米国時間2月26日、私の記事が公開された後、アップルは私が指摘した数多くのアプリを削除した。App Storeで探そうとしてももう見つからない。
App Storeレビューガイドラインはアプリの重複に関して実に明快だ。4.3項によると、同じアプリを複数回App Storeで公開することはスパム行為とみなされ禁止されている。
しかしこのルールはほとんど強制されておらず、それを悪用している会社もある。私は先の記事であるカテゴリーに特に注目した。それはVoIPアプリで、ユーザーは第2の電話番号を与えられそれを使って通話やSMSの送受信ができる
デベロッパーは同じアプリを複数回公開することで、異なる名前、異なるキーワード、異なるカテゴリーを利用できる。そうすることで、誰かがApp Storeで検索したときにさまざまなカテゴリーで発見してもらえる可能性がでてくる。
では昨日私指摘した一連のデベロッパーを見てみよう。これらのアプリが何らかの変更を施されたうえで再登場するのかどうかはまだわからない。
TextMe, Inc.
- TextMe Up Second Phone Number — 削除済み
- Free Tone — Calling & Texting — 削除済み
- Text Me — Phone Calls + Text — 削除済み
BinaryPattern and Flexible Numbers LLC
- Texting/Calling Phone Burner — 今も公開中
- Smiley Private Texting SMS — 今も公開中
- Texting Shield – Phone Number — 削除済み
- Burner Phone Numbers SMS/Calls — 削除済み
- Business Line Phone Number — 削除済み
Appverse Inc.
- Phoner 2nd Phone Number Text — 削除済み
- Text Burner — Texting Anonymous — 削除済み
- Second Line — 2nd Phone Number — 削除済み
Dingtone Inc.
- Dingtone — WiFi Calling & Text — 削除済み
- Telos Second Phone Number — 削除済み
今回のケースは、アップルがApp Store王国の鍵を握っていることを改めて浮き彫りにした。会社は司法のごとく行動して企業を生かすことも殺すこともできる。
会社によっては自社アプリのクローンを公開し、何年にもわたってその戦略の恩恵にあずかってきている。最大の問題はApp Storeのルールが一貫性を持って強制されていないことだ。
他のカテゴリにもクローンがいっぱい
クローン災害は終息にほど遠い。多くのカテゴリーでこの「App Store最適化」戦略が使われている。
JPEG Labsは近くのウォルグリーン(Walgreens、米国の薬局チェーン)やコンビニエンスストアで写真をプリントするアプリを4種類公開している。いずれも機能は同じだが名前とキーワードが異なっている(しかもこれらのアプリは開いた直後にレビューを要求する)。
倒せないなら買収しろ
もうひとつの典型例がMailPix, Inc.だ。同じアプリが複数見つかる。さらにこの会社はApp Storeでの存在を高めるために、徐々にライバルを買収しそのアプリを自社アプリの複製で置き換えている。
MailPixはPhotobucketのプリントアプリを買収し、自社のクローンにすり変えた。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )