10代を中心にユーザーを拡大する、モイのライブ配信サービス「ツイキャス」。そのツイキャスに新機能「コラボ配信」がまもなく実装される。
ツイキャスはスマートフォンとアプリだけでライブ配信、閲覧を実現するサービスだ。3月にユーザー数が545万人を突破。フィンランドの人口を超えたと発表した。なぜフィンランドの人口を比較するのか? と思う読者もいるかと思うが、フィンランドはモイ代表取締役の赤松洋介氏が滞在し、お気に入りとなっている国なのだ。ちなみに、ツイキャスの配信開始時にTwitterに投稿される「モイ!(こんにちはの意味)」もフィンランド語だ。
コラボ配信に話を戻そう。この機能は、1つのライブ配信に対して違う場所から最大3人までが追加で参加し、合計4人での配信ができるというものだ。イメージとしては、ニュース番組などで見かける複数地域での中継のようなかたちになる。気になる映像のクオリティだが、モイによると「3G回線でも映像、会話とも実用レベルの速度」だという。海外では「TinyChat」(アダルトな映像もあるので閲覧には注意した方がいい。ちなみにツイキャスは公序良俗に反する配信はチェックしているとのこと)などが複数人でのライブ配信を提供しているが、アプリストアの評価を見ると、ユーザーの厳しい声が目立っている。スマートフォンを使ったライブ配信サービスで、このような機能を持っているサービスを少なくとも僕は知らない。
「今までのツイキャスは、ユーザーからの要望など、顕在化しているニーズに対応してきた。ツイキャス側から新しい機能を提示するというのは実は初めての取り組み。この機能で配信のハードルを下げたい」——モイ事業企画の丸吉宏和氏は新機能についてこう語る。
ツイキャスには、特定のキャス主(配信者)のライブ配信開始を知らせる通知登録機能がある。その中には、通知登録20万人という人気の配信者もいるのだという。ただその一方で、「人気の配信者でないと視聴されないのではないか」と不安がって最初の配信に踏み出せない、潜在的な配信者も少なくないのではないかと丸吉氏は語る。
そこでこの機能を利用することで、すでに活躍中の配信者とのコラボレーション、友人間など知っている人同士での初めての配信など、今まで以上に敷居の低い配信環境を提供したいとしている。
この機能の利用は無料だ。アプリをアップデートすれば、すぐにすべてのユーザーが利用できる。「ツイキャスはトップ配信者だけでなくみんなを大切にしたい。(視聴だけでなく)配信も含めて、ユーザーすべてにコミュニケーションを楽しんでもらいたい」(丸吉氏)