今や、バージョンコントロールシステムといえばgitだけ、と思われるぐらいその人気は高いが、しかし主にエンタープライズ界隈では、gitと競合するSubversionやMercurialもかなりの数のユーザーを抱えている。そこでSubversionを使って企業にバージョンコントロールサービスを提供しているAssemblaが今日(米国時間1/18)、MacOS用のSubversionクライアントとして人気の高いCornerstoneの買収を発表したのも意外ではない。
Assemblaは、Cornerstoneとそれを作ったZennawareを買収した。Zennawareが最初にCornerstoneをローンチしたのは2008年で、今後はAssemblaがこのクライアントの販売と開発を継続する。数か月後にはバージョン4.0をリリースする予定だ。買収の財務的詳細は、公表されていない。
AssemblaのCEO Paul Lynchはこう声明している: “われわれはCornerstoneの未来に投資している。現状維持を願うのではなく、われわれがこれまでSubversionとAssemblaのWebアプリケーションに対して行ってきた重要な改良を、今すでに優れたソフトウェアであるCornerstoneのデスクトップアプリケーションに適用したい。それにより、ユーザーのリポジトリとデータまわりの対話とワークフローを、さらに良くしていきたい”。
Assembla自身は、2016年にScaleworksに買収された。ScaleworksはVCとプライベート・エクイティのハイブリッドのような企業で、それ自身では成長の限界に達しているような企業に投資、ないし買収をして、その能力と価値を次のレベルへと高め、それにより投資企業としてのリターンを得ている。Scaleworksに買収される前のAssemblaも、成長が横ばい状態になっていた。そして買収後は、エンタープライズへの新たなフォーカスによって売上が倍増し、今回Cornerstoneを買収したのも、さらにその成長カーブを先へ伸ばしていくためだ。