エレクトロニクスの巨人は引退したプロダクトを復活させて新たな仕事をさせる。Nikkei Asian Reviewなどの報道によれば、ソニーは愛され、惜しまれていたロボット犬の開発を再開するという。新しいAiboは時代に合わせて人工知能アシスタントを搭載することになる見込みだ。
スマートAiboはソニーの消費者向けスマート製品の最初の一つとなる。ソニーはAIプロダクト市場でAmazon、Google、Appleなどの先行組に追いつく努力を本格化させるようだ。
ソニーの人工知能搭載ロボットがAibo製品になるかどうかは発表されていないが、Aiboは時代に大きく先駆け、広く知られたブランドだ。しかし7年間の歴史でメインストリームの消費者製品となることはなかった。
Aiboが再開されるという噂ははるか以前にも出ていたが実現はしなかった。しかしその後10年もたち、Aiboブランドはノスタルジーの中からフルに復活することになる。
ソニーはロボット・テクノロジーを主として産業用分野で追求していたが、今回の動きは消費者向けロボット製品に戻ってくることを意味する。また消費者向け製品で再び大ヒットを狙うのだろう。Amazon Echoや Google Homeの急成長を見れば、スマート・アシスタント製品が有望分野であることはあまりにも明らかだ。
情報によれば新しいプロダクトはAiboのハードにAmazon Echoのようなスマート・ホーム機器の能力を組み込んだものになるようだ。本物の犬のように歩き回って家の中を監視し、音声でコントロールできるという。
過去のソニーのスマート・アシスタントに関する取り組みは中途半端なものだった。ソニーはAssistantと名付けたスマート機能を開発しXperia Ear Bluetoothなどのウェアラブル製品に 組み込んだものの欠点が多く、今年の1月のIFAでデモされたHome Podのライバルを目指す製品などでAlexaやGoogle Assistantと連係していた。
今回の報道によれば、Aibo風のロボット犬はソニー独自のAIを搭載することになり、サードパーティーも機能を追加できるという。このAIがAssistantの改良版になるのか、まったく新しいプロダクトとなるのかは不明だ。いずれにせよソニーは人工知能分野でGoogleやAmazonにキャッチアップすべく大規模な研究を開始しているという。
われわれはソニーにコメントを求めている。
画像: Getty Images
〔日本版〕先月、ソニーは傘下のベンチャーキャピタル、Sony Innovation Fundを通じてロボティクスのスタートアップ、Acutronic Roboticsに出資している。TechCrunch記事によれば、ソニーはロボット事業にAcutronicのプラットフォームを採用するという。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)