グーグルとSnapがインドの都市部以外でも人気のSNS「ShareChat」への投資を協議中

2019年にTwitter(ツイッター)を投資家に加えた(未訳記事)インドのソーシャルネットワークShareChat(シェアチャット)が、間もなくさらに2つの米国企業から支援を受けるようだ。

バンガロールを拠点とするこのスタートアップは、ツイッターを含む複数の既存の投資家だけでなく、Google(グーグル)とSnap(スナップ)から資金を調達するための協議を進めている段階にあると、この件に詳しい3人の情報筋がTechCrunchに語った。

この新たなシリーズEの資金調達ラウンドは、2億ドル(約206億円)を超える規模になる予定で、グーグルだけでも1億ドル(約103億円)以上の資金になると、匿名の情報源はいう。また、そのうち2人によれば、このラウンドでShareChatの価値は10億ドル(約1031億円)以上になるという。

この件についてShareChat、グーグル、Snapはコメントを求めてもすぐに応じなかった。ShareChatはこれまでに約2億6400万ドル(約272億円)を調達しており、2020年は7億ドル(約722億円)近い評価を受けていた

ただし、この取引条件は変更される可能性があり、協議が投資に発展しない可能性があると、情報筋は注意もしている。地元のテレビチャンネルET Nowは2020年、グーグルがShareChatを買収するための協議に入ったと報じている。

ShareChatの社名を冠したアプリは、インドで使われている15の言語に対応しており、同国の小都市や町で多くのフォロワーを得ている。一方、ツイッターとSnapはこの世界第2位のインターネット市場で、都市部を超えてユーザーを獲得するのに苦労している。大手モバイル調査会社によると、ツイッターとSnapchatのインドにおける月間アクティブユーザー数は、両社ともに5000万人程だという。

2020年のTechCrunchによるインタビューで、ShareChatの共同創業者で最高経営責任者であるAnkush Sachdeva(アンクシュ・サクデバ)氏は、同社のアプリが「飛躍的に」成長しており、ユーザーは毎日平均30分以上このアプリを使っていると語った。

今回の資金調達が成立すれば、アプリ「Snapchat(スナップチャット)」の開発元であるSnapは、インドのスタートアップ企業に初めて投資することになる。一方、最近のグーグルはやりたい放題で、2020年12月はDailyHunt(デイリーハント)とInMobi(インモビ)グループに属するGlance(グランス)に投資。どちらもショートビデオアプリを運営している企業だ。

これら両社と同様、ShareChatもショートビデオアプリを運営している。「Moj(モジ)」と呼ばれるそのアプリは、2020年9月の時点で8000万人以上の月間アクティブユーザーを獲得したと、同社は当時語っていた。これらのショートビデオアプリのいくつかと、Times Internet(タイムズインターネット)傘下のMX Playerが運営する「MX TakaTak(MXタカタック)」は、ニューデリーが2020年半ばにByteDance(バイトダンス)のTikTok(ティックトック)や他の数百もの中国製アプリを禁止したこともあり、ここ半年程で加速的な成長を見せている。

グーグルは2020年、インドに5年から7年かけて100億ドル(約1兆310億円)を投資する計画を発表した。その数日後、同社はインドの通信大手Jio Platforms(ジオプラットフォームズ)に45億ドル(約4640億円)を投資。グーグルと、同年Jio Platformsに57億ドル(5878億円)を投資したFacebook(フェイスブック)は、同国で4億人以上のユーザーにリーチしている。

グーグル、フェイスブック、ShareChat、DailyHunt、Glanceは、収益のほとんどを広告で得ている。インドの広告市場の約85%は現在、フェイスブックとグーグルによって支配されている、とBank of America(バンク・オブ・アメリカ)のアナリストは、2020年の顧客向け報告書に記している。「私たちは、この市場が2024年までに100億ドルに上ると見積もっており、フェイスブックの市場シェアはJIOとの提携によって、4年間で4%増加すると見ています。フェイスブックは2024年までに47億ドル(約4847億円)の収益を上げる可能性があると推定されます」と、TechCrunchが入手したその株式調査報告書には書かれている。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:GoogleSnapShareChatSNSインド資金調達

画像クレジット:ShareChat

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(翻訳:TechCrunch Japan)

投稿者:

TechCrunch Japan

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