インドのInterviewBitがGAFA就職を可能にする高度なコンピューターサイエンスコースをオンライン提供

インド南部、バンガロールのInterviewBitは、一般の大学卒業者や若いプロフェッショナルの技術者に高度なコンピューターサイエンスコースをオンラインで提供している。同社がこのほどシリーズAのラウンドで調達した2000万ドル(約22億円)は、インドにおける教育系スタートアップへの投資としては最大の部類となる。

創業5年のスタートアップのシリーズAをリードしたのは、Sequoia IndiaとTiger GlobalおよびGlobal Founders Capitalらだ。同社はこれを機に、オンラインプログラミングコースの名前を InterviewBit AcademyからScaler Academyに変える。

InterviewBitは9カ月前に、収益モデルを所得分配方式に変えた。これにより学生は、授業料の多くの部分を就職後に払えるようになった。この方式は人間資本契約(human capital contract)と呼ばれており、何十年も前から存在するが、最近また見直されている

現在まで、同社の6カ月のコースを受講した者は2000名を超えている。これまで7回期を開講し、その1つはアメリカでの開講になり20万人を超える応募者があった。そして卒業者のうち数百名が、GoogleやAmazon、Microsoftなどのテクノロジー企業に就職した。

Scaler Academyに入学した学生にはメンターが付き、先輩技術者や現在、実際にGoogleやFacebook、Twitter、Netflixなどで仕事をしている各分野のエキスパートが教える。協力企業は600社以上ある。

同社は今もSequoia Indiaのアクセラレーター事業、Surgeに参加しており、今回の資金は入学者数の増員と新市場の開拓に充てられる。同社のカリキュラムやライブの授業のノウハウをプロダクトにする計画もある。

このラウンドはインドの新聞であるTimes of Indiaが2019年初めて報道し、その際のInterviewBitの評価額は1億ドル(約110億円)以上だ、と書いていた。

InterviewBitの共同創業者Abhimanyu Saxena(アブヒマニュ・サクセナ)氏は、「Scaler Academyは短期間で学生たちの能力を大幅に向上させた。彼らはオンラインとライブの授業を1日に4〜5時間受けている。実際に我々の仕事は、学生たちのキャリアアップに大きく貢献している。そのことが、特に喜ばしい。コースの名前をScaler Academyと変えたのも、プログラミングのより上のスキルを目指すという意味合いからだ」と語る。

最近発表された報告書、National Employability Report Engineers 2019(エンジニアの雇用状況)によると、インドの技術者の被雇用率は各年20%と横ばいで低迷している。「そのことを念頭に置いたScaler Academyの細部まで配慮が行き届いた6カ月のオンラインコースは、最新技術に触れることを中心とする今日的なカリキュラムによって、プロフェッショナルたちのコーディングスキルの強化、向上を目指している」と同社はいっている。

画像クレジット: Sattish Bate/Hindustan Times/Getty Images

[原文へ]
(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。