「リンクの購入」を適切なリンク構築戦略として取り上げている。全てのSEOの担当者に読んでもらいたい。

ライアンズ氏は、リンクの関連性を、グーグルが、信頼性を特定し、ターゲットの文書のトピックや前後関係を解釈し、適切な背景で関連する情報を提供し(つまり、関連するクエリの結果)、そして、リンクスパムを区別する方法と描写している。

関連性に関して、同氏は、関連するリンクの戦略において、次のようなアドバイスも提供している:

  • 詳細なレビュー: 注目に値する製品やサービス
  • 無料のツール: 主な目的は、接触をすること
  • コンテンツの収集: 広範な記事 & 週に一度提供するまとめ記事
  • リンク切れリンク構築: オーソリティのレベルが高く、関連するリンクを得る機会を掘り出す
  • ニッチのマイクロサイト: 特定のトピックやニッチに特化したサイト

3. PR戦略を活用する

最後に、詳しく説明されることが少ない取り組みを推奨する: それはPRを使って、リンク構築を行う取り組みである。KoMarketingでオンラインマーケティング部門のディレクターを務める、カシー・ジレット氏が、先日、「リンク構築に利用可能な5つのPR戦略」を投稿していた。

ジレット氏は、コンテンツを探し出し、ピッチを投稿し、ソースを求めている人達を探す – コネクションを作り、潜在的なリンクの機会を発見する上で役に立つ – PRに焦点を絞ったツールを批評している。

同氏は、記者が、ソーシャルメディアを使って、ストーリーを調達している事実を指摘している。検索マーケッターは、この取り組みから、リンク構築を行う大きな機会を得ることが出来る。また、ジレット氏は、分割したレポーターのリストを作成し、データを集めるためのツールを紹介している。

イベントでのインタビューもまた、リンクの源として活用することが出来るかもしれない。ジレット氏は、カンファレンスで、イベントの前、途中、そして、後に出席者にインタビューを求める人達が必ずいるので、インタビューを設定してもらえるかもしれないと述べている。

最後に、記事を投稿する機会をチェックする取り組みをジレット氏は薦めている。この取り組みから、質の高い被リンクを構築する、優れたメソッドを得られるためだ。

今回紹介したクリエイティブなプロの人達おかげで(他にも大勢いる)、リンク構築は、今も健在である。リンクがSEOの基盤になることは、周知の事実である – そのため、今回取り上げた戦略を検討してもらいたい。

これはリンク構築に対する、最も重要な答えではない – しかし、1) リンク評価を行い、2) 関連性を保ち、3) PR戦略を活用する取り組みをリンク構築戦略に盛り込めば、エンタープライズSEOは、失敗しないはずである。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Is Link Building Dead? 3 Tips For Link Builders Post-Penguin 2.0」を翻訳した内容です。

SEOのベテランにしてみれば「そんなこと分かってるよ!」という話だったかもしれませんし、この作業が面倒故に容易な有料リンクにサイト運営者もSEOサービス提供会社も頼りすぎてきた事実はあると思いますが、今後の外部最適化はこういった作業をいかに効率的に効果的に行えるかということにかかっているのもまた事実です。

私が関わる会社でも最近、社歌をPV配信(お金がないので、全て社員活用の低コスト映像)してみた所、逆にそれがウケたのか、ニコ動でプチブレイクし、社名検索時にもランクインするという快挙を成し遂げました。リード獲得的に良いのか?という話はありますが 汗、コンテンツマーケティング時代の到来とそれをうちのようなベンチャー企業ならともかく一定規模以上の企業で社内稟議を通して実施することの難しさを感じさせる出来事でもありました。 — SEO Japan [G+]

SEOのためのコンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングがSEOにとって重要であることは誰もが理解しつつある今日現在、まだまだ実際に実践している人は少ないのが日本の状況です。米国でも今年最も注目されている手法でもあるコンテンツマーケティング、そのSEOにとっての価値を改めて考え直した、コンテンツマーケティングに未だ取り組んでいないウェブマーケッターにとっては重い腰を上げるきっかけになるかもしれない記事を。 — SEO Japan

現代のSEOはコンテンツマーケティングから始める

現代のデジタルマーケッターにとっての課題は、Googleでの順位を目的としたコンテンツ最適化から離れて最高のユーザー体験で人間の役に立つコンテンツを作ることへと向かうパラダイムシフトだ。あなたがデジタルの洞窟に住んでいるのでない限り、Googleのペンギンアップデートが、‘不自然なバックリンクはウェブスパムの罪を犯している’というSEO裁判所の判決のようであるということは知っているはずだ。人々の疑問に答える関連性のあるコンテンツがGoogleに好まれ、マーケッターにとってはポジティブなSEOの結果をもたらす。そして、ランキングが各個人でパーソナライズされるという事実も加わって、基本的にSEOの世界は一新されたのだ。

コンテンツ戦略

一貫したSEOの成果を届けるコンテンツ戦略をどうやって作り上げるのかを見ていこう。ここで説明されるプロセスは、証明済みのプロセスだ。私がそれを発明したわけではない。私は、去年くらいから、顧客を引き付けて維持するためにはコンテンツ戦略が重要であることを理解しているビジネスでこのプロセスが実行されるのを観察してきた。このプロセスは機能する。それは完全に“ホワイト・ハット”であり、Googleともめ事を起こすことはない。そして、何よりもそれは、あなたの顧客のためになり、コンテンツ戦略を実行する責任を負う従業員のためになるのだ。

ゴール

古臭く聞こえるかもしれないが、いつだって、主要となるコンテンツやシリーズコンテンツのゴールから始めること。たとえSEOが永遠のゴールであるとしても、他にも具体的なゴールがあるはずだ。ゴールの可能性としては、ソート・リーダーシップ、ブランド構築、競争に勝てる差別化、リード生成などが挙げられる。

ペルソナ開発

コンテンツを届けたい相手は誰なのか?ターゲットオーディエンスをできる限り具体的に特定すること。ターゲットを大ざっぱに特定するだけでは不十分だ。ビジネスにおける役割、デモグラフィック、特別な興味関心、もしくはあなたのターゲットを区分する具体的な基準によって、ペルソナを特定するのだ。例えば、主な購入者がCMOであるソフトウェア会社は、ビジネスアナリスト、CFO、CEO、もしかするとチーフ・セールス・オフィサーの興味も引き付ける必要があるかもしれない。各ペルソナは、彼らのニーズと興味に特に着目したコンテンツを必要とする。以下は、住宅建築業界の例だ。

キーワード戦略

それぞれのニーズに関する詳細と共にペルソナの輪郭を描いたなら、キーワード戦略を開発する時だ。キーワード調査は、必要不可欠なSEOベストプラクティスだ。コンテンツ駆動型SEOにとっては、キーワードがそれぞれのコンテンツ要素でそれぞれのペルソナに関連して使用されるように、あなたが描いたペルソナとキーワードを協調させることが重要だ。

コンテンツのテーマ

主要となるコンテンツには具体的なテーマがなければならない。コンテンツは常に、実用性やインスピレーションを介して問題を解決したり誰かの現状を改善するというニーズや興味関心に取り組むべきだ。これはいつもコンテンツのテーマから始まる。例えば、経営幹部のためのソーシャルメディアや、SSAE16の解剖とあなたのビジネスにそれが必要な理由がある。

コンテンツ制作のプロセス

制作プロセスは、コンテンツマーケティングの最も理解が低い側面であることが多い。時に、コンテンツ制作は、マーケティング部門によってアサインもしくはリクエストされた主題専門家の手に委ねられる。上の例では、タイトルの中で投げ掛けられた質問に回答するのに相応しい人物は、マーケティングからの締め切り以外は何も持たないコンテンツ・プロデューサーだ。コンテンツ制作が構造化され、効率的で、繰り返し可能であるためには、プロセスが必要である。

プロデューサー

映画を撮影するという例えを考えてみよう。オーディエンスへの最終的なコンテンツの配信においてスクリーン上で脚本に命を吹き込む俳優が、映画を作ったわけではない。それぞれの映画には、プロデューサーとディレクターがいる。プロデューサーの仕事は、プロセス全体を監督すること、最終的には出来上がった作品の責任を負うことだ(CEOのように)。ディレクターは、俳優と技術スタッフの間の細かいこと全てを実行する責任を負う(COOのように)。コンテンツマーケティングにおいては、プロデューサーは通常、マーケティングのリーダーシップの役割を担う人物で、コンテンツ戦略を伝達したり、主題専門家、ライター、ビデオ技術者、ウェブ設計者、デザイナー、プログラマー、その他コンテンツ制作のプロセスに関わる人たちを採用する。プロデューサーはこれら全ての人々をコーディネートして、コンテンツがどんな形式で届けられることになろうと、それを作って実行するのだ。ある組織では、別の人物が無数の細かいことを管理する責任を負う。この人物は、映画におけるディレクターと類似している。もしコンテンツ制作が主題専門家の手だけに委ねられるとしたら、それは俳優に映画をプロデュースすることを期待するようなものなのだ。

コンテンツ・カレンダー

コンテンツ制作には、管理されるべき細かいことがたくさんある。詳しく触れる価値があるのが、コンテンツ・カレンダーだ。一貫してコンテンツを生み出すことに本腰を入れているソーシャルビジネスは、コンテンツ・カレンダーを作る。このカレンダーは、全ての参加者が自分の任務を目で見ることを可能にする。カレンダーは、オンラインで共有されるスプレッドシートから以下に示したようなオンラインのコンテンツマネージメントシステムにあるカレンダー機能まで、様々な方法で管理される。

プロモーション

コンテンツ制作が完了する前に、プロモーション戦略が特定されるべきだ。プロモーションの要素は、それぞれのビジネス、コンテンツの種類、ターゲットなどに従って多岐にわたる。チームメンバーの任務と共にプロモーション戦略を文字に起こして綿密に計画すること。コンテンツ・プロモーション戦略の重要な要素は、それをソーシャライズすることだ。全ての従業員に、各自のプロフェッショナルなネットワークでコンテンツを宣伝するように要請するのだ。コンテンツが関連したソーシャルチャネルで共有されるようになると、Googleが、パーソナライズされた検索結果内でのランキングを検討するためにソーシャルシグナルに気が付いてくれる。

