Appleが機械学習のチームとSiri/AIのチームを統一、AIの適用を全社一本化

Appleは、Core MLとSiriのチームをひとつのチームにまとめた新しいAI/MLチームを作り、それをJohn Giannandreaの統率下に置くことにした。

Appleの今朝(米国時間7/10)の確認によると、同社の人工知能と機械学習を合わせたチームは、引き続きSiriを担当するとともに、Googleに8年在籍して機械学習とリサーチと検索のチームを率い、今年Appleに来たGiannandreaがそのトップになる。Googleの前に彼は、 Metaweb TechnologiesとTellmeを創業した。

SiriとCore MLのチームの内部的構造は変わらないが、トップがGiannandreaになる。Apple全体の構造の中ではチームは全社横断型の組織として、開発ツールや地図、Core OSなど、さまざまなプロジェクトに奉仕する形になるだろう。基本的に今ML(およびAI)は、どの分野でも必要とされている。

その昔Giannandreaは、Appleのチームメンバーが1989年に作った伝説の企業General Magicのシニアエンジニアだった。創業者には、Andy Hertzfeld, Marc Porat, Bill Atkinsonらがいたが、会社は結局失敗し、そのあとに革新的な技術の数々を遺した。たとえば小型のタッチスクリーンや、ソフトウェアモデムなどだ。General Magicは天才たちのインキュベーターとしても機能し、Susan Kare, Tony Fadell, Andy Rubin, Megan Smith, そしてAppleの今の技術担当VP Kevin Lynchらはみなここから巣立った。

Giannandreaは、TechCrunch Disrupt 2017でスピーチした。結果的に、そのタイミングは完璧だった。下のビデオを、ご覧頂きたい:

AppleのSiriとMLのチームは、多くの共通の目標を共有しているが、出自は違う。しかし今やAppleのありとあらゆるプロジェクトでAIがメインの機能だから、一人の責任者の下に全体をまとめるのが理にかなっている。Siriのこれまでの、行きあたりばったりのようなやり方も、Appleが地図のときのような本格的な肩入れをしていけば、修正されるだろう。また、ユーザーデータのプライバシーの維持保全という問題も、これまでのようにアプリ別分野別に個別に取り組むより、全社的総合的なAI/MLチームの担当管理下に置く方が有利、という計算も働いただろう。Create MLのような最近のリリースは、AppleのMLチームが内部的にやっていることの対外的表現だが、それも現状ではあまりにも断片的だ。そして新たな総合的組織を作ることは、統一に向けてのメッセージだ。

地図のときと同じく、今度のAI/MLチームも、クラウド上の一般的なコンピューティングにフォーカスする側面と、ローカルなデバイス上のデータ中心型のコンピューティング、という二面性を持つことになるだろう。人びとの手の中には今、10億あまりのAppleデバイスがあって、それらがさまざまなデータ処理を行っている。そう考えると、Appleがこれから築くものは、未曾有の、そして世界最大の、AIをメインとするエッジコンピューティングネットワークだ。Giannandreaが関心を持つにふさわしいチャレンジ、と言えるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa