Webサイトビルダーの老舗Squarespaceが巨額$200Mを調達、評価額は$1.7B

誰もが容易に自分のWebサイトを作れる、いわゆるWebサイトビルダーSquarespaceは、創業から14年の老舗だが、今General Atlanticからの約2億ドルの資金調達を進めている。Bloombergによると、同社の評価額は17億ドルである。この資金調達プランと並行して、初期の社員や投資家から株を買い上げる計画もある。それにより、IPOを待たずして流動化(現金化)の機会が彼らに与えられる。

Squarespaceはずっと黒字企業で、今年の売上は前年比50%増の約3億ドルになる見込みだ。同社の大型ライバルで上場企業のWixは、今年の売上予測が4億2400万ドルだ。

Squarespaceは、同社が作ったWebサイトの上で顧客が製品を売れるようになったら、上場してもよい、と考えているらしい。つまり、しかりとしたコマース機能のあるWebサイトを、顧客が作れるようにする、ということだ。

CEOのAnthony CasalenaはBloombergにこう言っている: “それが目下、いちばん要望の多い機能だ。自分のブランドを作って何かを売りたい人が、多くなってるね”。

Squarespaceはこの前、General Atlantic, Index Ventures, Accelなどから7850万ドルを調達している。それに関してSquarespaceは、コメントを断(ことわ)った。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

モバイルファーストのWebサイトビルダーStrikinglyが創業5年後にシリーズAで$6Mを調達

Strikinglyを使って作ったWebサイト

創業から5年を経た、Y Combinator出身のWebサイト制作プラットホームStrikinglyが、ついにシリーズAの資金調達をすることになった。同社の発表によると、CAS Holding, Infinity Venture Partners, Innovation Works, Y Combinatorの元パートナーKevin Hale, そしてTEECらからの600万ドルのラウンドを完了し、さらに、途上国市場での成長を目指して、モバイルデバイスのみでWebサイトの制作と公開ができるアプリを最近ローンチした。

協同ファウンダーでCEOのDavid Chenによると、新たな資金は新たなユーザー獲得とプラットホームの機能拡張に充てられる。同社がシリーズAの資金調達を5年待ったのは、2012年の創業から2か月後に早くも黒字になったからだ。最初それは、かろうじて生活できるだけの、いわゆる“ラーメン屋の黒字(ramen profitability)”だったが、チーフプロダクトオフィサーのTeng Baoと、CTOのDafeng Guoを含む三名の創業メンバーを支えるには十分だった。2013年にはY Combinatorの冬季学期を受講し、そして今では世界の200か国にユーザーが存在するまでになった。

今Strikinglyは、これまでよりもっと積極的になり、東南アジアやラテンアメリカ、アフリカなどの途上国市場の成長機会を捉えていきたい、と考えている。すでに社員数は今年初めに比べて倍増の150名となり、新入社員の多くが製品開発のチームに配属されている。Strikinglyの顧客の約半数は個人のWebサイトを作るためにこのプラットホームを利用しているが、クライアントのためにサイトを作っているフリーランサーやデザイン工房なども少なくない。そこで同社は最近、そういう人たちのための再販事業を立ち上げた。

“全体的にきわめて順調だと思うけど、これからの本格的な成長のためには、うちの企業文化とメインの製品系列をもっと強化する必要がある”、とChenは述べる。

今度の資金の一部は、モバイルエディターの機能増強に使われる。東南アジアなどのモバイルファーストの市場で多くの顧客を獲得していくためには、ツールのアップグレードが重要だ。Chenによると、そのエディターはデスクトップエディターのモバイルバージョンではなく、最初からモバイル専用のエディターとして設計された。だからユーザーはスマートフォンだけを使って、自分のアカウントを管理し、サイトを作り、それを公開できる。

“最初のうちは、モバイルエディターを作れという助言に耳を貸さなかった。Webサイトを作るのはPCの方がずっとやりやすい、と確信していたからだ”、とChenは語る。“でもそのときには、PCなんか持ってない人の方が圧倒的に多いことに、気づいていなかった。実は当時から、スマートフォンの上だけでStrikinglyを使うユーザーが多かったのだ”。

2012年に同社がローンチしたときには、Strikinglyは初めてのモバイル対応のWebサイトビルダーだった。その後スマートフォンの普及に伴って多くの企業が同様の製品を提供するようになり、開発経験のない人びとでも比較的簡単に、モバイルフレンドリーなサイトを作れるようになった。今ではWix, Weebly, Squarespace, WordPressなどがStrikinglyの主な競合相手だ。

Chenによると、Strikinglyの主な差別化要因はそのまま、その主要な価値命題でもある。たった一つのランディングページからすべてが始まり、そこからeコマースのツールやブログ、モバイルアプリなどの主要な機能部位へ分岐していく。Strikinglyは起業家やスタートアップ、それにクリエイティブ分野のプロフェッショナルたちをターゲットとし、クライアントのビジネスの成長に合わせて機能やサービスを高度化していく。顧客の定着率は90%だそうだから、Strikinglyの戦略は成功しているようだ。今ではユーザーの96%が、友だちにStrikinglyを勧めているそうだ。

“これまでの5年間は、ユーザーと一緒に成長してきた”、とChenは語る。“小さなビジネスを始めた人が成長して会社っぽくなってくると、eコマースなどの高度な機能を要望してくる。そうやってユーザーとの二人三脚で、パワーユーザーのためのプロダクトを開発してきたのだ”。