オーガニックSEOがついに意味を持つ

オーガニックSEOという言葉は、長年使用されてきた。おそらく、それがついに成功したのだ。Googleの複数回に渡るペンギンアップデートは、SEOを戦術的で技術的なものから、優れたユーザー体験を提供することに重点を置いた戦略的で質的なものへと転換したようである。結局のところ、ユーザーのコンテンツ消費が便利で共有可能なものである時に、コンテンツはそのターゲットオーディエンスへ続く道を見つけるのだ。そこには現代のSEOにおける最大のパラダイムシフトが横たわる。それはもはや、あなたのコンテンツが見つけられることが全てではなく、あなたのコンテンツがオーディエンスを見つけることが全てなのだ。


この記事は、Find and Convertに掲載された「Content Marketing for SEO」を翻訳した内容です。

コンテンツマーケティングの基本的な考えた方と実施プロセスをまとめた良い記事でしたね。「SEOにおける最大のパラダイムシフト」とは大きく言い切ってくれましたが、過去15年近いSEOの歴史を考えると、テクニックやリンク構築以上に、ここまでコンテンツが重要となりコンテンツが主役となったのは初めてですからね。さらに最後の「それはもはや、あなたのコンテンツが見つけられることが全てではなく、あなたのコンテンツがオーディエンスを見つけることが全てなのだ。」という一言、たまたま昨日別ブログの筆者によるコンテンツがユーザーを検索する時代という記事を紹介し、私も偶然コメント欄でパラダイムシフトという言葉を使いました。SEO新時代はその扉を開きつつあります。 — SEO Japan [G+]

ロングテールSEOで売上を劇的に増やすための3ステップ

一時期、バズワードとしてもてはやされた「ロングテール」、今日その可能性を最大限に活用したSEOに取り組めているサイトはどれ位あるでしょうか?天才マーケッター、ニール・パテルが改めて問うロングテールSEOの価値と具体的活用方法。 — SEO Japan

SEOは、ウェブサイトにトラフィックをもたらすことが全てではない。それは、実際にあなたの売上を増やすために使用することもできる。考えてみるのだ:あなたが検索エンジンを使う主な理由は何だろうか?

調査をするため、ではないだろうか?

例えば、もしあなたが私の会社のサービス、Crazy Eggを購入することに興味を持っているなら、他の人がどう思っているかを見るために、“Crazy Eggレビュー”でGoogle検索をするかもしれない。レビューが肯定的な場合、あなたがさらにいくつかの売上を手にする可能性は高くなるだろう。

Crazy Eggのレビューが良いことが理由で、私たちは、“Crazy Eggレビュー”でGoogleの1ページ目にランクしているサイトから過去12か月間で19,380ドルの収入を生み出すことができた。

その一方で、私は、ひどいレビューが原因で廃業しなければならなかった自己金融企業を知っている。誰かが“レビュー”という言葉と共にその会社の名前で検索をした際に、検索エンジンがあまりに多くの否定的なレビューを表示したため、彼らの月の利益は1月の318,288ドルから6月には141,509ドルにまで落ちた。その時点で、彼らは毎月の収入よりも支出の方が多かったために、廃業しなければならなかったのだ。

今やあなたはロングテールSEOの価値を理解しているが、どのようにしてロングテール検索を介して収益を増やすことができるのだろうか? あなたがしなければならないことは、以下の3つのステップに従うことだ:

ステップ1: キーワード調査

見込み客があなたの製品を購入することに興味がある時、どんなキーワードで検索するのだろうか?明らかなものは:

  • [あなたの会社名] alternatives(代替品)
  • [あなたの会社名] review(レビュー)
  • [あなたの会社名] competitors(競合他社)
  • [あなたの会社名] discounts(割引)

人々が検索しているものを知ることができる一つの方法は、Googleサジェストのデータを見ることだ。あなたは、自分の社名をGoogleの検索ボックス内に入力するだけでいい。以下のような一連の結果を手にするはずだ:

Googleサジェストの唯一の問題は、提示するキーワードの数に限界があることだ。幸運にも、Suggesterと呼ばれるツールがあり、Googleサジェストが提示しないその他のキーワード全てを教えてくれる。

人々があなたの会社に関して検索している用語の完全なリストを手に入れたなら、どのキーワードがニーズに合っているのかを把握することができる。

例えば、私が“Crazyegg”という言葉をSubbesterで実行した時には、人々がCrazyegg competitors、Crazyegg coupons、Crazy Egg Clicktale、Crazy Egg case studiesと入力していることを教えてくれた。

見込み客が検索しているキーワードの完全なリストを手に入れた今、次のステップは戦略を築くことだ。

ステップ2: 戦略を築く

あなたには主に2つの選択肢がある…一つは、それぞれのロングテールキーワードに焦点を合わせたランディングページを自分のサイト上に作ることだ。二つ目は、上記キーワードに焦点を合わせてあなたの製品に関するランディングページを他の人のサイト上に作ってもらうことだ。

では、自分のサイト上にランディングページを作ることから始めよう。もしあなたがコンテンツマネージメントシステムを持っているのなら、これはそれほど難しいことではないはずだ。もしそのようなシステムを持っていないのなら、Unbounceを使うといいかもしれない。そこには何百ものテンプレートがあるので、あなたはコンテンツを追加するだけでいい。

もうひとつのソリューションは、WordPressのようなCMSを使うことだ。実際に私たちはこれをCrazy Eggで使用している。私たちは、どのようなクエリで見込み客が検索していたかを知るためにステップ1を使用し、そのクエリは主に製品に関連していることが分かった。

ステップ1のスクリーンショットを見ると分かるように、人々はCrazy Egg WordPressやCrazy Egg Code のようなフレーズで検索していた。そのため、私たちは、WordPressを使ったサポートセクションを作り、見込み客の検索パターンを踏まえて、彼らが持っているかもしれない疑問に回答した。

さて、もしあなたが、他の人にあなたのロングテールキーワードに関連するページを彼らのサイト上で作ってもらいたいのなら、あなたが利用できるいくつかの戦略が存在する:

  1. ブロガーに製品もしくはサービスを無料で提供する – 彼らから見返りを何も期待しないこと。しかし、もしあなたが優れた製品もしくはサービスを持っているのなら、彼らがそれについて書く可能性はとても高い。もし彼らがそれについて書く場合は、あなたが検索エンジンを操作していることがないように、リンクをnofollowにするように必ず彼らに知らせること。この戦略は、“レビュー”に関連したキーワードに対する結果をコントロールするのに役立つはずだ。
  2. 販売促進オファーを実施するRetail Me NotCoupons.comのようなサイトにクーポンや割引コードを追加することによって、クーポンに関係する用語で他のサイトを上位にすることができる。
  3. 援助プログラムを作る – 大学生を助けるためにお金を与える必要はない。あなたは彼らに自分の製品やサービスを無料で提供することができる。Microsoftは、自社のBizSparkプログラムを介してスタートアップに対してこれを多く実施している。TreeHouseはトレーニングコースを用いてこれを実施し、TechCrunchのようなブロガーにそれについて書いてもらうことができた。この戦略は、あなたの会社について友好と肯定的な噂を作るのに役立つ。

もしあなたがランディングページを作ることができないのなら、クリック報酬型キャンペーンを実施することも可能だ。ROIがプラスになるため、私たちはCrazy Eggでこれをやっている。例えば、“Google Egg review”でGoogle検索をすると、あなたはクリック報酬型広告を目にする可能性が高い。

ステップ3: コンバージョンのために最適化する

ランディングページ上のコンテンツは、コンバージョンのために最適化される必要がある。人々にあなたから購入するように言う行動喚起ボタンを入れるだけでは十分ではない。あなたのコンテンツは、人々があなたから購入することを奨励するのを手助けする方法で書かれる必要がある。

これをする最も簡単な方法は、あなた自身が検索者と同じ立場に身を置くことだ。もし誰かがあなたの競合相手のリストを検索した場合は、理想的には、なぜあなたのソリューションが競合相手のものよりも優れているのかを詳しく説明する表が載ったあなたのサイトにランディングさせたい。

Clickyは自らの比較ページ上でこれを上手くやっている:

比較表は、なぜあなたの製品が他者のものよりも優れているのかを素早く示すことができる。

もう一つの素晴らしい例は、Demo Duckだ。“Demo Duck case study”とGoogle検索すると、この会社のサービスから顧客が獲得する結果について詳細を記したDemo Duckのサイトページを目にすることになる。

見て分かるように、彼らのケーススタディのページはCrazy Eggが彼らのサービスから獲得した結果を詳細に述べている。それは、Crazy Eggがどれくらい多くのお金を稼いだのかさえも教えてくれる。これは、すべきことの完璧な例だが、彼らは2つの重要なことを見落としていた…それが何だか分かるだろうか? クライアントからのテスティモニアルがないのだ。それによって読者が結果を信じることを難しくしている。また、人々にサインアップすることを促すための行動喚起ボタンもない。つまりそれは、このケーススタディを読んだ後、次に何をすべきなのか分からないということを意味する。

ロングテールSEOに関して、ランディングページのコンバージョンを最適化するための最高の方法は、ユーザーが検索していた回答を提供し、彼らにサインアップや購入をせがむ行動喚起ボタンを追加することだ。

結論

ロングテールSEOから売り上げを増やすことに取り組んでいる時には、検索エンジンからできるだけ多くのトラフィックを獲得することに焦点を合わせるべきではない。その代わりに、コンバージョンをもたらすことが分かっているキーワードからのトラフィックを獲得することに焦点を合わせるのだ。

上に挙げた事例の全てを見ると、トラフィック全体を増やすためにランダムなロングテール用語で上位表示されることを試みているサイトはない。代わりに、彼らはコンバートの高いページにおけるロングテール施策に焦点を合わせているのだ。これらの種類のキーワードで検索をするビジターは多くいないかもしれないが、それらは非常によくコンバートするのだ。私はそれらが40%という高い数字でコンバートするのを目にしてきた。

他に売上を増やすためにどのようにロングテールSEOを使用することができるだろうか?


