子どもたちはわれわれの未来であり、そしてVCたちはその未来を招来するために子どもたちにキャッシュを与える。そんな中で、Dylan FieldはPeter Thielのフェロー(fellow, 研究員)事業20-Under-20(20歳未満を20名)の一人だが、SECの提出書類によると、このほど彼のスタートアップFigmaのために380万ドルを調達した。FieldはFigmaについて話したがらないが、Thiel Fellowshipのサイトによると、それはブラウザ上で使う写真編集ツールらしい。
この資金調達のタイミングは、ファウンダたちの平均年齢が23歳というSnapchatがシリーズBで6000万ドルを獲得し、加えて自社株売却で2000万ドルを得た時期と符合する。シリコンバレーは、ガキどもとの恋に落ちたようだ。しかしJosh Millerのエッセイ“Tenth Grade Tech Trends”(高1から始まるテク起業)が大きな話題になってからは、若者たちの、テクノロジの世界の変化を予測する能力を、業界はますますあてにするようになっている。
Dylanはまだ若いが、すでに業界経験はきわめて豊富だ。カリフォルニア生まれの彼はこれまで、Flipboard、O’Reilly Media、Indinero、Microsoft Research、LinkedInなどで働いた経験がある。彼は今、ブラウン(Brown)大学を休学中だが、専攻はコンピュータ科学と数学だ。
Dylanが着目した商機は、クリエティビティのためのツールのアクセス性を良くすることだ。カメラ付き携帯をはじめ、誰もがメディア作品を作れる時代になり、平凡な写真をアートに変えるInstagramのようなアプリが栄えている。でもまだ、高度な写真編集ツールはもっぱらプロのもの、あるいはせいぜいマニア的ホビイストのものであり、しかもそれらは、使いづらいデスクトップソフトウェアが多い。
でも、Dylanがインタビューを断り、まだ話す段階ではないと言っているのを見ると、Figmaはもっと違うものになるのかもしれない。しかし昨年の8月にToday Showに出演したときには、こんなことを言っていた:
“つまりぼくがやりたいのは、誰もが自分をネット上でクリエイティブに表現できるようになることだ。誰もが、自分の中に一人のアーチストを抱えている。しかしスキルのレベルが低くて誰も相手にしないから、そのアーチストはなかなか芽が出ない。でもその落差は、テクノロジの力で小さくなると思う。今実際に作っているのは、ブラウザの中で写真編集ができるツールだ。”
今のFigmaがもしもそれなら、PixlrやGoogle+の写真エディタなど、強敵が多い。でも手元に新株発行による380万ドルがあれば、大人たちをビックリさせるものを彼なら作れるだろう。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))