中国は新型コロナウイルス(COVID-19)のワクチンを他の国々、特に緊密な関係にある国(Nature Research記事)と共有することを約束している(The New York Times記事)。同国はワクチンを国際的に展開する準備はできていないが、大量輸送のためのインフラ整備進めている。
今週、Alibaba(アリババ)はエチオピア航空と提携し、中国から他の国に温度管理がシビアな医薬品を輸送できるコールドチェーン(低温物流)を導入すると発表した。航空貨物は、中国初となる国境を越えた医療用コールドチェーン施設がある深圳空港から週に2回、ドバイとアディスアベバ経由で各国に向けて出発する。
「ワクチンの準備が整い次第、それを輸送する能力を私たちは確保しました」とアリババの物流部門であるCainiaoの広報担当者はTechCrunchに語った。
深圳は、中国におけるもう1つの大手物流事業者であるSF Expressの本拠地であり、同社はワクチンの保管と出荷にも取り組んでいる(SF Expressリリース)。
アリババの路線は、物流部門Cainiaoによって運営されており、同社は200以上の国と地域で事業を展開している。新型コロナのワクチンは通常、低温で保管する必要があるが、このワクチンを空輸することは国際航空運送協会の認定を受けている(IATAリリース)。たとえば客室には温度管理のモニターが設置され、エチオピア航空の貨物ターミナルには-23°Cから25°Cの間で温度調整可能な設備が備わっている。
Cainiaoの国際サプライチェーン部門のゼネラルマネージャーであるJames Zhao(ジェームズ・ジャオ)氏は「コールドチェーン航空輸送の開始により、グローバルな物流能力がさらに強化され、新型コロナウイルスワクチンをはじめとする医薬品のグローバルな流通にワンストップソリューションを提供できるようになりました」と述べている。
中国は新型コロナウイルスの大流行時、個人用保護具(PPE)の主要な輸出国(PBS記事)であり、またCainiaoからSF Expressまで、中国の物流大手はいずれも、医療救援物資の輸送に特化したプログラムを迅速に導入した。
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画像クレジット:Cainiao Logistics
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(翻訳:TechCrunch Japan)