この記事は、Quick Sproutに掲載された「How to Increase Your Sales Through Long Tail SEO」を翻訳した内容です。

まず、最初のロングテールSEOの図が妙に懐かしかったのは私だけではないでしょう?!私の会社でも運営しているメディアやECサイトで相当のトラフィックをロングテールに頼っていますが、単純にトラフィックがあるだけで満足していては不十分ということを改めて思い知らされた記事でした。筆者がいうように「検索エンジンからできるだけ多くのトラフィックを獲得することに焦点を合わせるべきではない。その代わりに、コンバージョンをもたらすことが分かっているキーワードからのトラフィックを獲得することに焦点を合わせるのだ。」ことこそが、最も重要なことはわかっているつもりでも、つい前者のトラフィック獲得が上手くいっていると、それで成功した気になって後者の努力を怠っているケースも意外とあるのではと思います。エンティティ検索対応のマークアップ、レスポンシブWEBデザイン等やるべきことは多い今日のウェブサイトですが、ロングテールSEOの分析を一度徹底的に行ってみると新たな収益源拡大の可能性が眠っているかもしれません。 — SEO Japan [G+]

SEOのランキングレポートの必要性と妥当性を考える

ユーザー単位での検索結果のパーソナライゼーションや、特定キーワードの順位を追うことの意味の無さ論、順位より全体のトラフィックや収益が大事論などを前に、SEOの定番レポートでありながら、常に非難の雨にさらされ続けてきたランキングレポート。サーチエンジンランドから改めてそんなSEOのランキングレポートについて考えてみた記事を。 — SEO Japan

SEOコミュニティでは、以前から、自然ランキングのレポートの是非について、議論が交わされている。データの精度に関して、利用規約を破って、データをコピーするツールに関して、クライアントのレポートの必要性に関して等、この分野賛否両論のトピックに事欠かさない。また、ランキングレポートが、パフォーマンスを観察する上で、本当に必要かどうかを問う声も上がっている。この主張を押す側、そして、反対する側の双方が、説得力のある – そして、適切な – 意見を展開している。

SEOのエキスパートとして、主要な成果の基準(自然なトラフィックやコンバージョンの量)を優先するべきだ、と私個人は考えている。ビジネスの結果にとって、このメトリクスは、より適切だと思えるからだ。

「ランキング」の価値

同じクエリの検索結果で、ウェブサイトを上位にランクインさせることは可能である。そして、この「ランク」は、毎分、毎日、そして、デバイスによって、変動する。検索エンジンが結果を表示する前に検討する複雑な要素を考慮すると、ランキングを計測する確実な方法を編み出すことは、事実上不可能である。パーソナライズローカル、検索の履歴、利用されるデバイス等 – の不確定要素、そして、検索結果への影響の詳細な分析が行われている。

関連性のある自然なトラフィックをウェブサイトにもたらすためには、ウェブサイトをある程度高い順位にランクインさせなければならない。問題とされているのは、この順位を正確に特定し、具体的なランクの価値を割り当てる行為である。

先日、SEOのエキスパートのグループの力を借り、(非科学的)な実験を行い、ある会社が優先するフレーズのランクを分析した。実験の参加者には、15分間にわたって、グーグルを使って、米国内の様々な場所から、それぞれのコンピュータで、様々なブラウザとウェブプロキシを用いて、一部はログインした状態で、そして、ログアウトした状態で、まったく同じ検索を行ってもらった。

その結果、この会社のサイトは、1ページ目の様々な順位にランクインしていたものの、一部のケースでは、1ページ目から漏れていることが判明した。それでは、このフレーズに対する当該のウェブサイトの「ランク」は何位なのだろうか?謎である。

ランクを追い求める

特定のランクを狙う取り組みは、無益である。一方、計測可能で、行動に移すことが可能な基準に力を入れる取り組みは、有益である。

検索結果の「ランク」は、検索エンジンのユーザーに見てもらい、トラフィックをウェブサイトにもたらす効果がある。分析ツールでサイトの特定のページを精査すると – 自然の検索から、ウェブページにトラフィックを送り込むキーワードの量は、ページを最適化した特定のキーワードよりも遥かに多いことに気づくはずだ。実際の検索クエリは、ターゲットに選んだフレーズの副産物、ターゲットに選んだフレーズ、ブランドならではのフレーズのバリエーション、そして、ロングテールのフレーズの組み合わせである可能性が高い。

適切なキーワードとフレーズに対して、ページを最適化する際、当該のページへの自然のトラフィックの増加によって計測する目に触れる機会を永遠に追い求める傾向がある。(not provided)プライバシー保護の設定のため、キーワードを全て把握することは出来ないものの、自然のトラフィックに対するランディングページのレベルで、行動に移すことが可能なデータ(一部のクエリのデータ、エンゲージメント(オーディエンスの参加のレベル)のデータ、コンバージョンのデータ等)を数多く得ることが出来る。

ランキングレポートに焦点を絞るのではなく、事業の成果に影響を与える計測基準 – トラフィック、その次にコンバージョン(売り上げ、リード生成、エンゲージメント、その他のウェブページまたはウェブサイトの目標)を優先して、SEOプログラムの価値を証明するべきである。

結局、重要になるのは、品質である。潜在的なキーワードやフレーズの調査を真剣に行うのは、質の高いビジターを確保するためだ。ページの内容を検索の意図に合わせて、トラフィックを適切な訪問とコンバージョンに変える必要があるのだ。

何かが思い通りにいっていないことを、どうすれば知ることが出来るのだろうか?

パフォーマンスの観測と内部の評価を行うために、ランキングレポートが利用されることがある。大きな変化(特に順位の大幅な落下)を、重大なダメージを受ける前に、確認する取り組みは、重要視されている。積極的な姿勢は、SEOを成功に導く要素だと私は考えている。そして、ランキングレポートに頼らなくても、積極的に評価することが出来る効率の良い方法が、存在するはずである。

自然の検索結果を分析する3つの代案

ウェブマスターツール

グーグルウェブマスターツールは、大きなトラフィックの変化を記録すると、ウェブマスターに警告を発する(検索結果から脱落する – つまり、トラフィックに影響が現れる)。また、ウェブマスターツールは、キーワードレベルのデータが絶対に必要とされる場合、「ランク」に関するトレンドをチェックする上で有益な「平均掲載順位」をウェブマスターに伝えてくれる。Webmaster tools traffic / search clicks warnings

分析プログラム

大半の分析プログラムは、特定のパフォーマンスの基準を監視させ、警告を発するように設定することが出来る。グーグルアナリティクスでは、インテリジェンスイベント機能を介して、自動アラート(「大きな変化を検出すると、グーグルが生成する」)とカスタムアラート(自分で特定することが可能)を利用することが出来る。詳細はグーグルのページで確認してもらいたい:

Intelligence Events Overview in Google Analytics

自力で順位を確認

ランキングレポートよりも大幅にスピードは落ちるものの、自分で順位をチェックして、期待した結果と順位が一致しているか、そして、実際のリスティングが、上下のリスティングよりも優れていることを確認してもらいたい。

ペナルティの問題…

グーグルのデータベースを“取得”する行為は、利用規約に違反する。この規約の施行は不可能に近いものの、検索結果でユーザーの目に触れる機会を増やすことを望み、トラフィックを獲得するために必要な検索エンジンの利用規約を意図的に違反するのは、直観的に適切な方針だとは思えない。私ならルールを守り、所謂、“猛獣”を怒らせないように注意する。

グーグルの利用規約の本サービスの利用の項目を確認しよう:

本サービスを不正に利用しないでください。たとえば、本サービスの妨害や、Google が提供するインターフェースおよび手順以外の方法による本サービスへのアクセスを試みてはなりません。ユーザーは、法律(輸出、再輸出に関して適用される法規制を含みます)で認められている場合に限り、本サービスを利用することができます。

本当にランキングレポートが必要なのか?

クライアント、上司、または、マネージャーから、ランキングレポートには「y」位と記されているにも関わらず、実際の検索結果には「x」位であることを問われた経験があるなら、ランキングの報告が無益な取り組みだと気づいているはずである。結局、実際に検索を実行すると、レポートとは異なる結果が表示され – レポートの結果(の妥当性)を説明しなければならなくなるのだ。

「ランキング」と言う名の動く的を追いかけるのではなく、最も大事な測定アイテム、つまり、トラフィックコンバージョンに焦点を絞るべきである。ランキングレポートからは窺い知ることが出来ない情報を、パフォーマンスのデータから得ることが出来るからだ。

最後になるが、ランキングレポートだけでなく、デジタルパフォーマンスの領域には、進歩が必要とされている分野がいくつもある。事実、「SEO」と言う用語自体が、矛盾している。検索エンジンを最適化することが出来るのは、検索エンジンを運営する会社のスタッフのみである。そのため、「ウェブサイトの最適化」という表現の方が正しい。

現在、SEOのエキスパートは、複数の役目を持ち、サイトの質、技術的なパフォーマンス、ユーザビリティ、そして、従来のマーケティングに力を入れている…この点に関しては、違う機会に詳しく説明したいと思う。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「The Fallacy Of SEO Ranking Reports: How To Better Spend Your Time & Effort」を翻訳した内容です。

結局、順位よりトラフィックや成果が大事、という当たり前の結論にはなりました。ウェブマーケティングの進化に伴い、「SEO」ではなく「ウェブサイトの最適化」という表現が正しい、ということも分からなくはないのですけどね。ウェブサイトの最適化といっても、様々な要素がありますし、特にテクニカルなSEOは、一種、CSSやレスポンシブデザインのような、ウェブサイト制作上の重要な1要素として残っていくのだとは思います(コンテンツマーケティング路線はまた別の話として)。しかし今日のウェブ制作者の大半が妙なSEOへの毛嫌いも含めて、テクニカルSEOに対応できてない人が(そもそも学ぶ気もない)大半のもまた事実なんですが。逆にこの辺狙ったらかなりのビジネスチャンスとも思うのですが、さていかがでしょう。 — SEO Japan [G+]

コンテンツがユーザーを検索する時代

検索マーケティングの際、ユーザーの検索行動を考えるのはプランニングの基本中の基本ともいえますが、最近はGoogleの進化に伴って、Google Nowに代表されるように、検索エンジン自体がユーザー行動を予測し支援する時代に入りつつあります。その支援対象となるコンテンツに自社サイトやコンテンツが選ばれるかどうかが重要なわけですが、そんなパラダイムシフトに関して私たちはどう立ち向かうべきなのでしょうか?サーチエンジンランドから1つの見解を。 — SEO Japan

検索に関しては、サーバーサイドではなく、クライアントサイドでクエリの入力が始まると言う考えが定着している。しかし、グーグルナウやその他のサービスが、この長年にわたるトレンドを変えつつある。検索は、基本的にユーザーが始めたアクションを意味する。それでは、グーグルナウやナレッジグラフ等のテクノロジーによって、どのようにしてこの概念が変わりつつあるのだろうか?

