ガチな勉強系クイズアプリ「マッチ」は対戦プレイが熱い

勉強は一人でやってもつまらない。だったら対戦ゲームにすれば面白くなる――。

こんな発想から生まれたのが、対戦型クイズアプリ「マッチ」だ。昨年6月に日本史対戦ゲームとしてベータ公開し、高校生を中心に3万ユーザーを集めたiOSアプリが、このたび正式リリースとなった。

正式版では日本史に加えて、世界史、漢字、一般常識のカテゴリーを追加。大学の入試問題や教科書、さらには漢検をはじめとする資格試験をもとに、4択のクイズ形式で出題している。高校生だけでなく社会人も楽しめる問題が増えた印象だ。

問題数は合計1万5000問。有名大学の過去問をベースにした問題も多く、現役受験生じゃないと即答できなそうなガチな問題が少なくない。どれくらいガチかというと、例えばこんな感じ。

サーマーン朝なんて、はるか昔に習った気がするけど、今となっては忘却の彼方。一部の問題には、ユーザーの回答をもとに一般正解率が表示され、低正答率の問題は得点が1.5倍になったりする。

おすすめは対戦プレイ

こうした問題は1人でコツコツ解いても勉強になるけど、おすすめしたいのは対戦型プレイだ。

Bluetoothを通じて友達と競う「ともだち対戦」や、インターネット経由で知らない人と勝負する「全国対戦」があり、合計10問の正解ポイントで争う。対戦は早く正解するほどポイントが加算されるので、いやがおうでも緊張感が高まる。

純粋に知識を競い合うだけじゃないのも、対戦プレイを熱くさせている。下の画面キャプチャーのように、劣勢時には「妨害」機能で相手の問題や選択肢を隠せるようになっている。実際に妨害されると、なかなか問題が表示されなくて、やきもきしてくる。

夢はアプリで東大合格

ゲーム性だけじゃなく「勉強」の側面も充実していて、間違った問題は1人でプレイする「トレーニングモード」から復習できる。

マッチを運営するバトンの衣川洋佑社長は、昨年11月に開催した弊誌イベント「TechCrunch Tokyo 2014」のスタートアップバトルのファイナリストとして登場。その頃から「ゆくゆくは東大合格者を送り出したい」と壮大な野望を語っていた。

さすがに4択に答えるだけで東大合格は難しそうだけど、「まずは勉強を楽しくすることが入口。今後は、苦手な問題ばかりを出題する『ダンジョン』や忘却曲線に基づいた出題を強化して、ゴールに近づけていきたい」と意気込んでいる。

6月には、ソーシャルゲーム要素を盛り込んだ新バージョンを公開する予定。現状で収益はないが、新バージョンでは、プレイできる「体力」を回復したり、対戦を有利にするアイテムで課金することも視野に入れ、勉強を熱くしていきたいという。


投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。