オーダースーツD2C「FABRIC TOKYO」が3Dスキャン採寸の新ブランド「STAMP」を公開

オーダーメイドスーツなどのD2Cブランドを展開するFABRIC TOKYOは9月11日、招待制の新ブランド「STAMP」のティザーサイトを公開した。

STAMPは同社が運営するビジネススーツやシャツのD2Cブランド「FABRIC TOKYO」よりカジュアルなアイテムを扱う、カスタムオーダーのD2Cブランドだ。クリエイティブ・ワーカーが対象というSTAMPでは、当初、デニム製品から取り扱いを始める。ユニセックス展開でメンズ、レディースともに扱うということだ。

従来ブランドのFABRIC TOKYOでは、店舗で採寸してもらってデータを登録しておくと、必要なときにマイページから欲しいスーツやシャツが注文できるのだが、STAMPは、より“テクノロジーをフル活用した”発注スタイルを採用。無人店舗で、3Dスキャンによる採寸を行い、服を注文できるという。

FABRIC TOKYOは新ブランド立ち上げに合わせて、9月13日から29日までの期間限定で、招待制のポップアップストアを新宿マルイ本館内に開設する。ティザーサイトでメールアドレスと名前を登録して申し込むと、ポップアップストアへの招待状が順次届くので、店舗に赴き、サイズを計測。後日、計測サイズに基づき、カスタムオーダーデニムが届く、というのが注文の一連の流れになる。

FABRIC TOKYO代表取締役の森雄一郎氏によれば、今後、招待枠を徐々に広げていき、反響を見ながらリアル常設店の出店も拡大していくという。

計測データはFABRIC TOKYOとは別のデータベースに保存され、現時点では互いのブランドでの転用は考慮されていないが、森氏は「将来的にはデータ連携を見据えている」と話している。

3Dスキャンの技術について森氏は「たった数秒で全身のサイズの数万点をスキャンし、高い精度を実現している」と述べる。テクノロジーは、海外のスタートアップと共同開発したもので、「採寸の精度に関しては2年近くの試行錯誤を経て、受注生産型オーダーメイドのフィット感・満足度を担保できるレベルまで高めることができた」とのことだ。

またユーザー体験としては、FABRIC TOKYOと同様、STAMPでも店舗型にこだわるという森氏。「立ち寄れる手軽さとリアルを介すことの安心感を用意した。テクノロジーを利用していて新しいけれど、手軽さと安心感を感じるUXの実験だ」と述べている。

計測データを使ったカスタムオーダーのD2Cブランドといえば、今日ヤフーによる株式公開買い付け実施が明らかになった、ZOZOが思い浮かぶところ。ZOZOスーツと自分のスマホアプリを使ったスキャンでは、私も立ち位置の調整やエラーで何度かやり直しさせられた経験があるので、店でサクッと計測できるのであれば、買い物のついでに出向くのも悪くないな、と感じる。

同社は今年5月に丸井グループからの資金調達を発表している。8月にFABRIC TOKYOブランドで実施した「女性のためのメンズオーダースーツ採寸イベント」では1週間の予約枠がスタート前に埋まり、キャンセル待ちが出るほど反響があったそうだ。

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TechCrunch Japan

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