まず、グーグルナウについて簡潔に説明していく。グーグルナウは、グーグルのモバイル検索アプリの内部で提供されており、ユーザーが生成したクエリに答えるだけでなく、推測テクノロジーを用いて、“カード”と言う形式で、ユーザーが必要としている可能性がある情報を提供する。グーグルは次のように説明している:

グーグルナウのカードは、最も必要と思われるときに表示されます。多くの場合、現在地、最近の検索、カレンダーの入力内容など、グーグルのアカウントで利用可能な情報に基づきます。

これは、モバイルの検索ユーザーにとって、非常に便利なプッシュテクノロジーを説明しているように私の耳には聞こえる。カードの例を次の画像で幾つか紹介する。

Google Now Cards

ナレッジグラフの拡大

自分からコンテンツを見つけるのではなく、コンテンツの方からユーザーを見つけると言うコンセプトには、実は、グーグルのユーザーは昔から親しみがある。グーグルのナレッジグラフは、このテクノロジーを以前から活用し、改善を行っている。例えば、検索用語[weather]をデスクトップのコンピュータに打ち込むと(ファイヤーフォックスを使い、グーグルにサインインしていない状態で)、次の結果が得られる:

Search Result Query Weather

下の画面全体のスクリーンショットを見れば、サインインしていないだけでなく、ファイヤーフォックスでプライベートブラウジング機能がオンになっていることが分かる。それでも、このクエリは、検索履歴のデータにアクセスすることなく、絞り込みを行い、コンテクストを加えていた – この場合、ジオロケーションさえあれば十分であった。

Full Version Above Screenshot

グーグルの検索結果、とりわけ、旅行およびレジャー業界に関して、その他の表示が強化された“答え”のタイプもまた大きな注目を集めている。

先日、[Encinitas Hotels]で検索を行ったところ、次のスポンサー付きの結果が表示されることに私は気づいた:

Search Google Encinitas Hotel

ナレッジグラフの収益化が行われている。明らかに仲介者の省略が行われているのだ。このケースでは、予約サービスが蚊帳の外に置かれている。消費者は、予約サービス同士の競争が激しくなり、手数料が下がるため、よりお得なパッケージを購入することが出来るようになるのだろうか?それとも、手数料は別の場所に消えるのだろうか?

いずれにせよ、航空券やホテルのセマンティック検索により、より有益な検索結果が生成され、ユーザーエクスペリエンスは向上するはずである。航空券の検索クエリ[Flights from San Diego to SFO]の結果を見てみよう。

Results Query Flights SD to SF

グーグルは、「パラメータ化されたクエリ」 – つまり、若干ハードコード化された自然な言語のクエリを変数に対応するプレースホルダー付きのクエリを使って、セマンティック検索の結果を活用している – ここでは、?loc1 から ?loc2までのフライトを示唆している(?locは空港の名前やコード)。

今後数年の間に素晴らしい機能が、グーグル(そして、その他の検索エンジン)からリリースされるはずだ。また、スタートレックのコンピュータを目指し、グーグルは着実に歩みを進めているように見える。

グーグルナウやグーグルグラス等、グーグルがもたらす最新の検索のイノベーションを介して「カード」のような表示を行う上で、セマンティックマークアップを使って、ページをマークアップすると、絶大な効果を発揮する。 グーグルが明らかにした最新のカードは、In depth articlesである。今後も新たにカードがリリースされていくはずだ。

ローカル & モバイルマーケティングにセマンティック検索が与えるインパクト

モバイルデバイスのローカル検索に対応する際、地域のビジネス(会社/店舗)を上位にランクインさせる取り組みの重要度はより高くなる。カルーセル内で1番目(あるいは、少なくとも、3番目まで)に表示されなければ、存在しないに等しい – 単純にグラフ内でのビジビリティはゼロである。スクリーンのサイズが小さいため、カルーセル内の大半の答えは、表示されない。

サンタモニカの美味しいハンバーガーに関する検索を例にとって考えてみよう。ラップトップ(少なくとも、グーグルにサインインした状態の私のラップトップにおいて)では、ローカルカルーセルの1位にUmami Burgerが表示された次の検索結果が返ってきた。

Search Santa Monica Burger  Local Carousel Results

モバイルの結果では、スクリーンが小さいため、ローカルカルーセルで1位になることの重要性は明白である:

Mobile Result Burger SM

セマンティックマークアップ & ナレッジカード

セマンティックマークアップは、機械が読み取れる情報を提供することが出来るため、アンサーエンジンに対処する際に有効に働く。検索エンジンのユーザーの個人情報(ジオロケーション、時間、過去の検索データ)との関係で考えると、グーグルは、インデックス内でコンテンツを絞り込み、SERPで直接答えを出すことが可能である。

schema.orgのマークアップをGメールに追加すると、グーグルナウを本来のパーソナルアシスタントのSiriにパワーアップさせ、さらにこのメリットを活かすことが出来る(この情報へのアクセスをグーグルに許可していることが前提)。搭乗券、フライトの遅れ、レストランの予約、ホテルの予約等の情報を把握する機能、そして、(カードと言う形で)タイミング良くユーザーに伝えるイベントリマインダー機能は、間違いなく便利である。

このようなカードは、必要に応じてプッシュされる。要するに、ユーザーのクエリの推測が可能になるのだ – そして、時間の経過と共に推測の精度は高まっていく。

さらに、インターネット全般、そして、デバイス間の相互通信の台頭および進化もまたプッシュ化の道を辿り、このトレンドをさらに加速させていくだろう(関連する情報のアラート等)。つまり、コンテンツの方からユーザーを探す取り組みが強化されるようになるのだ。

SEO業界の関係者にこのトレンドはどのような影響を与えるのだろうか?SEOは過去の遺物となるのだろうか?あるいは、本質、そして、手法を適応させなければならなくなるのだろうか?

まとめ

グーグルは、ナレッジグラフの構造化データと組み合わせて、ウェブページ上のセマンティックマークアップから得た構造化データ(通常は)を表示する最高のフォーマット/表示方法を試している。

通常、グーグルは、一度に数種類の表示形式を試し、ユーザーエクスペリエンスを最適化する取り組みを行っていると見られる。このような試みは、スタートレックのコンピュータになる夢、そして、アンサーエンジンの登場に深く関わっている。

現在、そして、今後の検索の世代に対して、ウェブサイトを強化して、最適化するため、次の取り組みを実施してもらいたい:

  • 出来るだけ多くのコンテンツをマークアップする
  • オーサーシップのステータスとパブリッシャーの情報をグーグルで活用する
  • 事前に情報をマークアップする

schema.orgは、活発であり、拡大を続けている。そのため、賢いマーケッター達は、出来るだけ多くの情報をマークアップし、変化が検索結果に影響を及ぼす際に、必要な浮力を得る取り組みを行っている。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Used To Searching For Content? Now, Content Searches For You」を翻訳した内容です。

結局、マークアップちゃんとやりましょう、オーサーシップ構築しましょう、という話でした。日本では米国に比べるとまだまだ本格導入を行っているサイトは少ないようですが、今後確実に伸びてくるであろうこの世界、早目に対応できるかどうかが今後の検索マーケティングの成功のカギを握るのは間違いなさそうです。 — SEO Japan [G+]

SEO作業を効率化するためのツールセット

一週間ご無沙汰してしまったので今週はSEOの記事を大目にいきたいと思います。まずは米国でもトップレベルのSEOエキスパート、ロス・ハッジスによるSEOの作業を効率化するための各種ツールの紹介を。この手のツール、日本でも米国でも相当な数がありますが、その存在を知らずに無駄な手動作業に時間をかけているケースも意外とあったりするかもしれません。英語圏のツールではありますが、日本でも使えるものも多いと思いますし中級者以上の方の参考程度に。 — SEO Japan

様々なレベルの技能によって、 「優秀」なSEOのプロの称号を得られる。才能は関係ない。優秀なインハウス、エージェンシー、リンク構築、あるいは、コンピュータ科学の学位を保持するSEOのエキスパートは、その他の検索業界のエキスパートよりも深くアルゴリズムのことを理解している。

この傾向は10年が経過しても、ほとんど変わっていないだろう。上位30位からトップ 3を切り離す持ち味が、この全ての要素に詰まっている。しかし、他にもこれから変化する – そして、変化を続ける – ものはある。この要素は、現在、上位と中位の違いになっている。 それは、SEOの弱点を除去するスキルである。

規模の経済

SEOのあらゆるプロセスにおいて、データを入力するタイプのタスクに時間を費やさなければならなくなる時がある – ハッキリ言ってしまうと、考えなくても出来る作業のことだ。しかし、検索の分野の規模はあまりにも大きいため、少数派に属するプログラミングの苦手なSEOのプロ、そして、比較的若い世代にとっては、この作業は弱点の一つになり得る。また、この弱点は、許容できる範囲に収まっていないと言えるだろう。

SEOの担当者によって、このような弱点には差がある – 一部のSEOのスタッフはテキストブローカー等のツールの存在すら知らず、オープンサイトエクスプローラやアーティクルスピニング用のソフトウェアを利用していないが、一流のSEO業者は、遥かに低い価格でアウトソースすることが出来る時は、eメールの収集等のデータを集めるタスクを外注している。

