マイクロソフト、Surface RTのWindows RT 8.1アップグレード問題に対応中

Windows RT 8.1アップグレードは、Microsoftがごくわずかの割合のSurface RT所有者の新OS移行で起きている問題を解決するまで、凍結されている

今日(米国時間10/21)Microsoftは、この問題について新たな声明を発表し、プログラム中のバグはSurface RT所有者だけに影響することを明らかにした。同社の推定によると、アップデートしようとしたSurface RTユーザーの約0.1%が問題に遭遇している。しかし、不良コードがマシンを無用の長物にする可能性を考えると、このパーセンテージは高すぎると言わざるを得ない。

Windows RTにはトラブルの過去があり、自社製ハードウェアの所有者が、自社製オペレーティングシステムのバージョンから次期バージョンへとアップグレードする最中につまづくことは、信じがたい醜態である。問題を何日も引き延ばすことは致命的であり、同社は迅速に解決するべく取り組んでいる。Micosoftは、デバイスを動作可能な状態に復旧させるためのWindows RTリカバリーイメージを公開している。

以下にMicrosoftの本件に関する声明の全文を引用する。

Windows RT 8.1へのアップグレードに際して起きている状況について調査したところ、現時点でWindowsアップデートの問題の影響を受けているのはSurface RTユーザーのみであることがわかりました。影響を受けているのは、Windows RT 8.1をインストールしたSurface RTユーザーの1000人に1人以下(0.1%以下)ですが、これらのシステムをできる限り早く復旧することは、当社の第一優先事項であります。当社はリカバリー用プログラムをダウンロード提供すると共に、Windows RT 8.1アップデートを再びWindows Storeに掲載するべく引き続き作業いたします。ご不便をおかけしていることをお詫びいたします。今後のアップデートは準備ができ次第提供いたします。

これはMicrosoftがWindows 8.1を公開する上で最も避けたかったことだろう。修正にいつまでかかるのか注目したい。

トップ画像提供:Vernon Chan

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(翻訳:Nob Takahashi)


Microsoft、Windows RTのライセンスを値下げか? ―妥協だらけのプラットフォームを救うのは何をしても難しい

今朝(米国時間6/3)のBloombergの記事によれば、MicrosoftはWindows RTのライセンス価格を値下げするという。MicrosoftはRTの低調なセールスにテコ入れするのに懸命なようだ。

Windows RTはiPadに対するMicrosoftの回答という触れ込みで登場した。MicrosoftはWindows 8デスクトップ版OSから多くの機能を低消費電力のデバイスに移植し、iPadよりはるかに安定性の高いシステムを構築することを狙った。しかしその過程でMicrosofはOSの別バージョンを作ってしまい、デベロッパーはIntelベースのWindowsとARMベースのWindowsRT(Windows Phone 8、Xboxも同様)という2つのOSに対処しなければならないことになった。

Windows RTがリリースされてから8ヶ月たつが、メインストリームのWindows RTデバイスはほとんど存在しない。他方、Windows 8搭載デバイスは急速にWindows RTと同じ価格帯まで値下がりしてきた。

MicrosoftはiPadないしAndroidタブレットではなくてWindow RTを買うべき説得力のある理由をユーザーに与えることに失敗したといえる。Windows RTで喜んだのはもっぱらMicrosoft Officeを使う旅回りのセールスマンぐらいなものだろう。

値下げは多少の効果があるだろう。

Androidタブレットも初期の頃、価格設定で悩んだことがある。当時Androidタブレットは高価すぎたために存在意義が疑われていた(HTC Jetstreamなど)。そこに250ドルのB&N Nook Color、Amazon Kindle Fire、そしてNexus 7が登場した。200ドル台の低価格のおかげで、Androidタブレットは突如存在意義を復活させることができた。さらにSamsung他のメーカーが続いて、大型タブレットの価格も低下し、Androidタブレットは意味のある市場シェアを獲得した。

