4月に東証マザーズ市場に上場したGunosy。同社は6月12日、大幅な業績の上方修正を発表した。
4月時点の業績予想は売上高30億400万円、営業利益5100万円、経常利益500万円、純利益500万円。今回の発表では売上高は31億6500万円、営業利益1億9100万円、経常利益1億5300万円、純利益1億3600万円となっている。経常利益は当初予想の約31倍、純利益も当初予想の約27倍となっている。
ダウンロード数は977万件に
発表によると、Gunosyの手がけるニュースキュレーションアプリ「グノシー」の1ダウンロードあたりの獲得費用が想定より好調に推移した結果、国内累計ダウンロード数は2015年5月期末の時点で977万件(当初比53万件増)となった。またこのダウンロード数の増加にともなってアクティブユーザーも増加。その結果Google Adsの売上高が当初予想を上回ったという。費用面では第4四半期の広告宣伝費を4800万円増額した19億6800万円とした一方、販管費等を当初比2500万円削減している。
上場間もなく下方修正を発表したgumiと合わせて「大きいG(Gunosy)、小さいg(gumi)」と揶揄して業績を不安視する声もあったが、同社の業績は好調のようだ。6月には動画広告の新商品も開始する。余談だがgumiもその後上方修正を発表。6月12日に発表された2015年4月期決算では、売上高275億3400万円、営業利益4億1600万円、経常利益2億3400万円、純利益1億9100万円という決算を発表している。
FacebookやAppleも参入するニュースキュレーション
業績が好調だとは書いたが、Gunosyをはじめとしたニュースキューレーション系サービス全体の環境は今後変化していく可能性は高いと思っている。
先日Facebookがパブリッシャーのオリジナルコンテンツを投稿できる「Instant Articles」を発表したばかりだし、AppleもiOS9で純正のニュースキュレーションアプリ「News」を提供するとしている。国内でのサービス提供については未定ということだが、また——使い古された言葉だが——「黒船」がやってくる可能性は大きい。