SEO業界の大勢の仲間に話を聞いたところ、このような知名度の高い、スケーラブル(拡大縮小可能)で時間を節約することが可能なツールの知識が、人によってまちまちである点に私は気づいた。ニーズがないために、生産性の欠点を抱えていることが多い – 例えば、質を優先したリンク獲得戦略を策定しているなら、Raven SEOを使って、リンクのレポートを自動化する手法は、絶対に必要だとは思えないのだろう – ただし、確実に時間は増えていく。同じように、eメールのリンク構築が、当該の分野では現実的ではないなら、Mechanical TurkELance等のサイトを活用する戦略により、必要としている適当な300本のeメールを苦労することなく集めることが出来ると言われても、いまいちピンとこないだろう。

このような小さな差が、様々なプロセスで生じている – 今後、弱点が発生する穴を見つけることで、あらゆるSEOのエキスパートが、メリットを見出し – 解決に乗り出すようになるだろう。

今後、“優秀な”SEOになるには

現在、このような弱点 – そして、弱点を除去するスキル – は、検索結果に大きな影響を与える可能性がある。この類のデータ入力のタスクは、多くのSEOのプロセスを遅らせている – インターンにeメールの収集させるとしても、大きな変化をもたらすハイパーテキストを生成する他の作業に、インターンを当たらせることが出来るかもしれないのだ。

SEOのツールは日々進化している。このツールの役目は、弱点を除去することだ。5-10年以内に、SEOの弱点の問題は解決されるだろう – そのため、生産性を最大化することで得られる競争上のメリットは、少なくなる。しかし、現時点では、このメリットは実在する。大きな違いをもたらすことが出来るはずだ。一ヵ月に得るリンクの本数が100本から150本に、200本に、そして、300本に増やすことが可能だ。長期的な視点で考えると、プロセスのタイムロスを探し出し、除去し、取り組みを拡大し、より多くの時間をリンクの獲得に費やす方針は、絶対に必要である。

多くのエージェンシーや会社が、独自のテクノロジーを使って、このような弱点の多くを克服している。しかし、その多くは流出するか、あるいは、公開されているツールに取って代わる運命を迎えることになるだろう。 そのため、待つのではなく、今のうちに答えを出しておくことで、今後の競争力を確保する効果が見込める。

私の“弱点”のプロセスにも確実に幾つか穴がある – 皆さんにも同じことが言えるのではないだろうか。以下に、すぐに特定することが可能なSEOの弱点に有効に作用するツールを紹介していく。 また、現在の弱点も挙げていく – これには、皆さんに救済策を教えてもらう、または、SEO業界が解決する必要があるとアピールする意味もある。ジレンマの多くは、実は高度なエクセルの数式で解決することが出来る可能性がある – 解決策を知っているなら、是非、知らせてもらいたい。もちろん、効率/使いやすさを考慮して、ウェブアプリを作ってくれても構わない。

他にもプロセスがあるなら、あるいは、私が見過ごしているなら、指摘してほしい – その時点でリストに加え、また、希望する人には、リンクジュースを少し提供する。

サイトの評価

サイトの作成

競合者リサーチ

リンク構築

メンテナンス/レポート

このリストには幾つか問題がある – まず、もっと効率良く上記のプロセスを実行するツールが他にもある可能性がある点だ。また、皆さんがSEOの担当者として経験している可能性がある、あるいは、実際に経験したことがある弱点を見過ごしているかもしれない。いずれかのケースに思い当たる点があるなら、是非、連絡を取ってもらいたい。私は時間をかけてこのリストを拡大/改善していくつもりであり、今後、SEOの弱点に遭遇する度に更新していく。

「苦労なくして、苦労はない」と言う格言があったような気がする。

イメージ: The New Yorker


この記事は、Ross Hudgensに掲載された「Scaling SEO by Eliminating Pain Points」を翻訳した内容です。

若干、リンク寄りの記事ですが(スミマセン、記事も少し古いです)、あなたの知らなかった・使えそうなツールはあったでしょうか?ツールを使うかどうかはともかく、作業プロセスの整理にもなる記事でした。 — SEO Japan [G+]

検索順位を決めるSEO要素の進化、過去10年間の歴史

SMX West 2014も無事終了、進化を続けるSEOシーンに改めて休まず勉強を続けることの重要性を感じられずにはいられませんでした。今回はそんな進化を止めない検索結果の順位要素を過去に遡って比較してみてみようという面白い試みをサーチエンジンランドから。SMX Westでも講演したMozのランド・フィッシュキンが毎年発表しているSEOの順位要素データを元になっており、信頼性も高いそうなだけに興味深い内容。今日にいたる検索アルゴリズムの変遷、そして最新アルゴリズムの意味をより深く理解できると思います。 — SEO Japan

懐かしい話をしよう。SEO業界の有名人、ランド・フィッシュキン氏は、2005年に「Search Ranking Factors」(検索ランキングの要素)調査を立ち上げ、2年に1度のペースで、スタッフを交えて、鋭い見解を提供してきた。

8年間を通じた変化を見ていくと、面白いトレンドが浮かび上がってくる。経営陣または投資家に対して、SEOへの投資の必要性を説明することに苦労しているなら、過去を遡った見解が、役に立つ可能性がある。

簡単に背景を説明

誤解しないでもらいたいことがある。この調査には、1年分だけでも大量の情報が詰め込まれており、5年分の調査を簡潔にまとめる取り組みは、大変な労力が要求される。そのため、これは包括的な概要ではなく、「ハイライトのハイライト」と考えてもらいたい。

この調査では、一流のSEOのエキスパートが、様々なSEOの要素のインパクトを点数で評価している。対象となる要素は2年おきに改訂され、改善されているため、調査と調査を直接比較することは、不可能である。そこで、私は2011年と2013年に加えられたデータの相関関係ではなく、調査のデータ自体に注目した。

Mozの取り組みに固執する記事を作成することで、幾つかリスクが生まれる。まず、私がイメージギャラクターのように見えてしまう。しかし、保証しよう。これは広告目的の記事ではない。事実、SEO関連の情報は、Mozだけではなく、様々なサイトから仕入れている。次に、フィッシュキン氏から金銭が供与されているように思われる可能性がある。念のために言っておくが、その気があるなら、いつでも歓迎する。

控えめな見解: 2005年 & 2007年

Moz.comでは、2005年と2007年版のオリジナルの「Search Ranking Factors」調査を見つけることが出来なかった。しかし、Archive.orgで粘っていたところ、情報を見つけることに成功した。SEOの歴史が好きなら、このページをクリックして2005年版を、そして、このページで2007年にアップデートされたバージョン2に目を通してもらいたい。

Original 2005 Search Ranking Factors study by Rand Fishkin.

2005年に初めて実施されたSEOmozの「Search Ranking Factors」調査

2007 v2 Search Ranking Factors study by Rand Fishkin.

2007年に発表された「Search Ranking Factors」のバージョン 2

フィッシュキン氏が、2005年に671名がdel.icio.usでタグ付けし、「精力的にアップデートされた」VaughnsのGoogleのランキング要素リストに肉薄していることを喜んでいる姿を見て、思わず笑ってしまった。今なら、671回シェアしてもらうまでに2分間もかからないだろう。

Rand celebrates 671 del.icio.us tags in 2005.

2005年に671人にdel.icio.usでタグ付けされたことを喜ぶランド・フィッシュキン氏

2005年の調査には、12名の寄稿者(+ フィッシュキン氏)のみが参加していたが、2013年には120名以上に増えている。しかし、初回の調査では、今でも十分に興味深いデータが提供されている。2005年に特定されていた特に重要なランキング要素を以下に挙げていく:

  1. タイトルタグ
  2. リンクのアンカーテキスト
  3. 文書内で利用されているキーワード
  4. 文書のアクセシビリティ
  5. サイト内部のページから文書へのリンクの本数
  6. サイトの主なトピック
  7. リンクを張るページへの外部リンクの本数
  8. トピックのコミュニティでのサイトの人気度
  9. サイトの広範囲でのリンクの人気
  10. キーワードのスパム行為(「害をもたらすランキング要素」)

No.2「リンクのアンカーテキスト」を除く、全ての要素は、今でもある程度な重要な要素として健在である。

また、現在も、タイトルタグに注意する方針は、とても有効であり、キーワードスパムは慎むべきである。このデータに対して、「SEOが常に変化している」ことを示す、励みになる見解だと認識する方もいるかもしれない。しかし、2005年の時点で、今も尚、重要視されている「変わらない」トレンドが現れている — それは、適切なコンテンツ & 適切なリンクだ。

2007年版の上位の要素では、新しい要素が加わり、また、一部の要素に対して、変更が加えられたり、具体的に示されており、若干の変化が見られる:

  1. タイトルタグ内のキーワードの利用
  2. サイトの広範囲でのリンクの人気
  3. 被リンクのアンカーテキスト
  4. サイトの内部リンク構造でのリンクの人気度
  5. サイトの年齢
  6. サイトへの被リンクのトピックの関連性
  7. トピックのコミュニティでのサイトの人気度
  8. 本文のテキストでのキーワードの利用
  9. リンクを張るサイトの広範囲でのリンクの人気度
  10. サイトへの新しい被リンクの割合

リンクに関連する要素が、上位の大半を占めている(Wiepのリンクの価値の要素に関する調査も併せて紹介している)。これは、SEO業界自体が、生まれてから間もなく、有効な手法と無効な手法に関して、様々な考えが存在した時代に、SEO業者に対して、初めて示された有益なアドバイスであった。

このバージョンも、完全一致のアンカーテキストが有効であった時代を反映している。しかし、言うまでもなく、この数年後、Googleが質の低いリンクを取り締まり、完全一致のアンカーテキスト頼みのサイトは、しっぺ返しを食らうことになった。

2009年、2011年 & 2013年: 新たなトレンドが現れる

Mozは、2009年以降の調査を誇りに思っているようだ。2009年、2011年、そして、2013年の調査はMoz.comで簡単に見つけることが出来た。

The 2009 version of Search Ranking Factors, a.k.a. “V3.”

Search Ranking Factorsの2009年版、別名「V3」

Search Ranking Factors 2011 study.

Search Ranking Factors 2011年版

The most up-to-date Search Ranking Factors study from 2013.