しかしWindows RTの場合、たとえ200ドルにまで値下げしても復活できるかどうか疑わしい。

主要メーカーは続々とWindows RTのサポートを打ち切っている。HPは最初期にRTのサポートを中止した。Samsungもすぐそれに続いた。HTCも最近RTタブレットの開発を中止した。

現行製品ではDell XPS 10、Surface RT、Asus VivoTab RTがWindows RTのロゴを表示している製品だ。BloombergによればDellはRTの新製品を開発中だという。しかしLenovoもRT搭載のIdeaPad Yoga 11の製造を早々に中止している。これら以外は問題とするに足りないような製品しかない。

Acerは最近ComputexでIconia W3を発表した。この8インチWindowsタブレットは今月中に379ユーロで発売開始されるようだ。このデバイスは720pディスプレイ、デュアルコアAtom Z2760 CPU、32または64GBのメモリ、microSD expansionスロットを備えている。しかしこのタブレットはWindows RTではなくWindows 8を搭載している。Acerの会長はWSJのインビューに対して、「Windows RTが今後大きな影響力を持つことはないだろう。フル機能のWindows 8が持っているソフトウェアの互換性を欠いているという大きな欠点をWindows RTが克服するのは難しい」と述べた。

Windows RTはそもそもの構想からして間違いだった。「バッテリーの長持ちか、それとも使い勝手か」という選択を消費者に強いたのは愚かだった。もちろん消費者は両方が備わっていることを望む―iPadがその例だ。

Microsoftは値下げの後、販売奨励金さえ出すことなるかもしれない。しかし消費者は、というよりもっと直接にメーカーが、はっきりと態度を表明している。消費者もメーカーもWindows RTが金を出すに値するプロダクトとは見ていない。当初から指摘されていたとおり、Surface RTはあまりにも妥協が多すぎるプラットフォームだった。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Microsoft、Windows 8/RTのIE10でFlash使用サイトのブロックを解除

今日(米国時間3/11)現在、Windows 8のMetro UIモードおよびWindows RT上のInternet Explorer 10は、標準でFlashをブロックし、MicrosoftがまとめたCompatibility View(CV)リストに載っているサイトにのみFlashコンテンツの再生を許している。明日それが変わる。あらゆるFlashコンテンツが標準で動作するようになり、CVリストはFlashコンテンツの動作を禁止するサイトのために使用される。

これまでWindows 8ユーザーは、Flash使用サイトを見るためにはデスクトップモードに切り替えなくてはならなかった。しかし、Microsoftは、「テストした数千ドメイン」のうち未だに非互換なのはわずか約4%だったため、方針を変更すべきと判断したと語った。

これはかなり予想外の変更だが、Microsoftは、「過去数ヵ月間徹底的にテストした結果、Flashコンテンツを含むサイトの大半が、今はタッチ、性能、およびバッテリー寿命に関してWindows体験と相応れる状況になった」と 言っている。MicrosoftのInternet Explorerグループのマネージャー、Rob Mauceriは、殆どのサイトがIE10で「問題なく動く。みんなが持ち歩くこれらのメインマシンは、重要なサイトのウェブコンテンツをアクセスできるはずだ。そうでなければ、単なるPCのお供になってしまう」と語った。

Windows 8 Flash

Windows 8およびRTの公開に先立ち、MicrosoftはAdobeと協力して、Windows 8の中心機能に違いないタッチ操作に最適化したバージョンのFlashを開発していた。しかし、Flashがバッテリー寿命やセキュリティー、信頼性を損ねることを恐れたMicrosoftは、当初のWindows 8のMetroモードおよびRTのIE 10ではCVリストを利用して、タッチに対応し利用体験に何らかの悪影響を与えないサイトのみ動作を許可した。

デベロッパーがInternet Explorer 10で自サイトが正しく動作するかどうかを確認するために先月Microsoftが立ち上げたサイト、modern.IEには、明日から、新たなFlashブロックリストに自分のサイトが載っているかどうかをデベロッパーが確認できる機能が加わる。

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(翻訳:Nob Takahashi)