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人工知能が自動的にWebサイトを作ってくれるThe GridがシリーズAで$4.6Mを獲得

自分で自分をデザインする人工知能Webサイト(AI Websites That Design Themselves)”をスローガンとするThe Gridは、ユーザが提供するコンテンツを人工知能が判断して自動的に新たなサイトを作るWebサイトビルダーだ。同社は今年の初めに、ソフトウェア製品としては珍しく、クラウドファンディングキャンペーンで大成功したが、このほどさらに大きな資金調達に踏み切った。

同社の今日の発表によると、The GridはシリーズAで460万ドルのラウンドを、Jerry YangのAME Cloud Venturesのリードの下(もと)に終了した。そのほかの投資家は、Disney Interactiveの元社長John Pleasants、元Facebookのプロダクト担当VP Greg Badros、そしてElegant ThemesのファウンダNick Roachだ。RoachはThe Gridの310万ドルのシードラウンドをリードした。

Yangは今日の発表声明で次のように述べている: “The Gridのクラウド上の人工知能は、Web開発の定型的で時間のかかる部分を人間の手から取り去ることによって、Webデザインという仕事を抜本的に変えた。それによって今では、エレガントなWebサイトをわずかな時間とわずかな費用で作れるようになった。これからは、現代的なWebデザインを誰もができるようになるだろう”。

The GridのCEOで協同ファウンダのDan Tocchiniが先月、同社のサービスの初期のビルドでデモを見せてくれた。それは、バックエンドのユーザインタフェイスがまだ荒削りだったりしたが、誰もがルックスの良いWebサイトを、テンプレートを使わずに作れる、という同社の約束は十分満たされているようだった。The Grid自身のホームページもその初期ビルドを使って作られているから、サンプルとして参考になるだろう。

同社のソフトウェアは、ユーザが自分のサイトに載せたいと思っているすべてのコンテンツを詳細に分析する。たとえば、写真の中の人物が笑っているかどうかを判定し、それに合わせたフォントや色を使う。また、写真の中のコントラストの浅い部分を見つけて、そこにテキストを置けるか検討する。同社独自の顔検出アルゴリズムを使って、写真の不要部分をトリミングする。ユーザが提供した画像全体の色調から、サイトが用いるカラーパレットを決定する。

現在のThe Gridのサービスは、対話性や参加性よりもむしろコンテンツを重視した企業サイトや作品提示サイト向けだ。ブログやニューズサイト向けに最適化されてはいないが、しかしTocchiniによると、Snow Fallのような効果も作り出せる、という。

The Gridの公式ローンチは2015年の春を予定している。チームは今、それに向かって鋭意努力しているが、それ以前に会員登録したユーザは一般公開後も月額8ドルの割引料金で利用できる。ローンチ後に登録したユーザは、月額25ドルになる。

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モバイル向けWebサイトを数分で作れるStrikinglyが東南アジア市場開拓へ

モバイルWebサイトビルダーStrikinglyは、同社がY Combinatorの2013年冬のクラスにいたとき本誌も取り上げたが、今では東南アジア市場に力を入れている。同地域は今急速に、スマートフォンの普及が進んでいるからだ。

Strikinglyを利用すると、Web開発の経験のほとんどない人でも、モバイル対応のWebサイトをほんの数分で作れる。本誌が同社を最初に取り上げたのは2月だが、それ以降、ダッシュボードのデザインを変えたり、テンプレートやカスタム化オプションを増やしたり、サブドメインを有効にしてSEOを改良したりしている。また同社のアプリストアにあるプロダクトを使って、ユーザは自分のサイトにFacebookSoundCloudGoogle MapsTwitterなどを統合できる。

Strikinglyはこれまで、合衆国と日本の市場に注力してきたが、協同ファウンダでCEOのDavid Haisha Chenによると、最近ではシンガポールやフィリピン、マレーシアなどでスタートアップの市場が急速に伸びている。同社のシンガポール担当CHO(Chief Happiness Officer)Angela Ognevが、Strikinglyの主力的なマーケティング手段である毎月のライブミートアップをこれらの地域で行っていく。ミートアップは同社の中核的なユーザベースである起業家たちと求職者たちをネットワーキングし、また今後の共有~口コミによりサインアップを増やす。

Chenは曰く、“合衆国にいたときもユーザのミートアップをやったが、それほど力を入れなかった。でもだんだん分かってきたのは、いろんなイベントでユーザの周囲360度にタッチポイントを構築して、コンスタントにユーザを育成することが重要なんだ”。ユーザの多くは自分のビジネスのためにサイトを作ってメンテナンスするが、この、モバイル用バレンタインデーラブレターの例にも見られるように、個人利用もかなりある。

Strikinglyの東南アジアのユーザと、合衆国や日本のユーザとの大きな違いは、彼らはいきなり初めて、モバイル用サイトを作ること。合衆国や日本のように、デスクトップなどほかのプラットホーム向けに作ったサイトをモバイル化するニーズは少ない。

“合衆国ではWordPressのようなツールがよく知られているし、友だちに自分のWebサイトを作ってもらえることも多い。しかし東南アジアでは、まだそこまで行ってない。ユースケースは、どちらも同じだけど”、とCjenは言っている。

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