スマートスピーカーやAIに特化したメディアのVoicebotは3月7日、「Voicebot Smart Speaker Consumer Adoption Report Jan 2019」と題された、アメリカにおけるスマートスピーカーの普及率などに関する調査の結果をリリースした。
VoicebotとVoicifyが共同で行なった同調査によると、アメリカの成人6640万人ほどがスマートスピーカーを所有している。成人における普及率は同国の成人人口の1/4強に値する26.2パーセントまで成長し、所有者数は前年同時期に発表された前回調査と比較すると約40パーセント増加した。
アマゾンとグーグルのシェア争い
そしてこの調査によるとアマゾンが市場をリードしていることは鮮明だ。アマゾンの「Amazon Echo」のシェアは61.1%、 グーグルの「Google Home」は23.9%となっている。だが昨年の調査結果ではアマゾン71.9%に対しグーグルは18.4%。グーグルが徐々に差を縮めてきているのがわかる。
アップルの「HomePod」や「Sonos One」を含む「その他」のブランドに関しても9.7%から15%に伸びたが、Sonos OneはAlexa搭載だ。
同調査はアメリカの成人1038人を対象に2019年1月に行われた。
なおStrategy Analyticsが2018年10月に発表したレポートによると、アメリカで使われているスマートスピーカーのブランド別シェアは、アマゾン63%、グーグル17%、アップル4%。その他の同類の調査においても、やはりアマゾンのブランド別シェアの高さが目立つ。
スマートスピーカーの普及率、日本では?
電通デジタルが2月に発表した調査によると、スマートスピーカーの認知率は約76%だが、普及率は約6%に止まっている。「スマートスピーカーの所有状況」はGoogle Homeが2.9%、Amazon Echoは2.4%、そして94.1%は所有していなかった。
所有者の約4割が「音楽スピーカーの代わりになる」ことをスマートスピーカーの購入理由として挙げており、実際に74.5%以上の所有者が音楽聴取のために利用している。あとは天気予報を聞いたり、アラームをセットしたり、といった使い方が多い。
電通デジタルは「音楽以外のさらなる機能の拡張や、サードパーティー・アプリケーションの拡大が普及のカギとなる」「サードパーティー・アプリケーションの利用者は一部を除きまだ多くはないが、利用している場合はエンゲージメント形成に役立っていることが伺える」と説明している。
同インターネット調査は2018年12月、全国の15から69歳の男女1万人を対象に実施された。
MMD研究所が2018年10月に発表した「スマートホーム関連製品に関する調査」においても、スマートスピーカーの利用経験者が4.2%と低いのが目立つ。利用したことがある製品の順は、AmazonEchoがトップで56.3%、Google Homeが47.2%、LINE Clovaが14.1%だった。
この調査は15歳から69歳の男女5000人を対象に、2018年7月31日から8月1日の期間、インターネット上で行われた。