Search Ranking Factorsの最新版(2013年)

2009年版2011年版、そして、2013年版の調査の形式は、過去の調査の形式から大幅に進化している。2009年の調査を最後に、総合的なランキング要素のリストが姿を消した。また、2009年版では、トップ 5のみが取り上げられている:

  1. 外部リンクのキーワードに焦点を絞ったアンカーテキスト
  2. 外部リンクの人気度(外部リンクの量/質)
  3. リンクのソースの多様性(固有のルートドメインからのリンクの本数)
  4. タイトルタグ内のキーワードの利用
  5. 信頼されているドメインからリンクの距離に基づくリンクの信頼度(例: TrustRank、Domain mozTrust等)

このデータは、当時、リンク構築が到達した熱狂的なレベルを反映している。このデータを見たら、方法が何であれ、誰でもリソースの大半をリンク構築に注ぎたくなるはずだ。

ドメインレベルでのリンクのオーソリティの基準

リンク構築の要素を具体的な領域に絞ると、面白いトレンドが幾つか見えてくる。 例えば、ブランドに関する事項は、2009年には全く触れられていない。しかし、この調査がリリースされる6ヵ月前に、ヴィンスアップデートの導入が行われていた。しかし、2011年、サイトのリンクプロフィールにおけるブランドの用語の割合は、ドメインレベルでのリンクのオーソリティの基準で8位、そして、2013年には6位に順位を上げていた。

また、ドメンイレベルでは、信頼性 vs 量に関するトレンドが新たに表れていた。2009年、被リンクの信頼のレベルは、ドメインレベルでのリンクの基準で1位に挙げられていた。2011年では3位、そして、2013年では2位であった。しかし、2011年と2013年の調査では、「固有のリンクを張るドメインの量」は、当時、そして、今でも、ドメインのリンクプロフィールの基準として、最も重要視されている。

しかし、ペンギンアップデートが行われ、ペナルティーを受けるサイトが続出しており、このデータは、直観とは相容れない結果となっている。事実、マット・グラット氏による2013年のレポートでのコメントは、上位の調査の結果を疑問視していた — 「Googleは、リンクの量を今まで以上に軽視しているように見える。その結果、重視されるリンクを獲得するインパクトが、さらに大きくなっているような気がする。」

また、リンクの多様性が、2009年の3位から、2011年と2013年には8位に順位を落とす中、トピックに関連するリンクの重要性は、上位を維持していた。

ページレベルでのリンクベースの特徴

完全一致のアンカーテキストは、どのように衰退していったのだろうか。2009年と2011年では1位に輝いていたものの、2013年には13位に大幅に順位を下げている。2013年のリストにいまだに残っていることが意外であったが、今も健在である — 事実、現在でも、完全一致のリンク構築を大々的に行うエージェンシーから距離を置こうとするクライアントに出会うことがある。

再び、「ページに対してリンクを張る固有のドメインの数」が2位に君臨し、シンプルな人気の重要度が浮き彫りになっている。リンクのトピックの関連性は、2009年の6位から、そして、2011年の7位から、2013年には3位に順位を上げており、注目に値する。しかし、このカテゴリーで特に影響力の強い要素の表現に最大のトレンドが反映されている。

2011年、5つの重要なページレベルでのリンクの要素には、軒並み「量」と言うワードが用いられていた。2013年になると、トップ 5には「多様性」、「量」、「トピックの関連性」、「多様性」、そして、「量」と言うワードが並んでいる。量は2013年でも重要視されているものの、その他のリンクの要素も重要と見なされるようになり、ハミングバードによってリンク構築がどのように変化するのか、そして、リンクの本数が、ランキングに今後も大きなインパクトを残すかどうかが問われるようになった。

ソーシャルの計測基準(ページレベル)

ソーシャルの分野に注目せずに、この記事を終えることは出来ない。2011年は、Twitterがソーシャルを制覇しており、この調査のソーシャルの基準を圧倒していた。2013年、Twitterに代わって、Google+が、調査結果を独占していた。

ただし、どう考えても、SEO業界は、検索へのソーシャルのインパクトを推測する取り組みを苦手にしている。例えば、2011年は、調査の参加者によると、Twitterの独り勝ち状態であった。しかし、同じ調査の相関関係のデータは、Facebookの要素が最も影響力が強いと示唆している。 そして、2013年、大勢のSEOのエキスパートが、Google+がランキングに多大な影響を与えると考えていた。しかし、Google自体は、何度もこの指摘を否定していた。

2013年版の調査での2点のコメントに、ソーシャルの現在、そして、未来への影響に対する、SEO業界の不安が集約されている気がする:

ハンナ・スミス氏: 「申し訳ないが、ページレベルのソーシャルの基準が、アルゴリズムで役割を果たしている、と言う指摘を受け入れられるだけの証拠を私は見たことがない。」

トッド・マリコート: 「Googleが、Google+を利用をさらにプッシュし、Google+のネットワークが大きくなると、そして、重要な関連性のデータの源として、信頼することが出来るようになると、さらに多くのソーシャルシグナルをグーグルは採用するようになるのではないだろうか。」

不透明な未来

ソーシャル、さらには、リンクでさえ、ランキングに影響を与えるのかどうか、今でも明確な答えは出されていない。リンク構築は、かつて、SEOの基本戦略であったが、一部の人達にとっては、一日も早く忘れたい苦い思い出となった。しかし、どのような種類の取り組み — リンク構築の取り組みも含む — が今後も利益をもたらすのかに関して、明確な手掛かりを与えている、大きなメタのトレンドが存在する。

「SEOではユーザーに焦点を絞れ」、「SEOの戦略は実際のビジターにメリットを与えなければならない」等の指摘は、至る所に転がっている。このような考えは、失敗や上位にランクインする効果のある取り組みに基づいているわけではない。長続きする検索ランキングの要素は、上位の獲得に有効であり、実際のユーザーにメリットを与える。そして、この要素こそが、今後も長期間に渡って、利益を与えてくれると期待することしか私達には出来ない。

リンク構築、そして、重要なリンクの獲得にも同じことが言える。過去のトレンドに基づくこの見解を考慮すると、今後も重視されるリンク構築では、アルゴリズムだけでなく、人間のユーザーに価値を与えることを意識しなければならないだろう。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「How Fast Is SEO Really Changing? A Look Back At Search Ranking Factors」を翻訳した内容です。

サイト&ページ要素は当然としてもリンクやソーシャル要素の影響の変化が時代毎に出ていましたね。リンク中心のSEOがかつてあれだけもてはやされたのも過去のデータを見るに当然という気もします。ソーシャルに関してはGoogle+の影響力が話題にはなりますが、プラットフォームとしてはFacebookどころかTwitterにも限りなく後れを取っていますし、GoogleもそれをSEO要素に取り入れすぎることへはリスクもあり、かといってFacebookやTwitterがデータ提供してくれるとも限りませんし、非常に悩ましい状況なのでしょうね。記事で締めくくられているように「不透明な未来」ではありますが、「ユーザーに価値を与える」べく地道にコンテンツマーケティング的な努力をしていくしかないのでしょうか。 — SEO Japan [G+]

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未来のSEOはSubject Experience Optimizationの略語になる

SEOという言葉、Googleのアルゴリズムやウェブマーケティングの進化に伴い、Search Engine Optimizationという言葉の存在意義が問われてくるのではと思う気がしなくもない私ですが、SEOは形をどころか言葉を変えて進化する、という意見をサーチエンジンランドから。 — SEO Japan

eating-words検索の未来を垣間見た。それは、キーワードを中心とした世界ではない。私はキーワードをユーザーの意図の目安として利用する取り組みを長年推奨してきたが、前言を撤回しようとしている。

検索は、大勢のエキスパートが考えもしなかった方向に進みつつある…テクノロジーの面で複雑且つ多種多様なプラットフォーム、デバイス、そして、インプットを融合しているのだ。

ユーザーが入力を始める前に計測することが可能な様々な要素 — 場所、検索の履歴、移動、サークル等 — を基にして、ユーザーの意図を発見する試みに検索エンジンが力を入れるようになるにつれ、ユーザーが実際に入力して、SERPにアクセスするワードの重要性は低くなった。また、グーグルナウやグーグルグラスで推し進められている会話型検索の台頭により、ユーザーは全く入力を行わない可能性もある。

現実の世界にあるキーワード

まずは、グーグルナウの仕組みを例にとって考えていこう。 「Who is the President of the United States?」(米国の大統領は誰?)と尋ねると、答え「it’s Barack Obama」(バラク・オバマです)が表示される。続いて、「Who is his wife?」(彼の妻は誰?)と尋ねると、答え「it’s Michelle Obama」(ミシェル・オバマです)」が再び表示される。しかし、ユーザーがこの答え、もしくは、SERPの別のページをクリックしたらどうなるだろうか?有名なファーストレディーがリストアップされたページが表示されるのかもしれない。サイトのオーナーは、リファラーのキーワードを[who is his wife](彼の妻は誰)だと考える。このキーワードは、[his](彼の)が示しているのが、オバマなのか、ジェファーソンなのか、もしくは、ワシントンなのか分からないため、有効ではない。

これは、キーワードベースのリファラーが向かおうとしている未来である。また、同時に「Not Provided」が100%になっても、腹を立てる必要がない理由の一つである(この問題の駆け引き、データの共有、そして、データに対する支払いを問題にするなら、腹を立てる理由は多々ある)。しかし、表面上は、有益な顧客のデータに関しては、それほど失うことは多くはないと言えるだろう。

ついにSEOは無用になるのか?

SEOは今後も有効に作用する。キーワードも消えることはない。従来の検索ボックスが普段の生活から姿を消すことはないだろう。しかし、検索ボックスにキーワードを入力する方法のバリエーションは、大幅に増える。

このような変化は、SEOを若干異なるコンセプトに成長させる上で欠かせない。念の為に伝えておくが、システムを操作する試みは、昨年のうちに、終了している。アルゴリズムをリバースエンジニアリングする試みは、多くの問題をもたらすだけである。

しかし、SEOの未来は、やはり最適化が鍵を握っている。ある意味、[SEO]に対するコンセプトを若干調整する必要はあるが、過去の取り組みが、再び新しい取り組みになる。昨年のSXSWカンファレンスで、マット・カッツ氏は、SEOを「Search Experience Opitimization」(検索体験の最適化)と考えるべきだと主張していた。今回、私はさらに一歩踏み込み、次の定義を提案する…

Subject Experience Optimization

SEOの関係者は、「マーケティング」、つまり、製品やサービスの宣伝および販売する行為について考えるのではなく、Subject(対象者) – つまりビジターに対して、出来るだけ質の高い体験を提供することに力を入れるべきである。

ユーザー体験を出来るだけ向上させるには、どのような要素の組み合わせを提示する必要があるのだろうか?ビジターは、ウェブサイトで、主にどのような行動を取ることを望んでいるのだろうか?そして、明確なヘッドラインとコピーを用いて、ビジターの基本的な動機と言葉に訴えかけるには、どうすればいいのだろうか?

1969年にR.A. フェアスロンによって考案された「Aboutness」と言うコンセプトがある。このコンセプトは、70年代の半ばにジョン・ハッチンが、そして、最近では、シャリ・スロウによって、再び注目を浴びる存在となった。 もともとは、図書館と情報科学の分野で利用されていたこのコンセプトは、マーケティングの世界では、ユーザーに対して、ページの「About」(内容)を明確にする試みを指す。

イメージを厳選し、適切な名前を与えることで、キーワードをベースとしたタイトルを作ることで、そして、ページの目的を明確に伝えるコピーを作成することで、アバウトネスを実現することが可能である。ここでキーワードが役に立つ。心を読むことが出来るなら話は別だが、ユーザーに行動を起こさせる言語を推測し、テストして、精度を高めなければならない。と言っても、より奥が深く、より詳細な「ユーザー体験の最適化」と混同しないでもらいたい。しかし、良質なSEOのエキスパートが考えるべき事柄と重複する部分も少しある。

テクニカルな最適化も生き残る

従来のSEO「Search Engine Optimization」の定義は、今後も有効であり、必要である。これは、検索エンジンを考慮して、ウェブサイトを最適化する方法に言及しており、検索エンジンがページをクロールして、複雑なコンテンツを理解してもらう取り組みから、schemaのマークアップに至るまで、様々な試みが含まれる。しかし、その他にも、今後注目するべき、さらに重要なSEOの要素が存在する。

エンティティ検索の台頭

今月の上旬に行われたSMX イーストでは、エンティティ検索、そして、今後のSEOに与える影響に関するパネル(私の知る限り、業界初)が行われた。デビッド・アマーランド氏は、セッションの冒頭で「木」についてオーディエンスに考えてもらいたいと呼び掛けていた。私は下の左の画像をイメージしたものの、すぐに、アマーランド氏が、右側の画像をイメージしてもらいたいのだと気が付いた:

trees

このセッションの残りの課題は、私が最初にイメージした事柄が原因で、とても鮮烈なものとなった。デビッド・アマーランド氏は、住んでいる世界によって、あるいは、木に対する理解によって、恐らく異なる事柄をイメージしたのではないかと指摘していた。私は、当時、エンティティとインフォメーションアーキテクチャについて考えていたため、「木」が左側の画像のように見えたのだ。

この例は、– 言葉が、考えを正しく表現することは出来ない — と言う普遍の真理を具体的に表現している。

グーグルが、居場所、前回撮影した写真、あるいは、検索履歴を基に、前回の休憩中に私がクライアントのためにインフォメーションアーキテクチャの作業を行っていたこと、もしくは、検索関連のカンファレンスに参加していたことを知っていたら、[木]に対する検索結果はその他のユーザーとは大幅に異なるものになった可能性がある。

そのため、新たなSEO — Subject Experience Optimization — の定義の下、クライアントのエンティティを明確に定義し、示す責任を負うことになる。どこに顧客はいるのか、何を専門としているのか?このような特徴は、その他のエンティティに対する関係をどのように形成するのか?「ローカル検索」、「オーサーシップ」、「リンクグラフ」等、中には良く知っているものもあるが、部分部分を足すだけでは、全体像は見えてこない。

SEOの未来は、キーワードではなく、「キーワード」がエンティティ、コンセプト、または、ターゲットに対してどのように関係を形成するのかがカギとなる。この点に関しては、エンティティ検索に関して、ポール・ブルーマーが投稿した記事を読んでおいてもらいたい。エマーランド氏のプレゼンにも目を通しておこう:

それがどのような形式を採用するのか、または、かつてDMOZを捨てたように、SEO業界がFreeBaseに群がるのかどうかに関しては、名言を避けたい。しかし、未来型の検索はすぐにやって来る。そこで、SEOは、すぐにトレンドに適応し、競合者をリードしていく必要がある。

クリエイティブコモンズの下、画像を利用した。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Eating My (Key)Words: Changing The Way We Think About SEO」を翻訳した内容です。

内容自体は普通に今後のSEOの在り方を書いたものでしたが、Subject Experience Optimizationとは言葉遊びの側面もあるかもですが中々粋な感じです。SubjectじゃなくてUserやVistorでもいいんじゃない?という意見はさておき。最も、本来のSEO自体、以前からSubject Experience Optimizationの意味合いも強かったわけですが、これまで注力されすぎた検索順位改善以上のその次のステージも含めて全体的にSEOに取り組むべき時代に入っていることは間違いありません。 — SEO Japan [G+]

いい加減に消え去ってほしい議論が無意味なSEOの10トピック

SEO界隈で昔から何度も何度も話の話題になるトピックが存在します。ページランク、ブラックハット vs ホワイトハット、ランキングを追うことの意味、などなど。。。今回はSEO業界の陰の重鎮、SEO Bookのアーロン・ウォール先生がそんなぬるま湯議論を立て続けにブッタ切る爽快な記事を。 — SEO Japan

SEO業界は、常にグラウンドホッグデイのような状況である — 巣穴から出来たグラウンドホッグ(小型の動物)が、自分の影を見て、巣穴に戻ったら、冬が続き、そのまま外にいたら、春がすぐにやって来る。同じトピックについて何度も話し合ったとしても、ほぼ定期的に同じ問題がブログ/ソーシャルメディアで再び登場する。そして、この問題が取り上げられる際、書き手は変わるものの、指摘、そして、反論は全く同じである。

この悲しい状況を踏まえて、この手の問題/議論をまとめることにした。下のリストを見て、刺激を受けたら、あるいは、このような議論を始めようとする計画を頓挫させたら、この取り組みは成功したことになる。

それでは、SEO業界で特に迷惑なディスカッションのトピックを挙げていく(順番は関係ない):

ブラックハット vs. ホワイトハット

このトピックは、何度も何度も議題に上がっているものの、いまだに自らこの議論に参加するものの、自分の、そして、反論する人の意見は変わらない、と言う当然の気分を味わう人が後を絶たない。自分達が別の取り組みを行っていることを理由に、モラルの問題を引き合いに出し始めると、嫌気が差すようになる。二度と議題に上げないことを条件に、もう一度だけ、この問題を見直していく — 基本的には、SEOの戦略に道徳的(ホワイトハット)も非道徳的(ブラックハット)もない。

通常、ここで、クライアントのサイトへのダメージが引き合いに出されるが、この主張は、現実的ではない。まず、ホワイトハットは何か、そして、ブラックハットは何かに関して、議論が分かれている。この二つのコンセプトの定義は、とても流動的であり、時間の経過とともに変わっていく。定義が流動的になる理由の一つは、グーグルが、常にゴールポストを動かしていることだ。かつては、純粋なホワイトハットの手法と考えられ、あらゆるSEOの業者によって推薦されていたものの(プレスリリースの投稿、ディレクトリの利用、ゲスト投稿)が、次の日には「ブラックハット」、「非道徳的」扱いされてしまうのだ。また、グーグルのウェブマスターガイドラインに従わないものは、何もかも「ブラックハット」に該当すると主張する人達までいる — まるで、このガイドラインは、怒る神によって、石版に刻まれたルールのように考えられている。

このコンセプトが、いかに現実的ではないかを分かってもらうため、あるシナリオを想像してもらいたい。ある企業、例えば、Ebayが、ルールのリストを作成し、その中の一つが、Ebayで商品を売りたいなら、GumtreeやCraigslistで売ることは認めないと規定していると仮定する。 別の会社が競争を阻害しているからと言う理由で、商品の顧客候補の人数を減らそうとするだろうか?検索から利益を得ていないなら、グーグルがその分得をする。もちろん、反対のケースもあり得る。

モラルと言うよりも、問題はクライアントの犯罪的過失である。リスクを取るかどうか、そして、クライアントと自分自身に対して、誠実であるかどうか、さらには、このアクティビティやあのアクティビティを実施する上で発生する危険を把握しているかどうかである。競争におけるマーケティング戦略において、「モラル」を語る資格を持つ者はいない。リスクを取るつもりがないなら、それでも構わない。ただし、リスクが高過ぎると判断したなら、リスクを受け入れる人達を犯罪者扱いすることは許されない。

「ホワイトハット」支持者をあざ笑う「ブラックハット」支持者にも同じことが言える。毎回大量のコメントスパムリンクを介して、ビジネスを再編する取り組みを好まない人達もいる。 それで問題ない。そのサイトほど早くランクを改善することは出来ないかもしれないが、上位にランクインしたら、ブラックハットな手法を用いたサイトよりも、その順位に長くとどまる可能性はある。ブラックハットとホワイトハットは、異なる戦略であり、どちらも筋が通っている。あらゆるエコシステムに、この2つの戦略が存在しており、品質よりも量を優先する戦略を「r」戦略、そして、少ない数の子供により多くの投資を行う戦略を「K」戦略と呼ぶ。

象は、ネズミを非道徳的呼ばわりしないはずである。

ランキングのチェックは無意味/誤っている/誤解を招く

この議論は、長年この業界に存在しており、醜い主張を行う人が、時折現れる。とりわけ、自分自身でランキングをチェックしたため、もしくは、第三者のプロバイダーからランキングに関するデータを買ったため、SaaS業者が、サービスの一部を諦めざるを得ない状況をグーグルが作り出した結果、この議論が再燃する機会が増えた。「我は汝よりも神聖である」と指摘する人達が続出し、主な、もしくは、唯一のKPIとしてランキングを報告するSEO業者に天罰を与えるべきだと、声を上げるようになった。まずは、ブラックハット vs ホワイトハットの議論のように、専門家に任せるべきである。クライアントへの報告の手段が適切だと考えているなら、是非、その手法にこだわってもらいたい。「これが私のやり方です。クライアントも気に入っています」と堂々と主張すればよい。しかし、他の人達にあれこれ指導する行為は、慎んでもらいたい。

この議論の大半は、SEO業者が、ランキングを主に、または、ランキングのみをKPIとして利用している、と言う架空の設定に基づいている。SEO業界に入って12年間が経過しているが、有能なマーケッターが、「キーワードの…でランキングが上がりました」と報告するケースを私は今まで見たことがない。2002年に遡ると、SEO業者がクライアントに提供していたレポートには、最適化のターゲットとして明示されたキーワードの章が別に用意されており、クライアントのサイトが、上位にランクインしたものの、トラフィック/コンバージョンが著しく増えなかった際は、キーワードが、マーケティング計画から排除されていた。

最終的にコンバージョンが増えていないなら、ランキングは大して重要ではないことは、誰にでも分かりそうである。ランキングのレポートとモニタリングが、重要だと私が考える理由をここで挙げていくつもりはない。素人相手に議論を吹きかけるつもりなら、本当にその必要があるかどうかを見直した方が良い。

ページランクは終わった/重要ではない

これも素人相手の議論である。ツールバーのページランクのみを基にリンクを構築していれば、上位にランクインすることが出来ると本気で信じているリンクビルダーがいるなら、連れて来てもらいたい。2002年にSEOから足を洗った人ぐらいしか、そんなことは言わないはずだ。皮肉にも、ページランク、つまり、グーグルのランキングの要素として最も身近に見ることが出来るアイテムの利用を非難する人達は、他のマーケティング会社が作り出した独自の計測基準を自由に使い、グーグルでさえ定義することに苦労している難解なコンセプト、例えば、関連性やオーソリティの、非の打ち所がない代用品と呼んでいる。同じようなケースは他にも考えられる。例えば、PR 6のリンクをPR 3のリンクを得るために提供するSEOの関係者がいたら、連れて来てもらいたい。

発表の5秒後に「グーグルのXXXアップデートがSEOに与える影響」をブログで投稿する

グーグルのスパム対策を統括するマット・カッツ氏が、次のウェブマスターセントラル用の動画を撮影するためにTシャツを着替える前に、新しいアルゴリズムのアップデート/ペナルティ/インフラの変更/ランダムなアイテムが、日常生活の習慣に与える影響に関する記事、そして、安全地帯に逃げる方法に関する記事が、ブログで多数投稿されている。

このような多産のライター達は、アップデートの名前のみが分かった状態で、ペナルティを回避する方法、あるいは、名誉を挽回する方法を提案している。この傾向は、パンダ初期に明確に表れていた。2回目のアップデートが展開される前に、アルゴリズムのアップデートから復帰する方法に関する「体験談」を語り、回復の嘘の証言、または、ランキングの変更に関する誤った解釈(疑わしい点を有利になるように解釈)が続出していた。

タイプする手を止めて、事態が収拾するまで待つべきである。また、アルゴリズムの開発、もしくは、実装の関係者を知らないなら、一週間または二週間は静観しよう。その後、観察した結果を記事にまとめることが出来る。すると、この記事は、妥当と見なされる、あるいは、新しいアルゴリズムに関する興味深いレポートと考えてもらえるようになるかもしれない。それよりも早くレポートを提供する人は、「もう少し時間が経過するまでは、XXXアップデートの内容は良く分かりません」と言うお決まりのセリフで終わるブログの記事を使って、注目を集める話題に便乗することを望む、無知な、ページビューを増やすことしか考えていない人物だと位置づけられてしまうだろう。当たり前のことを、わざわざ言う必要はないのだ。

アドワーズは自然のランキングを上げる効果がある

これはヒドラ神話に近い — 頭を切り落としても、新しく頭が現れる。この疑問には、検索エンジンおよびSEOコミュニティ出身の大勢の人々が、何度も答えている。今さらこのトピックを取り上げるなら、別のトピックを取り上げることを回避し、このトピックで偽装しているのではないか、と私なら疑う。もちろん、グーグルウェブマスターセントラルの動画のことだ。これが*本当に*最も刺激的な質問なのだろうか?「not provided」、または、パーソナライズされていないランキングでのオーサーシップの役割、もしくは、オーサーシップがリンクを介して流れていくのかどうか、あるいは、その他のより適切で、興味深く、誰も答えを出していない疑問を差し置いて、この疑問を優先する理由がサッパリ私には理解できない。

インフォグラフィック/ディレクトリ/コメント/フォーラムのプロフィールのリンクは役に立たない

これはブラックハット/ホワイトハットの議論に似ており、「博士号取得者がゴロゴロ溢れるグーグルなら、当然、アルゴリズムでこの手の戦略をとっくに無効にしているはずだ」と言う指摘で裏付けられることが多い。これは典型的な「不信感が生み出す議論」であり、大学院の学位を知性と創造力のリトマス紙のように美化する人達が、陥ることが多い。このような主張をする人達は、多くの競争の激しい分野の被リンクプロフィールを見たことがないか、もしくは、博士号の取得を目指す、または、持っている人達を知らないかのいずれかに該当する。前者を軽視し、後者を過剰に評価する傾向が見られる。

リンクはリンクであり、唯一の違いは、リンクプロフィールにおける、各タイプのリンクが占める割合のみである。面白いことに、タイプ Xのリンクは役に立たないと指摘する人達は、完全に自然で、無料のリンクを提供してくれた、正当で信頼されているサイトに対して、リンクの削除を要請している。不思議としか言いようがない。

「グーグルに行ったことがある誰々が…て言っていたよ」

その人は「not providedが、リファラーデータの最大10%を占めるようにしろ」と命令しただろうか?あるいは、「今年、ページランクのアップデートはないはずだ」と言っていただろうか?あるいは、「クロールしてもらいたくないnofollowのオフサイトのリンクを使うべきではない」と指摘していただろうか?それとも「でも、被害が出るわけではない」と語っていただろうか?

グーグルの従業員が、一日中、SEOの仕事を支援することばかり考えている、と思っている人達が、いまだにいる。サイトへの訪問を積極的に阻止する企業が与えるアドバイスを基に、ビジネスを確立することなど出来るのだろうか?ナイキのマーケティングチームが、スニーカーをもっと売るために、アディダスの本社で、トレーニングを受ける姿が想像できるだろうか?

次のフレーズを声に出して読んでもらいたい — グーグルは友達ではない。自分で考えるべきである。自分の経験を利用してもらいたい。テストを行い、自分の目で確かめる必要がある。

もともとキーワードのデータなんて必要なかった

これは大好きなトピックだ。昨日まで、リンク構築、ランディングページの最適化、ランキングレポート、コンバージョン率の最適化、そして、その他のオンラインキャンペーンのあらゆる取り組みをリファラーのキーワードデータに依存していた人達が、突然、手の平を返したように、キーワードのデータは重要視していなかったと伝える必要性を感じたのだ。SEO業界は、過去のトレンド、未来のトレンド、ランディングページ、そして、第三者のデータを基にしたデータを引き出して、闇雲に同じことばかりを繰り返していた方が、遥かに良い。

たまには「今回ばかりはグーグルにこっぴどくやられた。進み具合を計測する方法に大きな影響が出るよ」と言っても良いのだ。何か良くないことが起きるわけではない。面目を失うわけでもない。SEOの各種の領域に対して、他にも有益な計測基準はあるものの、車を運転していて、急にブレーキが利かなくなった時に、「止まるのは負け犬のすることだ。前に進むことが出来るのに、誰が車を止めたいと思うんだ。今まで、ブレーキなんか一度も使ったことないしね。車の運転で最も重要なことは、ヘッドライトがちゃんと点くかどうかだよ」と言い出すのは、さすがに無理がある。

SEOを実施することが出来なくなるのだろうか?そんなことはない。適応能力は、SEOに要求されるスキルの中でも特に重要であり、今までと同じように、今回もきちんと適応する。 100%「not provided」になっても、全く痛くないなどと、自分自身、そして、他の人達にデタラメを言うべきではない。

「SEOは終わった」説に応じる

「SEOは終わった」説は、ジワジワと苦しみながら滅亡する必要があることは、明白である。 素人のジャーナリストが、SEO業界を檻の外からつつく度に、大勢のSEOが立ち上がり、SEOは、滅びるのではなく、今も健在であり、さらに勢いを増している点を説得、いや、証明することを、ここでは問題視している。実は、私はこの件に関しては有罪である。(短い主張ではあるものの)この愚かなトピックを取り上げたことがある。しかし、一体、何度、同じ状況で、同じ主張を繰り返せばいいのだろうか?16年もの間続いているこの主張を新たな視点で取り上げることなど出来るのだろうか?また、独自のアイデアを加えることが出来ないなら、もともと出された際に美味しくなかった料理を温め直して、出すだけでは、業界全体の知識を高めることは出来ない。代わりにランキングをチェックするべきである。

No. 10はない

しかし、それでも大勢の人達が、「…する10の方法」系の記事を投稿している。リンクベイトになる数字に達するまでに、無理やり例を増やしているのだ。確かに「9の方法」や「23の方法」を読みたいとは誰も思わない。この考え方も消え去る必要がある。注目を集めると思うことではなく、言いたいことを記事にまとめるべきだ。マーケティングは化粧だが、素顔が可愛いことが前提である。うわべだけ綺麗にまとめたいなら、話は別だが…。


この記事は、SEO Bookに掲載された「SEO Discussions That Need to Die」を翻訳した内容です。


No.10はご愛嬌ですが、SEOに詳しければ詳しい程、筆者の知識レベルの高さはもちろん、文章の面白みが味わえる記事でした。 — SEO Japan [G+]

WEBライティングでSEO効果を倍増させるために絶対やるべき18の事

ユーザーが絶対に満足すると言い切れるぐらい素晴らしいコンテンツを作ったのに、そのページが検索エンジンでなかなか上位に表示されないというのはよく聞く話だ。 どれだけ良いコンテンツを作っても、それが検索上位に表示されなければ […]